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レオとアトムの日記帳(3月)

【レオとアトムの日記帳 3月】

我が家にはラッキーと言う
キャバリア犬(♀)がいます。
2006年6月には満8歳になり
デ~ンと我が家の主になって
しまいました。
体つきは「レオ」のように
ファット・ビッグ・ドッグ状態で
性格もおっとりと瓜二つです。
「ゆうこ」さんのブログを通して
ラッキーの4歳の時や
3歳の時の様子が思い出され
レオとアトムの天衣無縫の日々の
エピソードを題材にいただいて
この日記と言うか、エッセイと言うか
大人の童話と言うか
何かわけのわからないものを
作成しました。
私が団塊の世代なものですので
駄洒落は全ておっさん駄洒落で
かつ、関西版風ですので
小さなお子さんやアンチ関西系の方には
向かないと思います。
しかし、愛くるしいキャバリア犬って
素敵な人類の恋人という事を
わかっていただけたら最高です。
《バンザイ! キャバリアン》

##レオとアトムの日記帳##
  《3月の出来事》

レオとアトムはゆうこさん家のキャバリア犬。

今日は3月26日の日曜日。
天気は晴れで春の陽気が
朝からいっぱいだ。
いつものように朝食を済ませて
奥様・ご主人様と
ケン兄ちゃん・彩姉ちゃんは
それぞれの本能に従って行動開始。
レオとアトムも本能の命ずるままに
奥様に玄関を開けてもらって外出だ。
外出といっても玄関先の
所定の場所で日向ぼっこ。
レオは玄関先の右側、アトムは左側。
まるで御所の「右近の橘」と
「左近の桜」状態。
レオは最近まで首のヘルニアで
日向ぼっこでも辛そうな顔をしていたけど
今日はすっかり良いみたいで
スフィンクスのスタイルで
春のおだやかな風で
ゆれているアネモネを眺めている。
毎日がハッピーな自然流。

アトムはレオ兄ちゃんとは違って
神社の狛犬お座り。
ちょっとの間だけこの状態をしていたけど
1分もしないうちに立ち上がって
花壇の方へスタスタ。
満開のアネモネに花粉が
鼻に付くほど近づいて
1本1本チェックしだした。
「お~い。チェックはいいけど
食べちゃだめだよ」と
レオ兄ちゃんから事前に
教育的指導が入ってきた。
「あれ~!レオ兄ちゃん
何で僕の気持ちわかったの」と
振りかえってご質問。
「1年も付き合っているとわかるさ。
どうしても食べたくなったら
プランターの中に生えてきた
雑草を食べな。
それだったら奥様から
お目玉食らわないよ」と
言いながら目を細めて
アトムを見ている。
毎日がハッピーな自然流。

「OK。雑草いただきま~す」
と言ったものの雑草の見分け方が
わからない。
「レオ兄ちゃん、これ雑草かな?」と
1本1本のお伺いメールが
アトムからレオに発信される。
レオも最初は「YES・NO」と
返信していたけど
いつまでもお伺いメールが発信されるので
「そのプランターはわかりにくいから
アジサイの根元の草を食べな」と
冷たく回答。
「わかった。そうするけど
アジサイってどれ?」と
アトムのおとぼけメールが返ってきた。
「花壇の端にある枝だけに
なっているのがアジサイだよ。
これだったら根っこの部分の草は
全部雑草さ」と名案に
レオも自己満足しながら
日向ぼっこ継続。
毎日がハッピーな自然流。

アトムはレオ兄ちゃんに
教えてもらった雑草(味はいまいち)を
お腹いっぱい食べて大満足。
味見結果をレオ兄ちゃんに報告しようと
玄関先を振りかえると
レオ兄ちゃんは左前足を枕代わりにして
夢の世界に埋没中。
起こしたらきっと怒られそうなので
味見結果の報告は
後にすることにしよっと。
しかし、レオ兄ちゃんは
いつ起きてくるかわからないので
アトムも所定の場所に帰って
夢の中で雑草よりずっとおいしい
奥様手作りのケーキを食べている夢を
見ることに決定。
花壇からトコトコ玄関先に帰ってきたら
「このケーキおいしい」とつぶやきながら
レオ兄ちゃんが寝返りを打った。
なんだ。レオ兄ちゃんが先に
夢のケーキ食べていたんだ。
毎日がハッピーな自然流。

