フォレストガンプとBIGFISHに学んだこと

心に残る映画は何ですか

こんにちわ、ルドヴィカです。
皆さんの心に残っている映画は何ですか?
私は”映画のおすすめ”と言われた時に、必ず「フォレストガンプ /一期一会」と「BIGFISH」をお勧めしています。
今回はこの2本について、紹介しようと思います。

元々洋画ばかり見ていた

私が映画を見る時、大半は父と見ていました。
父は洋楽が好きで、私は幼稚園のころからカーペンターズとビートルズに囲まれて育ちました。好きな女優もオードリー・ヘップバーンとケイト・ウィンスレット。邦画も洋画も好んで見ましたが、目当ての俳優は洋画の方が多かったように思います。
母は邦画しか見ない人でしたが、集中力が30分持たず、映画館に行くと鼾をかいて寝てしまい、挙句「よくわからなかった、金の無駄。本の方が安い」とのたまう人(寝てたので当たり前)でした。
なので、小学校中学年以降にはすでに映画館に行ったり一緒に映画を見るのはもっぱら父とでした。
そうなると、どうしても”二人とも興味がある映画”となるのでほとんどが洋画になります。
自然、私も洋画ばかり見るようになり、それは今でもそうです。
(アニメ映画も邦画もほとんど見ません。よほど話題にならない限り)
おすすめの2本も、父と見た映画です。

フォレストガンプ /一期一会

毎回邦題の後半余計だなと思いながら……テーマは確かに一期一会なんですが。
フォレスト・ガンプという青年の人生を描いたフィクション作品で、様々な時事を絡めつつ人との出会いと別れを描いた作品です。
フォレストは少し学習障害があるのですが、それを卑屈に思っているような描写はありません。また、この話自体も障害をテーマにしたものではありません。人より少し違う視点で物事を考えることができるだけの話です。
KKKについて「シーツを頭からすっぽりとかぶるのが好きな人達」と認識したり、「知らない人の車に乗ってはいけない」と教えられたためスクールバスに乗る前に運転手に名前を聞いて「これで知り合いだね」と確認してから乗るなど、シーン毎にクスッと笑えるシーンが多く悲壮感はありません。
(シーンの内容については序盤にとどめますが、当時話題になったアメリカの時事をある程度知っていると笑いを誘う部分がかなりあります)
人には運命があるのか、それとも風のように移り変わるものなのか、それは最後までわかりません。
フォレストは人の言葉を噛み締めて大切にし、またフォレストの言葉も人を変えていく。人生って何だろうな、と思う一作です。

BIGFISH

この系統が好きなのかと言われたらそうなんですけども。
テーマは父と子の和解だそうですが、私はお父さんの考え方にかなり共感しました。「映画で泣いたことなんてない」私が初めて泣いた映画でもあります。
BIGFISHもまた一人の人間の人生を物語にしたフィクション映画です。
御伽噺や冒険譚……面白おかしく話好きな父親と、その”作り話”に辟易した息子、父が話すとその場はすっかり父が主役で息子は置き去り、それは息子の結婚式でも同様で、二人は喧嘩別れ……という構図からスタートします。
父親は少しボケ気味でたくさんの薬でなんとか命を繋いでいる状態で、息子が「いい加減本当のことを教えてほしい」と言っても「お前には全部話した」の一点張りで現実的な答えは返ってきません。
息子の妻は夫をなだめつつ、父親の話をきちんと聞いたことはないので「聞かせてほしい」と言って促します。
物語は、そんなふうに”現代で「本当の父」を探す息子”と”父親の話”を対比させながら進みます。
そして息子は「本当の父」を探すうち、”すべてが作り話ではない”ことやその意味についてだんだんと理解していくのです。
私は、最後の方のシーンで泣かなくなるまでに4回見る必要がありました。
これもまた、人生って何だろうと考える映画だと思います。

思い出

この2本の映画に、あっと驚くような思い出はありません。
それでも、コーヒーとポップコーン(ある時はチョコレート)を片手に、この2本の映画は父と一緒に最低3回見ています。
我が家では映画も本も「一回見れば十分」と認識されているので、これは驚異的と言ってもいいぐらいの頻度です。
また、私がBIGFISHでボロボロ泣いているのを見て父が「お前も映画で泣くんだなぁ」と言ったのは覚えています。そう言った父が涙ぐんでいたのも見ています。(父は1回ウルッと来ただけのようですが)

また、この2作品を見てから「映画ってすごい」と思うようになりました。
特にBIGFISHですが、この2作品は文章で描写しても魅力が伝わり切らないと思います。ただ文章を映像にするのではないのです。
例えばBIGFISHの1シーン(語り口調はうろ覚えなのでご了承ください)、「彼女を見た時、まるで時間が止まったかのようだった。けれど実際に時間が止まったからではなく、感覚の話で……あっという間に彼女は見えなくなり、去った後だった」と、文章で書くと何ともあっさりしているのだけど、映像では実際に時間が止まり、数歩近づくまでは止まったままなのに、カチリとスイッチが入ったかのように一気に止まっていた分が早回しになり彼女を見失う……といった映像表現がとられています。
演出がその時の心情を反映していて、感情移入の深さが違うのです。
フォレストガンプもそれぞれシーン毎で時間が飛んでいるにもかかわらずフォレストのセリフによりシーンにつながりが生まれて違和感が無く、現実のフォレストの語り口調と記録の中のフォレストや登場人物のセリフが応答するような形で、自然とフォレストと一体になったような感覚に陥ります。
映画ってすごい。演出一つでこんなにのめりこむことができる。
その感覚が、今の私の捜索活動に反映されているようにも思います。

自分の人生を考えるきっかけにもなりました。
まさに私にとっての”人生映画”です。

最後に

見たことのない人は是非どうぞ

#映画にまつわる思い出

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