頑張って頑張って、出来ない事が出来るようになる。こんなワンダフルな事はないぞ。2019 J1リーグ第31節マリノスVS北海道コンサドーレ札幌 プレビュー

今シーズンのラスト三ツ沢!完売御礼!

残り4節。気合が入ります。今節は、アウェイリーグ戦で完敗した北海道コンサドーレ札幌が相手。他チームの監督ではありますが、ミシャにはとても感謝しています。オシムさんに続いて、Jリーグを面白くしてくれた外国籍監督の功労者の1人だと思っています。

札幌は、駒井以外の選手は戻ってきており、ミシャはやりたい事をやってくるでしょう。分析対象とした直近4試合では、3バック(5バック)の布陣でしたが、マリノス相手には前回対戦同様に4バックに変更し、ミドルゾーンで(厳密に言えば、マリノスのCBからのパスを引っ掛けられる位置)で奪いに来ると思われます。そして、その手法は前プレとは限らないでしょう。

また、前回対戦とは布陣が違うマリノスですから、ミシャは、少しだけやり方を変えてくると思います。そのため今回は、完全な憶測記事になります。妄想記事とも言います。つまり、盛大に外す可能性があるという事です。決して、保険を掛けているわけではなく、そうなっても良い様に、ちょっと書き方を変えていますという事をお伝えして、いつもの様にいってみよう。

1,【8節アウェイ北海道コンサドーレ札幌戦の振り返り】

コンサドーレ札幌との前回対戦は、マリノス用に対策を打たれた4バックとの対戦でした。私のプレビューでは5バック予想。ルヴァンの第1節で、札幌が途中から4バックに変えた事を、もっと重く受け止めるべきでした。

ミシャが想定したのは、ポゼッションはマリノスが優位だから、その優位性を逆手にとって、ショートカウンターで叩こうというもの。これは、本来はボールを握りたいミシャが、マリノスを認めている証左でした。

まずミシャが行ったのは、マリノスのIHが関与する中央エリアの封鎖と、人に付く札幌の守備の特徴を生かした、当てはめ型のミドルブロックでした。

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マリノスの4123に対して、CBでのボール保持は許容しても、その先は徹底マークを行う442布陣です。先制点はこの布陣からやられました。

畠中は受け手がふさがっているので、持ちあがりを促され、前に出たところをロペスに引っ掛けられます。

また、試合後にフォアリベロ(CBの前のリベロ)を置いたと発言したミシャ。布陣的には2CHなんですが、どちらもフォアリベロの役割を与えられていたと思います。マリノスのIHが降りようとも、ゾーンを守るため、中央を封鎖し続けるフォアリベロ。

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こうなると、いつものIHのスペースが使えない。攻めにくいマリノス。

もちろん私と違って、4バックの可能性にマリノスは気付いていたでしょう。ただ、札幌CFがマリノスCBへ行う限定守備の方法と、フォアリベロの採用に関しては、想定外だったと思われます。先制点と2点目の福森のFKにより、狂った歯車で戦う術はこの時のマリノスにはありませんでした。完敗。

でも、今のマリノスには、札幌がこのままやっても通じないでしょう。そもそも、マリノスの布陣が違うのもありますが、やり方が分かっていれば、こちらも対策を打つことは出来ます。

という事で、今回対戦へと話を進めましょう。

2,【北海道コンサドーレ札幌の守備】

まずは、コンサドーレ札幌の守備です。今回は、キーワードを使って札幌の守備イメージを持っていただいて、試合展開の予想という流れにしています。

札幌守備のキーワードは、『人に付く守備』、『当てはめ型のスライド守備』、『攻守の切り替えを大事にする』です。

『人に付く守備』、『当てはめ型のスライド守備』

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『攻守の切り替えを大事にする』は、前線は即時奪回を目指し、それ以外はポジションリセットから当てはめ守備を行います。まぁ、このリセットが速い。マリノスのポジトラでは、高速カウンターが求められます。

これらのキーワードから見える事として、プレビューをいつも読んでいただいている方にはお馴染みですが、人に付く守備をしてくれるならば、ポジショニングで相手を引っ張ってずらし、最後はWGで相手SBを釣って、ハーフスペースをひたすら狙うという、マリノスのスタイルが活きます。

