ホラー好き女子の独り言

どうも、書くシナリオ書くシナリオすべてホラーのルドヴィカです。
タイトルこれですが”女子”って歳ではないです。
もう立派におばはん(同年代には怒られるけど)。にゃはは。
自己分析も含めて徒然書いていこうね。最後に映画おすすめ有ります。

ホラー好き?

自分は自分でホラー見てるので他人がどんな気持ちでホラー見てるのかわからないんですけど、皆さんホラー好きですか?
僕はわりと「大丈夫」な方だと思います。ただ、、ホラーが苦手な人って別に強くなる必要ないと思っていて。
でも、ホラーが苦手な人の話を聞いていると共通する部分があって。
「自分にも同じことが、って思ってしまう」とか「痛そうで無理」とかですかね。多いのは。
なので、単純に映画に対して共感力が高いんだと思います。自分の身と登場人物を重ねてしまって怖いんですね。
え?じゃぁホラー好きは共感力が低いかって。
そんな訳ないじゃないですか。ホラーもとんでもない感動ものも書ける巨匠だっているでしょ、スティーブンキングとかさ。
そんな短絡的な話じゃないのよ。

「慣れ」と「スイッチ」

多分僕らホラー耐性が高い組がホラー大丈夫なのは「慣れ」と「スイッチ」の力だと思うんです。
まず、スプラッタや人外描写に対する「慣れ」。
あとは、他人事として見るための「スイッチ」です。

「慣れ」で言ったら見れば見るほど慣れます。それはそう。
映画見てても慣れますが、医学関係は解剖もしますし、食肉関係や料理人は比較的内臓関係も見慣れているので、逆にB級ホラーを見てると「いやそうはならんやんけ」とツッコミが入ったりします。
そう、僕らみたいなのはホラー見てると結構ツッコミ入れるんですよね。なので、一緒に見ると怖くないと一定評がありまして……へへ。
そんなこんなで「慣れ」ってあって。
ホラー映画って結構ワンパターンなので……たまに型にはまらないのが来ると「おっ」と嬉しくなります。

次に「スイッチ」です。
これは「慣れ」もありますが、共感性が高い人は難しいかもしれません。
僕がホラーを見る時、凄惨なシーンでは「うへぇ」とはなるものの、そこまでのショックは受けません。
ホラーを見始めた瞬間に視点が切り替わっているからです。

①ホラーの裏側で監督がテーマとしている部分がどう描かれているか。
②映画自体の構成、映像による情報・表現の精度
③殺害シーンやホラーシーンの演出・特殊メイク・配役の演技力

この三つを中心に脳味噌がフル回転しています。

ホラーである以上、ほとんど必ず非日常が描かれます。
非凡な存在、あるいは非凡な人物、そのどちらも普通に生活していたら出会わない者。普通に生活して出会う者を描くとそれはホラーと言うよりはサスペンス寄りになります。
ではどう非日常を表すか。コンピューターグラフィクスの精度も上がり、よりリアルな、より非日常を描くことが可能になりました。
でも、画像の繊細さがどんなに細かくても、ドラゴンが出ていたらそれはファンタジーなわけです。非日常は日常に寄り添う形であるのがホラーであることの条件かもしれません。ある日突然巻き込まれる非日常、自認であれ他認であれ、ある日突然日常から転落する可能性を描くのがホラーだと思っています。
日常に寄り添う非日常、と考えると奥が深い気がします。

と、ごちゃごちゃ申しましたが。
そもそもホラーってのは「ありえない」を主軸に作られるフィクションであり、作り手も鑑賞側も承知の上で見ているのである。
そこで、作り手側の思惑に乗らないことほど空気の読めないことは無いので、見る時は頭を空っぽにしてみるというのも一つの手だとは思います。

一歩間違えばB級C級だからこそ、質の良い作品に巡り合うと興奮しますよね。

女がホラー好きは「変」?

