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おむの戯言 モチベーション6

モチベーション投稿について第六弾の投稿になります。「おむ」です

今回はモチベーションの「誘因」を細かく掘り下げた内容をアウトプットしていきます。鹿毛雅治著 モチベーションの心理学-「やる気」と「意欲」のメカニズム(中公新書)を参考にしています

誘因の性質

前回の投稿で誘因はボーナスのような引く力だけでなく遠ざける力も持っているというお話をしたかと思います。

みなさんも上司に目を付けられないようにだとか、先生に怒られないようにと考えたことや、赤点とって補習を避けようとしたことはありませんか?

このように「誘因」の中でも「負の誘因」と呼ばれる、何かを“回避”したり“予防”したりするモチベーションが存在します。

風邪をひきたくないから手洗いをするや、寝坊したくないから朝シャワーに入って目を覚ますなどがその例です。

ボーナスなどを得るために行動を引き起こす「正の誘因」と何かを避けるために行動を引き起こす「負の誘因」、モチベーションにはこの両方に左右される特性があり、同一の誘因でもそれぞれ作用が異なる場合があって、正負強さのような誘因の性質のことを「誘意性」と呼びます。

あなたにとって飲みに行くことが好きでも、隣にいる人が好きとは限りませんよね。

誘意性とはそういうもので、飲みの雰囲気が行動に移す要因となるかは人によって、もしくはその状況によって異なることを指しています。また、めちゃくちゃ好きであるのと行くなら行きたいという強弱も誘意性には重要なポイントになってきます。

動因との関係

誘意性には動因も絡むことが多く、例を挙げるとするならばマリンスポーツを楽しみたいからビーチに行く人もいれば、日焼けを避けたいからビーチに行かない人もいるといったものです。

マリンスポーツが”正の誘因”となり、加えて楽しみたいといったような動因も含まれているのがわかります。

また、日焼けという”負の誘因”によって行きたくないという動因につながっていることもわかるでしょう。このようにモチベーションの強さというのは一般的に「動因(欲望)」と「誘因」の相乗作用で成り立っていると考えることができるのです。

接近-回避モデル

これらの何かに近づく、遠ざかるに着目したモチベーションの説明として接近-回避モデルがあります。

このモデルは“人間は快を求め、不快を避けるように動く”という「快楽原則」に基づいて考えられていてモチベーションの大原則である法則だとも言えます。

近づく方を「接近動機付け」、遠ざかる方を「回避動機付け」と呼び、最初の投稿で登場した「やる気」「意欲」などは一般的に接近動機づけを指すことが多いです。
だけど、みなさんに考えてほしいのは例えばレポートを書くときに、「いい評価もらいたいから頑張ろう」とだけ考えて、作業に励むことはありますか?

その裏にはやりたくないけど、、、といったような気持ちも少なからずあるのではないでしょうか。ここからもわかるようにモチベーションというのは、どちらか片方の動機があるわけではなく、接近動機と回避動機どちらも混合しているなかで、どちらの方が合力して強いのかによって決まるわけです。

先ほどの例に当てはめると、やりたくないよりもいい評価もらう方がこの人にとって強いモチベーションがあったといえるというわけですね。

これは個人的な意見ですが、「無意識な葛藤」というのがわかりやすい言葉になるかもしれません。

まとめ

前回から引き続き、モチベーションの要素について学習しましたが、これらを通して言いたいのはモチベーションというのはそれぞれ相対する要素の力学(ダイナミズム)によって決まるというものです。

「エネルギー性と方向性」「動因と誘因」「接近と回避」といったように各々違ったベクトルをもった要因を照らし合わせたときにどこを向いているのかによってあなたのモチベーションが決定されるというわけですから、モチベーションに個人差があるのは仕方ないですし、逆に人のモチベーションを理解する上でこの方向性さえわかれば、いったいこの人はどこにモチベーションを持っているのだろうと悩まなくて済むかもしれません。

なんとなくわかっていても言葉にできないモチベーションをこの投稿をきっかけにより理解を深め、日常生活等で活用していただければ幸いです。それでは次の投稿まで、しーゆーれいたー

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