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ミュージアム・クルーズ再開「金沢美術工芸大学修士・博士修了展対象」


金沢市内の小学校4年生対象で金沢21世紀美術館のコレクション展を一緒に鑑賞する活動・ミュージアム・クルーズ。大人のボランティア・クルーズ・クルーが鑑賞の仲間として、一緒に作品を見たり、館内を巡ったりする活動だが、1月1日の能登半島地震によって主催展覧会の展示室が被害を受けて、いまだ入場できない状態で、ミュージアム・クルーズの再開はどうなるんだろう・・・と心配してました。

1月下旬に「活動再開」のメールを受け取り、対象を市民ギャラリーA・Bで開催される「金沢美術工芸大学修士・博士修了展」「金沢美術工芸大学学部生卒業制作展」にして4年生に鑑賞してもらうとのこと。

これはなかなか画期的じゃないか!って思ったんですね。
まず、大体卒展の頃って、年度末の2月3月ごろで、その頃までミュージアム・クルーズの活動があることが珍しい。2月前半でクルーズの活動が終わることがほとんどで、フリータイムの探検の時間で「美大生の作品が見れるよ」と振ったことはあっても、あまりまとまって行くことは少ないです。
でも、同じ金沢市内に美大があって、自分たちより10歳ちょっとぐらいのお兄さん、お姉さん、それから外国から大学に勉強してきている学生さんの作品をまとまって鑑賞することができる機会って、なかなかレアな経験だと思うんですよね。それに、日頃は結界ロープとかでがっつり分けられてるんじゃなく、そういった「隔てるもの」が無い状態で鑑賞できるのも魅力。さらに、割と「作家」・・・つまりその作品を作った学生がその場にいることが多い。学生さんたちにとっても、情け容赦ない子供の視点から生の声を聞けるって貴重な経験だと思う。

ただ、いつもと勝手が違うので、最初の研修でもいろんな意見が出たり、「こういうときはどうしたら?」みたいな戸惑いの声とかたくさんあったけど、1回目の学校と無事に活動もできて、「うん、これはなかなかええなぁ」と思ったわけです。

一緒に監視のお仕事をした学生さんの作品を見たり、同じミュージアム・クルーズの活動をしていた方の論文を読んだりできるのも、毎年美大の卒展・修了展はすごく楽しみにしているので、それに「ミュージアム・クルーズ」の活動が加わって、とても厚みのある時間になって、楽しみが増えました。

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