地に落ちた?NO!降りてきたのさ!クセになるなよ!Let's Party!! 2019 J1リーグ第27節マリノスVSベガルタ仙台 プレビュー

伊達政宗=仙台という安易なタイトル付けが、サッカーとの関係なさを醸しております。

いやぁ、2週間空いた。長かった。今回も。いろんな意味で。
アウェイ2連戦の1試合目になる今節仙台戦。現在の仙台は、残留争いをしている勝ち点31のグループの中におり、残り8試合の終盤にあっては、1つでも多くの勝ち点を獲得したい状況。ずっと、そうやってJ1を戦い抜いてきたチーム。
仙台の渡邉監督は、天皇杯から中9日の状況を上手く使って来るでしょう。今回は、対策をしてくるのを前提にして、何をしてくるかプレビューしたいと思います。

マリノスはイエローカードの累積で、喜田とティーラトンがお休みする事が決定しています。
代わりに出場する選手は、しっかり準備をしてくれているはず。

また、去年のアウェイでは大差で勝利しましたが、大事な事は得点を取り続ける事、勝ち続ける事。点差ではない。そうすれば、この先も得体の知れないものが、勝手に味方をしてくれます。

という事で、まずは前回対戦の振り返りから。
もう、随分昔の事のような第2節の試合。

1,【2節ホームベガルタ仙台戦の振り返り】

ベガルタ仙台とのホーム開幕戦は2-1での勝利。開幕2連勝を飾ったマリノス。
あの時のベガルタ仙台はどんなチームだったでしょうか?まず布陣はこんなでした。

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開幕戦は541でしたが、怪我によってハモンロペスが欠場したため、532に変更。中央を固めて引いて守る選択をしてきました。

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中を固めるのは、案として良かったと思います。仙台の問題は、この時のマリノス相手に、自陣に張り付いて、人に付く守備をしてしまった事。

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こんな感じで危険なスペースが空きます。

2点目なんて、数的同数なのに、自由にボールをライン間で受けられたものだから、ずっと下がりながらの対応になっています。

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この守備であれば、マリノスとしては、もっと点が欲しかった内容でした。

さて当試合において、今節の対戦に繋がりそうな仙台のポイントはここまでに出て来た『中央を固める』、『人に付く守備をする』、『カウンター狙い』の3つです。これだけです。
今節は5バックでは来ないと思うので、それ以外の試合内容は忘れてしまって大丈夫です。

では、これを頭に入れたうえで、現在の仙台を紐解いていきましょう。

2,【ベガルタ仙台の守備】

まずは、ベガルタ仙台の守備です。私は引いてくると思います。
布陣は442でボールサイドと中央を固めるスライド型、ミドルゾーンでブロックを作ります。しかも、少し面白い形。

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これは、後ろ4枚がより中央を固めたいという事もありますが、SHを落とすスペースを作っておくという考え方です。後述していますので、そちらもご確認ください。
さて、スライド型なので、ファーサイドは当然空きます。そこへのクロスは狙いたいところです。

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平岡は背負うと弱いので、クロスはシマオサイドから上げたいですが、どうかなぁ。やらないかなぁ。ハイクロスはあまりやらないのでね。
ファーサイドクロスが弱点になるのは、スライドだけのせいではなく、視野が狭く、ボールウォッチで背後のケアが出来ない要素も多分にあります。

続いての仙台の守備特徴は、442ブロックが間延びしやすいという事。これは人に付く守備だからで、44ブロックの縦のスペースは、かなり空きます。

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前回対戦と変わらない傾向。しかも、1番食い付くのはシマオです。

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さらに、前からプレスをする時もあり、こちらも最終ラインがついてこないので、間延びします。

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こうなると、マリノスはチャンスですね。
反対に、押し込むと今度はぺったんこになります。
SHが最終ラインの外に入ってバイタルが空きます。

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このミドル一辺倒が嫌ならば、マリノスのSBが仙台のSHを引き付けておけば、問題ありません。

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また、ディフェンスはマークマンをはっきりさせる傾向で、マリノス相手にも当てはめてくるはず。

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これには、マリノスお得意のポジションチェンジで、混乱させる事が出来ます。
またポジショナルで人に付き、スライド守備をするので、オーバーロードというかアイソレーションがききます。

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アイソレーションしたサイドにサイドチェンジが出来れば、そのサイドのチャンネルは大きく空きます。

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やはり仙台は、というか442は、どの場面でもマルコスが浮きやすいので、前回対戦のように中央を固める可能性があります。というよりも、これで来ると予想しています。

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これは、マリノス対策の451布陣です。
プレビューとしては博打です。でもこの方が、シマオを守備のフリーマンに出来るので嫌です。前節、433に布陣変更した札幌相手にも同じ事をして、まんまとクローズさせました。
同じ様にクローズ戦術として使ってくるかもしれませんが、まずは勝ち点1でも欲しいと、守備を安定させたいならやってくるでしょう。

それでも、人について来るならば、動かしてしまえば良いのです。そのためには、連動した攻撃か個人の力かなのですが、今のマリノスのスタメンならば、どちらも持っていますよね。心配ないさ。

