札幌のラッキー(8月)
ラッキーは札幌で可愛がられているキャバリア犬。
私のご主人様は札幌に住んでるコンピュータ技術者。
奥様は美人のどさんこ娘。
住まいは手稲山の麓のマンションの5階。
ベランダから手稲スキー場が見渡せる。
ご主人様はコンピュータ相手の仕事なので変則勤務。
通常の日中勤務や、夜中の勤務、休日出勤などがあり
いつも体調維持に気をつかっている。
私は神戸のラッキーのお母さんの娘です。
神戸のご主人様と札幌のご主人様は昔の仕事仲間。
このご縁で札幌に養子縁組が決定してやってきた。
今は6ヶ月のやんちゃ娘。
しかし、ご主人様と奥様に可愛がられている幸せ者。
この一年のハプニングを日記帳でご披露するね。
毎日がハッピーな自然流。
今日は8月3日の土曜日。
なんとご主人様と奥様の?回目の結婚記念日。
去年まではお邪魔虫の私が居なかったので
外で食事会をしていたそうです。
今年から私が家族に侵入してきたため
今年は犬同伴OKのお店をご主人様が
インターネットで検索したんだけど近くに無~し。
よって、お家で食事会をする事に決定。
奥様は食事会のメニュー担当
ご主人様は食事会でのイベント担当
私は場がしらけない様に愛嬌を振りまく担当。
私の場合は準備不要で地で行くだけだ。
まずはご主人様は大切な食事会で歯が痛くならない様に
午前中に歯医者さんに行くことになる。
毎日がハッピーな自然流。
奥様の午前中のスケジュールは
いつもどおりの朝食の後片付け
洗濯、お掃除と予定一杯。
よって、私はご主人様のお供で
歯医者さんに行く事にしようっと。
休日のお散歩の担当はご主人様。
ただし夜勤明けの休日は担当外だけどね。
今日は通常の休日で
天気も良いのでご主人様と既にモーニングデートは終了。
私は朝ご飯も終って窓際の植木の陰で
うつらうつらしているとご主人様が着替えをはじめたよ。
おっと、のんびりしていると外出デートがフイになっちゃうよ。
こういう時は玄関に先回り。
奥様はこの行動を見てニッコリ。
ご主人様は何も気づかないまま
着替えを済ませて玄関に来てビックリ。
ラッキーの完勝。
毎日がハッピーな自然流。
「ラッキーは勘がするどいんだから
こっそり外出できないな。まるで奥様と同じだな」
とニヤリと笑いながら私のお散歩の用意をしてくれた。
奥様は掃除機のブオ~ンという音で
この微妙な発言を聞いていなかったので
内緒にしてあげよっと。
ご主人様の先導役スタイルで玄関を出発だ。
さ~て、私はご主人様の
らくちんコース・健康増進コースの
どちらを選択するかを指示まちだ。
おっと、めずらしく今日はらくちんコースだ。
エレベーターの下のボタンを押した後私を抱っこ。
エレベーターでス~ッと1階まで到着だ。
いつものモーニングデートでは
健康増進が目的だから
階段を右回りで下りていくんだけどね。
毎日がハッピーな自然流。
私はご主人様のかかっている歯医者さんは
どこか知らないので
散歩の時のように先導車スタイルはできないよ。
エントランスを出たら
ご主人様の左にピッタリ寄り添って
SPスタイルで付いて行く。
近くのスーパーの1階に目的地があった。
予約制なのでご主人様が着いた時は
待っている人なし。
ご主人様が受付のきれいなお姉さんに
私の事を話すると
お姉さんはちょっと奥に相談に行ってから
「本当は動物は入れない事になっているんだけど
今日はあなたが最後だから
待合室に入ってもいいですよ」っと
私の頭をなぜなぜしながら言ってくれた。
よかった。スーパーのドリンクコーナーのように
真っ黒なラブちゃんがやってくることはなさそうだ。
毎日がハッピーな自然流。
品の良いおばさんが治療を終えてでてきた。
私がソファーの上でちょこんと座っているのを見て
「キャバリア?あんまり見ない犬種、めずらしいわね」
と言いながら頭をなぜなぜしてくれた。
私は暖かいところの犬なのかも。
やっぱし、北海道はシベリアンハスキーのような
たくましい犬がお似合いなのかもね。
おばさんが帰った後は
ご主人様が戻ってくるまで何もする事が無い。
しかたない。私の得意技で時間を過ごそうっと。
何をするかって?そりゃもう寝るだけで~す。
いつものようにソファーに横たわって
今晩の食事会のご馳走を
パクパクしている夢を見ながらスヤスヤ。
本当は大きないびきでグ~グ~!