ごくごくたまーーーーーにこういうこと言う人が居るんですけども。
女がっていうか、ホラー自体がニッチな分野なのに男女もへったくれもなくない?女にはキャーキャー怖がっててほしいってこと?
心配しなくても、キャーキャー言いながらもお化け屋敷についてきてくれる子は、大体お化け怖くないタイプの子ですよ。少なくとも怖くなくなる可能性の方が高いです。共感性が無くても実際に体験するのが大丈夫なわけですから。だって僕お化け屋敷嫌いだもん、びっくりするから。
本気で怖がってる人は無理やり連れて行ったらキレ散らかしてその後連絡取れなくなるだろうし、場合によっては入場前に動けなくなるもの。怖がる演技が悪いとは言わんが……と、富士急の戦慄病棟に向かう途中で180cm男(当時23歳)に座り込み(腰砕け)拒否された鹿が申しております。はい。

女流ホラー作家もっといていいんじゃない?って思うんですよね。サスペンスじゃなくて……なんだろうなぁ。

ビックリホラーは白ける

いきなり出てくる+いきなり不協和音が鳴るのコンボですね。
ホラー好きでもビックリホラーが嫌い、というのはよく聞きます。
あのねぇ。急にチープになるんですよ、びっくり系。
それこそお化け屋敷です。
「そろそろくるぞ」って前振りがある分にはまだいいんですけど、急に爆音で効果音鳴らしてドアップで死体がぶら下がってきたりとかってシーンになると……だれでもほぼ無音シーンが続いた直後に爆音と画面が急に切り替わる描写きたらビビるじゃないですか。
でもそれって恐怖じゃないんですよ。状況が把握できなくて一瞬パニックになるだけなので、恐怖演出じゃなくても効果は同じわけです。
もったいないよねぇ。ここまでの丹念な描写何だったんだよってなります。
このビックリが嫌で「ホラー嫌い」と言うひともよく見かけます。
そしたら僕も「ホラー嫌い」なんですよね。よくないです。

おすすめホラー

「ホラーが好きなら多分見たことがある」ってものから「これホラーか?」ってものまで。古い者から新しいものまで、独断と偏見で番付していこうかなと思います。


3位 呪詛(呪)

正統派の因習村系アジアンホラーです。
ちょっとわざとらしいほどのスタンダードですが、映像クオリティと作品のまとまり度は高いです。コンジアムより全然◎。
ブレアウィッチ・プロジェクトのモキュメンタリーのような、ハンディカムや各所のカメラの映像を貼り合わせたような断片的な情報で展開されていく映画です。撮影映像が登場する順番も時系列ではなくそこにトリックが仕込まれているので、映画経験値が低い・洞察力低い人はついていけないかも。(酷評も見ましたが、読んでいる限り、そもそも内容が理解できていないんだな、と思いましたので評価側としてどうかなぁと思います)
映像技術と、発生する様々な奇怪な出来事の描写が大変気持ち悪く、最後の終わり方も、定番とはいえ久しぶりに見たので「おお、王道に切り込みますか~度胸あるわね」と言う感じ。
いとこのアーユエン役の演技があまりにわざとらしすぎてちょっと萎えましたが、ツァイ・ガイエンと子役のホアン・シンティンの演技でカバー。
ツッコミどころも少なく、怪奇現象の発生・悪化のタイミングについての伏線回収もきれいでした。監督の熱意を感じる良作です。

監督: 柯孟融(ケビン・コー) 主演:ツァイ・ガンユエン
2022年製作/台湾 111分


2位 MIDSOMMAR(ミッドサマー)

こんなに終始明るいホラーがかつてあっただろうか。
白夜なのでずっと明るいし、ずっと素敵な風景ばかりです。
スウェーデン発因習村のお話ですが「すべてが主人公の妄想だったかもしれない」という考察を見て確かになぁともなった。
ちなみにスペルは英語のMIDSUMMERの誤記ではなくスウェーデン語で夏至のお祭りを表すMIDSOMMAR。
ヒトコワであるのは間違いないのですが、見る時は主人公ダニーの心境の変化に着目し、ゆっくりと誘導されていく様に戦慄してほしいです。
サスペンス?といえばそうなのかも。因習村だし。
カルトとはなんぞや、と言うことが判ってると描き方が秀逸だなと思う場面が多々あります。

