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*お題『#はじめて切なさを覚えた日』・#青ブラ文学部

「ずーっと好きだったのに、愛しか知らない、もう愛しかいらないってくらい大好きだったのに、想いが届いた瞬間一気に、サッーって冷めちゃうの。スゥーっじゃなくてサッーって冷めるの笑。私っていつもそうなんだ」

 りりちゃんの好きってフレーズに、私のこめかみがピクンと上下に揺れた。
 いつも帰り道、自転車を押しながら夕日がグレーと朱色に染まっていく。
 りりちゃんの肩までサラリンとなびくボブヘアは、夏から急激に秋に変わりかけるそよ風は
りりちゃんをさらに魅力的に進化させる。
 こんなにボブヘアが似合う人を私は見たことがない。毎日見てるのに、今日も見惚れてしまってる。どれだけのお金と労力が費やされてるんだろう… 今日もボブヘアは栗色サラリンでいい香り。

 「あー、わかる、わかる!スゥーっじゃなくてサーッって感覚」なんて、大げさなくらいに頷きながら、チクンと痛む心の中では、恋する気持ちだけは平等かもしれないって噛み締める。

 現在進行形の恋。リリちゃんと好きな人が同じだった。

 「今年も夏が終わっちゃうね…」って打ち明けらて、でもその時も心の中はチクンって脈を打ちながら、恋する気持ちだけは平等かもしれないって思った。

 はじめて切なさを覚えた日
 「リリちゃんの恋が実って、リリちゃんの想いがサーッって冷めてくれればいいのに」って気持ちが頭を駆け巡った。ズルくて、意気地なしで、どうしようもない気持ちは夏が終わりそうなのに消えそうもない。

 透き通るように色白で、頬がプクッとしてて
夏が全く似合わないリリちゃんの声は、夏の終わりかけの波の音にかき消されていく。

 はじめて覚えた切なさは、本気でぶつけて傷つくのがこわいのに、何も出来ない自分を認めるのがこわいのに、どうしようもない感情をおさえきれないのが恋だよなって教えてくれた。
 好きって隠せない、隠しきれない、隠し通せない。こういうのだいぶん好きかもってワクワクしちゃってる。

 「じゃあね」って小さく手を振って「私もリリちゃんと同じシャンプーにしようかな」なんて考えてる。

 今日も私の赤い自転車はピカッて光ってる。

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💛✨裏お題『#はじめてのTバッグ』✨💛

以前下着を買いに行った時
はじめて試着してから買おう思って、ブラとショーツのセットを持って店員さんに
「試着していいですかぁ?でも試着はブラだけでいいです♡」って言ったら
店員さんが「ショーツを試着するかも人なんていません笑」って呆れたように笑われてしまった。。。
あの時も変なこと言っちゃったな。。。
ちなみに試着しようとしたショーツはTバッグではないので、お題に反してたらスミマセン
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山根あきらさん♪
いつもありがとうございます。
企画に参加させていただきます🙏✨

🩵・:*:・



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