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札幌のラッキー(1月)

ラッキーは札幌で可愛がられているキャバリア犬。

私のご主人様は札幌に住んでるコンピュータ技術者。
奥様は美人のどさんこ娘。
住まいは手稲山の麓のマンションの5階。
ベランダから手稲スキー場が見渡せる。
ご主人様はコンピュータ相手の仕事なので変則勤務。
通常の日中勤務や、夜中の勤務、休日出勤などがあり
いつも体調維持に気をつかっている。
私は神戸のラッキーのお母さんの娘です。
神戸のご主人様と札幌のご主人様は昔の仕事仲間。
このご縁で札幌に養子縁組が決定してやってきた。
今は6ヶ月のやんちゃ娘。
しかしご主人様と奥様に可愛がられている幸せ者。
この一年のハプニングを日記帳でご披露するね。
毎日がハッピーな自然流。

冬のご主人様の通常勤務の朝は早起きだ。
先ずは窓から外の様子をご確認。
夜の間にいっぱい雪が降った事を確認すると
シャベルを持ってお出かけだ。
私も早起きできた時はご主人様に連れってコールの
ボディーランゲージ&熱いまなざしでアッピール。
最近はおとなしくできるようになったので
奥様手作りの防寒服を着せてもらってお伴OK。
ご主人様もボア付きキルティングを着て
長靴を履いていざ出陣。
マンションの入り口から道路までのラッセル開始。
管理人でもないのに何でするのかな?
まあいいか。こうしてお外に出られるからOK。
毎日がハッピーな自然流。

雪ってけっこう重たいんだって。
ご主人様も10分ぐらいラッセルすると
ぐっと背伸びしてご休憩。
天気の良い朝はキルティングを脱いじゃうよ。
その後10分ぐらいラッセルするとTシャツから
ほんわか湯煙のように汗が体温で蒸発する。
私はいつもラッセルしない植木のそばの新雪を
遊び場所と決めている。
最初のきれいな新雪をちょっと食べてみる。
いつも思うんだけど奥様からもらうアイスクリーム
のように美味しくない。
同じ真っ白で冷たい物なんだけど。
やっぱし牛さんが雪を降らさないとだめなんだね。
毎日がハッピーな自然流。

新雪の味見が終わったら次は恒例のお絵かきごっこ。
え!何を使ってお絵かきするかって?
もちろん水彩画ですよ。エヘヘおしっこでね。
私も北海道に来て6ヶ月。今では北海道を上手く
描けるようになっちゃった。この真っ白なキャンバス
も雪の妖精が毎晩きれいに消してくれる。
お絵かきごっこが終了すると次は朝の見まわりだ。
道路にでるとご主人様にしかられるので
マンションの周りを半周するんだ。
先ずは入り口の左横にある植木の状態の確認だ。
雪がたくさん降った翌朝は枝の上にこんもり雪の
綿帽子ができている。春にはピンクや赤の花が咲く
さつきの上にも綿帽子ができている。
毎日がハッピーな自然流。

この綿帽子を見ると何故かかぶりたくなっちゃうよ。
さつきの枝をくわえて左右に揺すってみる。
すぐに綿帽子がくずれて霧状の綿がキラキラと
朝の光に照らされて舞い落ちてくる。
大きな瞳に雪がつかないように瞼を閉じて小休止。
さ~て綿帽子を上手くかぶれたかな?
そっと歩いてマンションの入り口ドアに写っている
私を見るといつも綿帽子をかぶれていない。
おかしいな。お外に出してもらった時は
いつもトライしてるんだけどやっぱしダメ。
そうか。札幌の冬の雪はサラサラで固まらないから
だめなんだ。もう少し暖かくなってからの雪で
再挑戦してみようっと。
毎日がハッピーな自然流。

次は入り口の右手にある自転車置き場に行ってみる。
自転車置き場は入り口からは少し低くなっている。
なだらかなスロープがついている。お日さんの暖かい
光があたるまではこのスロープは凍って危険地帯。
しかし私にとっては格好のすべり台。
よくマンションの子供達もダンボールの切れ端に
乗ってルージュ遊びをやっている。
私はダンボールの切れ端を使ってすべれない。
だから私はスケルトン競技スタイルで前足を少し
開いて伏せをした状態でズルズルズルと滑っていく。
奥様手作りの防寒服は背中はバッチリカバーして
るんだけどお腹側はノーガードだから冷たいよ。
今度は全身カバーのレーシングスーツを作ってね。
毎日がハッピーな自然流。

すべり台の遊びも飽いてきたので入り口のご主人様
のところへ引き返そう。滑らないようにミニ四輪駆動
の両足をちょこちょこ動かしてご主人様のところに
ご帰還だ。ご主人様もラッセル作業が終了して
手ぬぐいで汗を拭っている。
「ラッキーも満足したかい?そろそろ帰ろうか」と
ご主人様から帰還命令が発信。
「了解」サインのしっぽを左右に目一杯振って「ワン」。
ご主人様は健康の為にいつも階段を使って上り下り。
5階まで階段をぐるぐる左回りで一気に登って行く。
やっと5階に到着だ。ドアのところでノック代りに
前足キックで奥様にご帰還合図。ドアが開いて
「おかえり」の温かな声と笑顔で奥様のお出迎え。
毎日がハッピーな自然流。

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