この項目の最後は、仙台の個に注目です。仙台はCBシマオのフィジカルとGKヤクブの反応の良さが、強みではありますが、マリノスにターゲットマンはいないので、シマオの良さは消せますし、ヤクブはマリノスの攻め方で無効化しやすいので、

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個人はあまり気にせずにいきましょう。気にしすぎる方が良くない。

3,【ベガルタ仙台の攻撃】

続いて、ベガルタ仙台の攻撃です。442布陣はそのままに、基本はクロスを武器にデザインした戦術です。相手やスタメンによって、カウンターかポゼッションかを使い分けています。

まず直近3試合の中では、前節とそれ以前で方法を変えてきました。前節はハモンロペスをスタートから使えた影響が大きく、今節も基本はハモンロペスを使って来ると思いますが、途中交代の可能性もあるので、まずはいない時の話を。

【ハモンロペスがいないバージョンの442】
この時の布陣は、424又は244っぽくなります。

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最前線の4は中央に絞ります。比較的、後ろの4枚は広がる傾向です。ちゃんと5レーンしてます。

ポイントはジャメを左SHに持ってきて、長沢を添えてターゲットにし、GKや最終ラインからどんどんボールを出してきます。

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基本はハーフレーン上で長澤を狙って、石原は斜め後ろの中央に配置。ジャメがその横につく感じです。

他には、同じ様に後ろから、こちらのSB裏にボールを出します。

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どちらかのパターンで、ボールを納められれば、そこが起点になり、前4枚で攻めて来ます。
SHがハーフレーンにいる事で、

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クロスターゲットの役割とサイド抜けだしの役割を2つ担える形。
無理にクロスを上げなくても、こちらのSBを引き付けてスペースを空け、SBに落としてクロスも嫌な形です。

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又は、ジャメとは逆サイドにボールを振って、そこから逆サイドのSBがクロス。

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いずれも、中央に人がいる状態なので、まぁまぁ迫力があります。
その代わり、SBを上げて前のめりになるので、間延びしやすく、ボールを取られるとリスクが高い攻め方になっています。マリノスにとってもチャンスになりやすいシチュエーション。

仙台は本来パスワークも駆使して4トップ的に、しっかり崩したいはずなんですけどね。リスクを取らないと攻めきれないのが、この布陣の弱みです。

【ハモンロペスがいるバージョンの442】
一方の前節は、ハモンロペスが戻って来たので、リスクを取らなくても、彼の強みを最大活用して、攻めていました。要は4トップにはならなかった。

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ハモンがいると、ハモンだけでなんとかなるので、今までの様な4トップ的にしなくてよいのです。ハモンがターゲットもやるしクロッサーもやるし、サイド抜け出しもやる。
SBもSHも機をみて押し上げれば良くなるので、リスクを取らなくて済みます。もちろん左SHからの起点はなくなり、左SHに入った関口は、バランスをみるようになります。守りの意識を強めるのです。かつ、SHは前線二枚へのつなぎ役に徹する事が出来るので、ロングボールに頼らなくても良いシーンが増えます。右SHの道渕は関口よりも攻撃的かな。

上手くリスクヘッジをしてくるので、どう見ても、ハモンがいた方が嫌です。

さて、こっからが私の予想です。仙台守備の項目でも挙げましたが、 今回、仙台は451でくる予想です。

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ハモンの役割はそのままに、まずは守備。前半は失点しない事が第一。マリノスに上手くいかないなぁと思わせる状況を作り、後半にジャメを入れて、攻撃的にしてくると思います。

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例のサイド起点ですね。この場合、ジャメとハモンがターゲットになるので、これが1番やられると困る形です。ハモンがいるバージョンといないバージョンのハイブリッドですね。

じゃあ、マリノスはどうするか?
そんなもの、前から嵌めきるしかないでしょう!
ロングパスをずらしてしまえ!そしてセカンドボールを回収し続ければ良い!
でもしんどいから、こうなる前に複数点とろうね。

4,【最後に】

さて、スタメン。

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マリノスは、高野とパギが復帰と予想。タカの相方はナベコー。左WGにはマテウス。ケイタはここまでは休ませたい。以降はフル稼働!
仙台は前述の通り、451の布陣を予想。ジャメと石原は途中交代では入ってくると予想。

まとめます。
攻守共に、仕掛けてくるとしたら451布陣でしょう。これで3バックで来たら泣くよ。
マリノス攻撃時は、いつも通りに、相手を動かすこと!大丈夫、鹿島よりは練度パス低いし、マリノスの攻撃の練度も高くなるから!
マリノス守備時は、簡単に前線にボールをいれさせない事。入れられると厄介。出し手でも、受け手でもいいけど、押さえること!

まぁ、色々書いてきましたが、相性は良い相手だと思います。442の相手なので、清水や長居、鹿島を想起させますが、今のマリノスなら、だいぶ攻略出来るようになっています。ここまでの成長を見せるには絶好の相手!
勝って、美味しいもの食べて帰ろうぜ!

ここまで読んでいただいた方、読後に何かのアクションを行っていただいた方に感謝いたします。

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