監督:アリ・アスター 主演:フローレンス・ピュー
2019年製作/アメリカ 147分 R15+


1位 NOPE(ノープ)

"NOPE!"とは「ありえない!」「信じられない!」といった時に使う言葉。
前半の伏線回収もきれいですし、テーマもしっかりしていて、感激したまであります。3回見た。
SFでしょって言われたらそう。未確認飛行物体だし。
絶対にクトゥルフ神話が好きな人は刺さります。
とんだ化け物(監督)に出会っちまったなというのが所感です。Usも見るゾ…
ちなみに一番衝撃を受けた部分は解説するとネタバレになるんですが、感想は「あ、普通ならそこ”お察し”で済ませるのが多いのに、ちゃんと描写するんだ!!えっぐ」でした。

監督:ジョーダンピール 主演:ダニエル・カルーヤ、キキ・パーマー、スティーブン・ユァン
2022年製作/アメリカ 131分 G




番外

番外って何?
ホラーだけどツッコミどころ満載だったり、ホラーじゃなくね?ってやつだよ!載せたかったけど省いたよ!

LAMB/ラム

ホラーでは断じてないです。
人外も満載ですしハートフルでもないんですが、行ってしまうならヒューマン映画。主軸が愛憎なんで。
ビックリするほどセリフがありませんが、無くてもどうにかしちゃってる、映画としてはすさまじくクオリティの高い映画です。一見の価値あり。
でも!世界観が独特すぎて多分難しいと思うな僕!!
僕みたいな映像から情報を得るタイプはすんなり見れますが、そうじゃない人は「よくわかんねーうちによくわかんねーことして終わった」ってなりそう。ある程度しっかり映画見ている人向けであることは間違いないです。
アダちゃんかわいいね……

監督:ヴァルディマル・ヨハンソン 主演:ノオミ・ラパス、ヒナミル・スナイル・グブズナソン
2021年/アイスランド・スウェーデン・ポーランド合作 106分 R15+


シックスセンス

超絶良作なんですが「ホラーか?」と言われるとこれも「ヒューマン……」の気持ちになります。いっそなら殿堂入り扱いにしたい。
あなたのホラーは何処から?私はシックスセンスから!
ちょっとグロもありますが、それでも見てほしいな。

監督:M・ナイト・シャマラン 主演:ブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメント
1999年製作/アメリカ 107分


ブレアウィッチ・プロジェクト

これをランキングに入れるのは卑怯なので殿堂入りさせておきます。
モキュメンタリーホラー映画として当時めちゃくちゃ話題になり、一部では「本物なのでは?」という噂が出るほどだったとか。

監督:エドゥアルド・サンチェス、ダニエル·マイリック 主演: ヘザー・ドナヒュー
1999年/アメリカ 81分


IT/イット ”それが見えたら終わり”

スティーブンキング渾身のギャグだと思っている節がある。特に続編。
それよりも僕はペニーワイズ役のビル・スカルスガルドの演技がすごすぎて、ほとんどCGじゃなくて特殊メイクだけってマジか、あんたすげぇよ……ご当人はビックリするほどイケメンだしよ……

監督: アンディ・ムスキエティ 主演:ビル・スカルスガルド他
2017年製作/アメリカ 135分 R15+



他にも犬鳴村やら樹海村やらSAWやらパラノーマルアクティビティやらヴィレッジやらオーメンやら呪怨やらリングやらCELLやらCUBEやらあれやらそれやらホラーと言えば大体のものは見ていると思うんですが、特筆して話題にあげたかったのはこれだけだなぁという感じです。
ジョーヒルとスティーブンキング好きなので『1922』とか『In the tall grass』挙げたくなるんですけど我慢。あれはクトゥルフ神話好きには刺さるけど他には刺さらん……

気になる映画はありましたでしょうか?
ではまたどこかで。


Ludovica

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