毎日がハッピーな自然流。
そうこうしている内に、ご主人様が出てきて
私の頭をなぜてくれたので
《かりんとう》を食べようとした瞬間に
現実の世界に引き戻されちゃった。
「もうちょっとゆっくり治療してくれていたら
大好きな《かりんとう》を一杯食べれたのにな」
と羨ましそうな顔でご主人様を見上げると
「ラッキー。何か楽しい夢を見ていたみたいだね。
ぐ~ぐ~いびきを掻きながら
尻尾をピクピク振っていたよ」
とご主人様からご返答。
やっぱし《かりんとう》は夢だったんだね。
それじゃ、早く帰って本当の甘い《かりんとう》を
おねだりしちゃおうっと。
帰りは白バイの先導車スタイルで
尻尾を目一杯振ってダッシュ!
毎日がハッピーな自然流。
帰りもラクチンコースで一気に5階に到着だ。
ご主人様がチャイムを押す前に
お帰りサインの警笛一声「ワン」。
ご主人様は苦笑いしながらドアの前で
奥様がドアを開けてくれるのを待っている。
しばらくするとドアのかぎがパチっと鳴って
ドアがオープン。
本当はご主人様が入ってから私が入るのだけど
何せ私の頭の中は《かりんとう》で一杯だ。
ドアが半分ほど開いたトタンにスルッと進入して
奥様の前でぐるぐる回っておねだりサイン。
「あれ~、こんなラッキーのサイン初めてだわ。
何が言いたいのかわからないわ。
ともかく足を洗いましょうね」
と奥様に捕まえられてお風呂場に直行。
足を洗ってもらうのもいいけど
《かりんとう》食べたいな。
毎日がハッピーな自然流。
足もきれいになったので一目散にリビングにダッシュ。
ご主人様がくつろいでいるソファーの前で
グルグル回りのおやつアッピール。
ところが、ご主人様は大きな勘違いをして
ベランダのドアを開けてくれた。
トイレじゃないのでもう一度同じ場所で
グルグル回っておやつアッピール。
ご主人様と奥様が目と目で(?サイン)をかわしている。
とたんにご主人様が
「アッ、わかったよ。
ラッキーは何かおいしいものを食べたいんだ。
歯医者さんの待合室のソファーの上で
尻尾を振りながら夢見ていたんだ。
きっと何かおいしいものを食べている夢を思い出したんだ。
最近ラッキーのお気に入りのおやつって何かな?」
と奥様に聞いている。
毎日がハッピーな自然流。
「そうね、《骨っこ》、《かりんとう》、《おかき》、
《とりジャーキー》のどれかかな?」
と奥様からのご返答。
「いっぱいあるな。しかたないから、1個づつ器にいれてやるか」
と言いながらご主人様がいつもの器に
1個ずつ入れたものを持って来た。
それを見て「ねえ。最初にラッキーが食べるものを当てっこしない。
あなた、先に言ってもいいわよ」
と奥様がご主人様にご挑戦。
「ああ、いいねえ、それじゃ僕は《とりジャーキー》にしようかな。
夢にまで見るのだから日ごろ食べられないこれだ」
「そうね、ラッキーは甘党だから《かりんとう》に決~めた」
と言いながら私にウインク。
当たっているだけに奥様のウインクに負けた格好になるよ。
毎日がハッピーな自然流。
ご主人様が4品を入れてくれた器を
私の前にそっと置いてくれた。
ご主人様ごめんなさ~い。
やっぱし、夢で食べられなかった《かりんとう》をパクッ。
それを見て奥様は今度はご主人様にウインク。
「ウ~ム。やっぱしお付き合いの時間の長い
姉妹コンビには脱帽だね」とご主人様が
器のおやつを次々たいらげていく私の頭を撫ぜ撫ぜ。
おやつはあっと言う間になくなってしまったので
追加アッピールのお座り100万ボルトサインを奥様に発信。
勝利者の奥様はご機嫌なので
大当たりの《かりんとう》を5つも追加してくれちゃった。
さすがに追加の追加はダメだったけど
私の行動もお二人の話題を増やすのに
結構役立っているんだね。
毎日がハッピーな自然流。