アトムもレオ兄ちゃんの真似をして
左前足を枕代わりにして
玄関先の日陰で夢の世界にワープ。
夢の中で予定どおり
奥様手作りのケーキを食べていると
「アトムはおりこうさん。
雑草だけ上手く食べてくれたのね」と
奥様から頭をなぜなぜされている。
これは夢かな?と思いつつ
薄目を開けて見ると
なんと奥様がニコニコしながら
本当に頭をなぜてくれている。
「レオ兄ちゃん、これは?」と聞いてみると
「アトムが夢の中にいる間に
奥様が雑草抜きに来たのさ。
ところが雑草がなくなっていたので
最初に僕を誉めてくれたんだけど
アトムだよと教えたからさ。
感謝しろよ」と
あくびをしながらご返信。
「サンキュウ。ベリマッチ」
毎日がハッピーな自然流。

奥様が家の中に引っ込もうとした時に
携帯電話からワンワンメロディーの着メロ。
これは奥様のわんこ仲間からのサイン。
何か楽しそうにペチャペチャ。
このペチャペチャはいつも切れそうになると
「あ、それはそうと・・」と再継続言葉が
飛び出してなかなか終わらない。
そうこうしているうちに
レオとアトムを見ながら
「行く・行く。何時までやってるの?
レオとアトム当然連れて行くわよ。
そうね、午後一番に行くわ」と言いながら
「レオ・アトム。今日はフリーマーケットに行くよ。
さあ、さあ、入って入って」とお家に誘導。
いつもはできるだけ玄関先にいるように
誘導するんだけど。
毎日がハッピーな自然流。

ケン兄ちゃんと彩姉ちゃんは
ちょっといびつなブーメランなので
お昼までに帰るって出かけたけど
帰ってくるかどうかわからない。
ご主人様の日曜日の基本は安息日。
しかしアラーの神(ゆうこ)の指令により
アッシー君の場合も多々有り。
時にはダビンチコードの指令に従って
無料芝刈ボランティア
(接待玉打ち数競い)に借り出されたり
有料芝刈(途中有料麦飲料付)に
参加したりする。
しかし、今日は基本の安息日なので
居間に帰るとご主人様が
テレビの前の一等地に
ソファーをセットしてカウチポテト。
レオとアトムはこのすばらしい状況を
見逃すことなく素早く満面の笑みと
2百万ボルトの瞳で
ご主人様とテレビの間で正しいお座り。
毎日がハッピーな自然流。

この様子を見ていた奥様からご主人様に
「ポテトチップは塩分が多いから
2百万ボルトの瞳パワーと
ワンワン・キャンキャンアンサンブルに
負けちゃだめですよ」
と言いながらキッチンへ。
さてさて3分間12ラウンドのバトルは
どれくらいご主人様は
持ち応えるのでしょうか?
奥様の予想は3分間クッキングよろしく
1ラウンド3分以内でKO。
しかし、いつもは1分以内にある
ワンワン・キャンキャン攻撃音が
聞こえてこない。
おかしいな?と思って
奥様が居間の状態を確認すると
何とレオとアトムの口にササミバー。
本日のご主人様は
アラーの神の言い付けを守って
ポテトチップは与えず
ワイロ作戦で不戦勝。
毎日がハッピーな自然流。

奥様はあきれ顔で
お昼ご飯作りに戻ったけど
さてさてケンと彩の分を
作るかどうか思案。
ここで奥様のデータベースから
過去半年の情報を取り出して
時間通り帰ってくるかどうかの確率を計算。
計算結果は小数点以下の数値しか
帰ってくる可能性は無かったのでパス。
そうなればお昼は
安息日のご主人様のダイエットを考えて
そばとだし巻卵と納豆とヨーグルトに決定。
奥様は生粋の関西育ちなので
納豆はダメなのでいつも納豆のかわりに
ヨーグルトを2人前食べる。
お昼ご飯の準備完了して
奥様からご主人様に
準備okを連絡すると
ご主人様がテーブルに着く前に
レオとアトムが所定の場所に
鎮座して待っている。
毎日がハッピーな自然流。

