*青ブラ文学部・#あなたへの5つの質問
いつも、ありがとうございます♪
企画に参加させていただきます。
山根あきらさんよろしくお願い致します。
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Q.1
あなたがパートナーよりも先に亡くなったとしたら、残されたパートナーに、あなたに代わるパートナーと出会い、幸せになることを望みますか?それとも、ずっと自分がパートナーにとっての最後の人であることを望みますか?
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スズちゃんは仕事を終えて、帰ってくると、玄関まで出迎えた僕を抱き寄せて、抱き上げて、「たっだいまーお留守ありがとう」って頬ずりしてくれる。
この瞬間、スズちゃんのパートナーは紛れもなく僕なんだって、疑うヒマもなく、ずっと、ずっと僕の毎日は、はちきれるスズちゃんの幸せが瞳に映っていた。
どうやら最近、スズちゃんは恋をしているみたいだ。
「どうしよう〜はじめて会話しちゃった♡
変なこといわなかったかな〜上手く話せてたかな〜」
僕の夜ごはんのドックフードを忘れるくらいに舞い上がっている。
「どうしよう〜死んでもいいくらい、うれしい〜」
なんて言って一人、部屋でステップを踏んで
鼻歌なんか歌ってる。
あんなにうれしそうな顔、はじめて見た。
スズちゃんをあんな笑顔にしてあげられるのは、僕じゃないんだな… 哀しいけれど。
16歳になる僕に残された時間はあと、どのくらいなんだろうか…
ねぇ、望んだって手に入らないことばかりだから、出会えたことに意味なんてなくていいんだよ。
だからね、恋がうまくいくことを祈ってるよ。
スズちゃんは、不器用でおっちょこちょいで、誤解されやすい。一人でこっそり泣いたりするんだ。
だからね、恋がうまくいくことを願ってる。
「ゴメン、ゴメンすぐ夜ごはんにするね」
スズちゃんはモコモコの部屋着に着替えた。
ほんの些細な、祈りや願いがスズちゃんの幸せに繋がるなら、それもそんなに悪くないかな。
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