奥様とご主人様も軽めの昼食を終えて
午後は結婚記念日の食事会の準備を
はじめる事にしたようだ。
ご主人様はビデオとスライドショウの準備だ。
奥様は食事会のメインである夕食の準備。
私は歯医者さんで実行した
今晩の食事会のご馳走をパクパクしている夢を見ながら
時間をつぶす作戦を実行することに決定。
奥様は台所でコトコトやジュ~ジュ~と言う何とも
たまらないシズル音を立てながら
今晩のメインデッシュを製作中。
最初の内は睡魔の方が勝っているので
グ~ス~いびきをかきながら
ウトウトしていたんだけど
だんだん鼻レーダーの匂いに負けてきた。
ちょっと台所を偵察しようかな。
毎日がハッピーな自然流。
ちょっと寝ぼけ眼で
台所にトコトコと偵察活動開始。
台所の入り口に座って奥様の様子と匂いの素を
100万ボルトの瞳と鼻レーダーでチェック。
瞳レーダーでは奥様の作業スタイルしかわからないけど
鼻レーダーはイージス艦のように
何種類もの料理の匂いを嗅ぎ分けれるよ。
「鳥のから揚げ」、「ポテトサラダ」はバッチリ判定。
次に「にんにく」、「ハム」、「煮豆」、「酢豚」の匂いの素は判別。
残念ながら料理名は判別できず。
私がじ~っと判別作業をしているのを
奥様は勘違いして
「ラッキーは食いしん坊だから頑張っているの」
と奥様は言いながら「鳥のから揚げ」を
奥様と分け分け。
こんな勘違いは大歓迎。
毎日がハッピーな自然流。
おこぼれ頂戴でずっと台所の入り口で座っていると
「あなた、ラッキーの午後の散歩を兼ねて
ワインと炭酸飲料を買ってきてくれない」
とお仕事発注。
ご主人様もビデオとスライドショウの準備も終了して
ちょっとごろ寝状態だったので即OKサイン。
私はもうちょっとおこぼれ頂戴が希望だったけど
大好きな散歩であれば私もOK。
近くのスーパーにドリンクを買いに行くだけだったら
30分もあれば十分すぎるぐらいだけど
ここは散歩を一杯したいので
稲積公園経由で一杯散歩した後
買い物をして帰ってきた。
ご主人様も一杯運動したかったのか
帰ってきたらすでに食事会の準備完了状態。
毎日がハッピーな自然流。
さ~て、待ちに待った食事会だ。
電気はちょっと暗目にセットして
キャンドルでちょっとアダルトな雰囲気をかもし出す。
買ってきた赤ワインを炭酸飲料で割った
ワインソーダで乾杯。
私の我慢はここまでで~す。
もう、食卓からこぼれ落ちてくる
おいしい匂いでたまりませ~ん。
奥様の足元をキックして催促。
奥様もアダルトな雰囲気を楽しもうとしているのに
「そうねえ、ラッキーはまだまだ子供だから
雰囲気よりも食欲よね」と言いながら
いつもはNGの食卓の上のごちそうを
器に一杯入れてくれた。
ご主人様もワインソーダを飲みながら
食卓の上のご馳走をぱくついている。
毎日がハッピーな自然流。
私は器の中身を全部ペロリと平らげたけど
やっぱし足らないなあ。
奥様の足元で100万ボルトの瞳作戦で
追加注文をアッピール。
奥様はご主人様と雰囲気を楽しんでいるので
私の方はちょっと無視状態。
だから、この作戦は失敗だ。
雰囲気を壊しちゃうけどキック作戦しかない。
エ~イ、叱られる覚悟で左前足キック!
奥様もこれには参った格好で
一杯追加してくれた。
これもペロリと平らげたので
とたんに睡魔が訪れてきた。
しばらくしたらちょっと寝心地が良い様に
変わったので薄めを開けると
なんと奥様の膝の上で猫状態。
奥様とご主人様は
ソファに座って寄り添って結婚式のビデオ鑑賞中。
良い雰囲気なので私も良い子で
睡眠続行しなくっちゃ。
おやすみなさい。
毎日がハッピーな自然流。
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