いつもの事なので奥様は
2匹を無視して食べ始める。
しかし、ご主人様は
週1~2回の事なので
無視できない。
レオもアトムも心得ているのか
2匹でご主人様を
集中的に攻める作戦を開始した。
ご主人様は1分も持たずに陥落して
午後のお黙用のササミバーを
与えてから食事再開。
奥様はこの様子を見ていて
「午後のお黙り薬無くなっちゃったね。
どうするの?」と意味深な顔で
ご主人様を見つめている。
「そうだな、午後のアンサンブル攻撃が始まったら
散歩に連れ出すしかないなあ」と浮かぬ顔。
奥様は微笑みながら
「心配しないでも大丈夫。
今日の午後はフリーマーケットに連れていくから」
と神のお告げ。
このお告げを聞いてご主人様は大安堵。
毎日がハッピーな自然流。

お昼も終わっていよいよフリーマーケットに出発。
歩いていくと30分ぐらいかかるけど
久々のご主人様の安息日に
アッシー君をさせるのはかわいそうなので
散歩を兼ねて歩いていく事に決定。
アトムはお出かけがうれしくて
キャンキャンとハイテンション。
「お~い。今からそんなにはしゃいだら
帰りまで体力持たないよ」と
レオが呆れ顔。
「レオ兄ちゃん、ぼく若いから大丈夫だよ。
ところでフリーマーケットって何?」と
おとぼけ返信。
「やれやれ、意味も知らないで
ハイテンションかよ。
フリーマーケットは駐車場に
いっぱいのお店があるんだ。
きっとワンコ用のお店もあるよ。
その時は共同作戦で
おいしいものをゲットしようぜ」と
ペロリと舌なめずり。
毎日がハッピーな自然流。

梅雨のじめじめも無く
夏のカンカン照りの日差しも無く
快適な季節のお散歩で
レオもアトムもご機嫌。
ただし、道端や電柱の周りの匂いを
嗅ぎながらの進行なので
いつになったらフリーマーケット会場に
到着できるか心配。
まるで軍隊の歩腹前進状態。
このような状態なので家を出てから
約1時間かかってなんとか到着。
奥様が想像していた以上に盛大。
さっそく参加している
「そらさくママ」と「ミナさん」の
お店を探しながらいろんなお店を見て回る。
途中でちょっと寄り道したいお店があったけど
私の見たいお店はレオ・アトムは無関心。
レオ・アトムの関心事は食べ物屋さんなので
先ずは目的地に無事到着する事だけに
なっちゃった。
毎日がハッピーな自然流。

なんとか「そらさくママ」と「ミナさん」が
出店しているところに無事到着。
看板犬として「そら」・「さくら」・「メイ」君の
3匹のキャバリア犬がお出迎え。
レオとアトムが3匹に鼻つんつんのご挨拶。
これで仲間内の仁義終了したので
レオもアトムも加わって
5匹の看板犬が勢ぞろい。
奥様はさっそくピーチクパーチクと
仁義無き井戸端会議が始まった。
レオとアトムは鼻をつく手作りクッキーや
ケーキの匂いで錯乱状態寸前。
アトムがさっそく出店品のクッキーを
こっそり口一杯くわえて
お店の隅でパクパク。
レオもプチケーキを1個失敬して
堂々とお店のど真ん中でパク。
毎日がハッピーな自然流。

それを見ていた「そら」・「さくら」・「メイ」も
真似してそれぞれパク。
それに気が付いた「ミナさん」が
「コラ~ッ。お店のものを食べたらダメ」と
「メイ」君が代表して怒られた。
レオとアトムは食べたあとだったので
「レオとアトムを見てごらん。
ちゃんとお座りして食べてないじゃない。
メイも見習って」と追加のお小言を
もらっちゃった。
「アトムが食べてないっておかしいな。
ちょっと確認しなくっちゃ」と言いながら
アトムのお座りしている場所に
奥様が行って見ると
クッキーのかけらや粉が散らばっている。
「ミナさん、ごめん。
どうもアトムが最初に食べたみたい。
レオも怪しいけど」と言いながら謝っている。
毎日がハッピーな自然流。

