Mind one‘s p’s and q’sというイディオムから考えること。

このイディオムを見つけたのは偶然である。
スラング/イディオムは、時と場合によって使い分けがされているもので、一概に日本語で訳したものが対応表のように合致するかというとそうでもない。(それは、英語-日本語に限らずどこの言語でもそうだが)
見つけるきっかけは「言葉遣いに気を付けて」というイディオムを探していたところからだ。

ファックやサノバビッチ(そのまま書くと引っかかりそうなのでカタカナ表記)みたいなスラングを使うべきではないというのは有名な話。
使った人間は品性を疑われます。若い子が粋がって使うこともありますが、親の前で使おうものならその場で厳しく説教です。スラム育ちかなって感じで親の教育が疑われるレベル。
なので映画などを見ていても直後に窘められて「何でもない」みたいに返している場合が多いですよね。
では映画とかで窘めている側はどう返しているのか?というと、結構口語的で。
”Language.”、”What!?(WHAT DID YOU SAY!?)”みたいな、その場のノリと勢いみたいな返し方なので、“言いたいことはわかるだろ”的に略されているとわかります。
……おや?では「言葉遣いに気を付けろ」ってちゃんと言うと何になるんだ?と思いまして。

調べた結果色々出てきたんですが、求めていた方の答えはこちら。
“Watch”or“Be careful”+(about, about how)one’s+”language”or”mouth”or”talk”…etc.と、だいたいこんな感じでした。
単語が多いほど理性的に注意しているイメージです。
Hey, Watch your mouth.だと「おい、口のきき方に気をつけろ」ぐらいの乱暴さ。
Hey, You better be careful about your language. だと「ちょっと、言葉遣いには気を付けた方がいいですよ」ぐらいで忠告のイメージでしょうか。あくまでルドヴィカの主観ですが。
(単語が多く、文法省略が少ないので丁寧語の扱い)

その中に面白いものがありました。それがmind one’s p’s and q’sです。
これは「言葉遣いに気を付ける」の中でも、どちらかと言うと「丁寧な態度を心掛ける」に近い言い回しかなと思います。
先述のWatch your mouth.みたいな単語は、どちらかと言うと失礼な態度をとった後等、瞬間的・即時的な状態での例文が多い単語ですが、mind one’s p’s and q’sは例文を見ていても未来の事について話す場合など、恒常的な態度について話している場合が多そうです。
Just mind your p’s and q’s and you’ll be OK. (言葉遣いには気を付けて。そしたら大丈夫よ)
みたいな使い方をしています。
ちょっと口語的なので親しくない目上の人と話すときには向かなそうではりますが……注意するというよりはずっともっと柔かい感じがします。
「Mindはわかるけどp’sとq’sって?」となりますが、pleaseとtahnk youだそうです。
直訳だと「お願い」と「ありがとう」ですが、そのまんまですね。

ちょっと前にあるカフェの看板が話題になりました。
『“Small coffee.” $5
“Small coffee please.” $3
“Hello. One small coffee please.” 1.75』
頼み方で値段が変わってます(笑)
ちなみにこれは冗談で、仮に”Small coffee”と言われても5ドルもらったことは無いそう。
お店もお客も頼み方一つで気持ちよく過ごせるよね、というアプローチでした。
見てわかるととおり、pleaseとつくだけで“ぶっきらぼうさ”がかなり和らぐのがわかります。
人に頼みごとをするときに、当たり前と思わない……これがplease.
Thank you はそのままですね。感謝を忘れずに。

総じて相手を思いやることを忘れない=丁寧な態度を心掛ける=言葉遣いに気を付ける、という感じかと思います。
ルドヴィカのお気に入りイディオムになりました。
やっぱ調べ物は関連も見ると良いことがありますね。

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