見出し画像

金魚美抄

金沢21世紀美術館の市民ギャラリーBで行われている展覧会。
確か、毎年、行われている「金魚美抄」展・・・実は今まであんまり関心がなかったんですが、昨年、ポーラ美術館での「シン・ジャパニーズ・ペインティング」展でも深堀隆介さんの作品が展示されていて「あ、いいなぁ」と初めて感じて、それで、今回、深堀氏が監修をされた展覧会ということで、注目したわけです。

「透明標本」展では、地球環境の中で46億年の年月をかけて進化をしてきた生物の、自然そのものが作り出した骨格標本がベースにあり、その「誰の手も加わっていない中での美しさ」がメインなのですが、金魚は、人が関わって品種改良の末に生み出されたもの・・・多分骨格そのものは同じ・・・なんでしょうね。そのヒレや姿形、そして色、交配を繰り返し、選んできた中で生まれてきた生き物です。
すごく俗な言い方をしてしまえば「中身か外見か」なんですが、やはり「人が見て美しい」と心に訴えてくる・・という強いインパクトには「正直でありたい」ですね。
大きく描き出した藤本絇子さんの平面作品とか、金魚屋さんのインスタレーション、大胆に部屋ごとつかって、そして細部まで緻密に・・・と作り上げた深堀隆介さんの作品など、唸らせられました。

「透明標本」展と「金魚美抄」展、この両方が同時に同じ美術館内で鑑賞できるって、とても効果的だし、なんかお得感ありました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?