「お話を続ける前にレオとアトムの
お黙り分を買わせてもらうわ」と
言いながらケーキとクッキーを
いっぱい買ってから
レオとアトムのリードを短くして
奥様の足首にくくりつけて
クッキーをえさ入れに
いっぱい入れてくれた。
レオとアトムは怒られた後だったので
すぐ食べて良いものかどうか
ほんのちょっとだけ思案したけど
すぐに本能の命ずるままに
「いただきま~す」。
この状態を確認してから
奥様はおしゃべりバトル続行。
クッキー食べ終わった後
「レオ兄ちゃんはラッキーだったね。
何でばれなかったの?」と
アトムがお伺い。
「あはは、それはプチケーキを選んだからさ。
1口で証拠隠滅OKだもんね」と
ニンマリ顔のレオ。
毎日がハッピーな自然流。

ペチャバトルも小休止になったところで
「そらさくママ」と「ミナさん」が
一時お家に帰ることになったので
奥様が店番することになった。
一人で5匹のキャバを面倒みながら
ひょっとしてご来店してくれたお客様の
お相手をしないといけない。
そこでおとなしい
「そら」・「さくら」「メイ」君たちは
リードの端をテントの杭に結んでOK。
問題はレオとアトム。
特にアトムはズ~ッと
ハイテンション状態なので
商品を運んだ買い物バックに押し込んで
おとなしくしてもらうことにした。
お店の前に看板犬のキャバリア5匹が
それぞれの得意のポーズで座っている。
ただし、アトムは首だけ出しての参加状態。
毎日がハッピーな自然流。

ま~、ワンコのお店だから
そんなにお客が来ないとたかをくくっていたが
結構お客様が来てくれた。
特にキャバリア犬の特徴の
大きくて人懐っこい5百万ボルトの
看板犬の瞳に見つめられると
犬嫌いの人以外は
磁石に引き付けられた鉄球のようにご来店。
犬を飼っていない人は
手作りキャバリア犬のぬいぐるみを
買ってくれたり看板犬のいろんな事を
尋ねてくれたり頭をなぜたりして
楽しんでいってくれる。
また、犬を飼っている人は
看板犬と自分家の犬を比較して
いろんな話をしたり
クッキーやケーキを買ってくれたりして
奥様は超多忙。
しかし、楽しい忙しさで大満足のご様子だ。
毎日がハッピーな自然流。

そんな状態が続いている時
「そらさくママ」と「ミナさん」が戻ってきた。
「ゆうこさん、ごくろうさんでした。
これピンチヒッターのお礼で~す」と
言いながら「そらさくママ」から
ハーゲンダッツのアイスクリームの差し入れ。
「これは失敗作品だけど
看板犬たちへのお土産」と言いながら
「ミナさん」から手作りクッキーの差し入れ。
「それじゃさっそくいただきましょう。
アイスクリームは私たちの
おしゃべりの口直し用ね。
クッキーは看板犬の口直し用かな?」と
言いながら看板犬の方を見ると
アトム以外は既に整列済み。
アトムは必死になって
買い物バックから脱出中。
その顔は怒ったような
困ったような悲壮な形相で
奥様を睨んでいる。
毎日がハッピーな自然流。

奥様はあわててアトムを
バックから出してやると
ブルブルブルとお風呂上りの時の
行動をした後他の4匹を押しのけて
「ミナさん」の前にお座り。
「アトム、わかっているわよ。
あんたが一番ね」と言いながら
クッキーを食器に山盛りにしてくれた。
アトムもこのクッキーの量を見て大満足。
レオ以外のワンちゃんたちは理由がわからず
ちょっと不満げな様子で自分の分をパクパク。
「アトム、残り物には福有りだな」と
レオが言うと
「何かわからないけど怒って《ミナさん》
の前に行ったらこれさ。
ところで(残り物には・・・)って何?」と
毎度のおとぼけ問い合わせ。
これにはレオもあきれて返事を止めて
自分のクッキーを食べ始めた。
毎日がハッピーな自然流。

【ゆうこさんのブログ再現(3月)】

https://www.youtube.com/watch?v=7Iw13QSwhTctuki

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