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ここまで理解した上で、今回対戦の展開予想です。フォアリベロが2枚の場合。前回対戦のように、CFにCHのパスコースを切らせると、マリノスのCBは、2枚ともフリーになります。

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今のマリノスなら、フリーのCBから、マルコスに縦パス入れれば良いとなっています。じゃあ、札幌が前からプレスして、ぶん殴ろうとすると、

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プレスの無効化が、フォアリベロ無効化に繋がる悪手。そう、前回のままくるなら、恐くはないのです。

じゃあ、どうすれば前回対戦に近くなるか。

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比較的、前回に近くなります。こうなっても、マリノスは持ち上がられなければ良いので、マリノスビルドアップ陣は、冷静にボールを回せばOKです。
また、もし札幌が442でリスクを負うなら、

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こちらで来ても冷静に、フリーになってるSBで、CHの脇を突けば良いでしょう。そのまま、チャンネルを突く両SBがイメージ出来ると思います。現在のビルドアップの精度ならば、どんな形で来ても、どんと来いです!

守備で最後にもう一つ、札幌は自分達が押し込んでからのカウンターに弱いです。札幌CKからのカウンターも狙いたいところですね。

3,【北海道コンサドーレ札幌の攻撃】

続いて、コンサドーレ札幌の攻撃です。攻撃時に415の布陣に変化するのが札幌ですが、ベースの布陣が442だと、SBを上げてCHを1枚落とします。

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はい、マリノスの4123と同じ形です。前線は前節の鳥栖と同じ形になる事が分かります。この状態で、札幌攻撃のキーワードは、『チャナティップ』、『クロスと中央攻略』、『攻守の切り替え』、『セットプレー』です。

中に絞りIH化するチャナティップは、IHの位置から降りて来て、ビルドアップの出口と、最終ライン攻略の入り口になります。

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ここを起点に、サイドと中央への縦パスが入り、サイドからはファーサイド目掛けてアーリークロスが飛びます。

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深くまで侵入出来れば、そのまま中央への速いクロスで攻略して来ます。

またチャナが中央を崩すと判断すれば、もう1人のIHとCFとの連携で崩してきます。

これが『チャナティップ』、『クロスと中央攻略』です。マリノスは最終ライン4枚だと足りないので、逆サイドはWGを落とすことを徹底したい。

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もしくは、割りきって、逆サイドは捨てたい。右WGの守備が鳥栖戦に続き大事です。

守備の項目でも挙げた『攻守の切り替え』は、ボールを奪えば、速攻をして来ます。この時も、チャナティップが入口出口になることが多いので、対面するだろう松ケンには、頑張ってもらいましょう。

『セットプレー』は福森ですね。まぁ怖い。一番怖い。
福森に関しては、図解したように、SB化した後のビルドアップ関与や、クロスも怖いので、良すぎる福森のサイドを消す事が、マリノスにとってはまず大事です。

という事で、ほぼここまでの記載で,攻撃に関しては展開予想が説明出来ています。つまるところの『The ミシャ式』。

片方のSBを上げたアシンメトリー戦術は、鳥栖戦でリハーサルは終わっているので、大丈夫でしょう。前からはめてしまえ!

4,【最後に】

さて、スタメン。

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マリノスはテルがスタメンに戻ると思われます。本人も保護者も不本意だと思いますが、左右出来るケイタは、切り札に置いておきたい。

札幌は、4バックへ変更すると思います。基本は442だと思いますが、4141への移行もあり得るでしょう。何故なら、攻撃は4141(415)が基本だからです。可変出来なくなるけどね。メンバーもそれに合わせると思います。

さぁ、今回もまとめません。
5バックで来たらごめんなさい。4バックで来たら、鳥栖戦と近い試合になるでしょう。って、言われて心配になった貴方!大丈夫!チームは成長し続けています。すべては、優勝するための道程。

積み上げて来たものを、さらに積み上げるための一戦。ラスト三ツ沢を笑って締めくくろうぜ。

ここまで読んでいただいた方、読後に何かのアクションを行っていただいた方に感謝いたします。

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