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GO FOR KOGEI 2023「物質的想像力と物語の縁起ーマテリアル、データ、ファンタジー」−3 : 岩瀬エリア


富山市は、ある意味「電車の街」とも言える。いわゆるトラム(TRAM)・・・LRT、路面電車が走っていて、しかもフランス製のかっこいい路面電車が走ってる。
今回、岩瀬エリアに向かうのに初めて乗ってみました。

予想以上にスピード出るんですね、速い速い。岩瀬まであっとう間に着きました。ホームとの段差がほとんどないし、ICOCAやSuicaが使えるっていうので、めっちゃ便利で目を見張りました。
まぁ、このトラムの駅があるから、富山駅周辺がずっともろもろ工事が長引いたってのもあったかもしれないけど・・・

岩瀬エリアって初めてですが、江戸時代後期から北前船の交易で栄えた町、その頃から大正期までの家屋敷が残り、真っ直ぐな道沿いに並ぶ佇まいがすごく素敵でした。廻船問屋「森家」、「馬場家」、日本酒の満寿泉の造り酒屋「桝田酒造店」、土蔵や町家を改装して作られたレストランやお酒のお店「沙石」や「青蔵」などに作品が置かれています。
初めて回りましたが、とにかく、圧倒される年月を経ながらも堂々とした家屋や蔵が立ち並ぶ真っ直ぐな道・・・見惚れてしまいました。
最近、熱心に「街歩き観光」を推進されてるとかで、確かに、ど平日なのに「GO FOR KOGEI」目当てではない、観光客があちこち回っている姿がありました。

ちょうど、私がうろうろと例によって方向音痴炸裂でのろのろとしてたら、「なんか、只者じゃなさそうな方」に見える女性の方が、「桝田酒店に行くの? こちらですよ」と教えてくださいました。
  後から・・・この方を見かけたときは隣にやっぱり「只者じゃない」オーラを漂わせている背の高い男性の方がいらして・・・「GO FOR KOGEI」の受付の方から、「後ろの男性の方は、満寿泉の社長さんですよ」と教えてくださいました。

さて・・・建物自体に圧倒されながら、作品を鑑賞。
酒造工場のタンクが並ぶ建物の扉、ああ、すごい!! 葉山有樹さんの圧巻の壁画です。磁器・・・じゃないね、アルミ板に転写されてるのか・・・それにしても青の持つ求心力ってすごいなぁと改めて思った。発散する色というよりは、求心する色なんだなぁ。模様もほんまに細かいが、龍の絵柄が力強いので迫力満点だ。
  その龍を受けて・・・なのかな、コムロタカヒロさんの龍・・・なんか漫画ちっくなんだけどね。ソフビみたいに自由な形態だけど、彫刻作品だとか。
  酒蔵の2階には、岩崎貴宏さんの作品、今回は真っ黒・・・紐状の栞を割いて系で作って立ち上がってる鉄塔類・・・・ああ、そう、富山は鉄塔マニアにはたまらない宝庫・・・いろんな種類の鉄塔の姿が壮観なんだよなぁ・・・布やマット、綿棒、よく見ると日用品なんだけど、みんな真っ黒に染められていて、その凝集された姿は不気味な様相・・・
  建物の外壁、2階の窓などに平子雄一の絵画が嵌め込まれていたり、「馬場家」では、座敷や廊下、そしてお庭にまで、イーゼルを立ててその場で絵を描く桜井旭の作品・・・ん?そうだ、今回のGO FOR KOGEIでは、絵画作品が多いのが特徴的かな。 作家さんがいらっしゃったので「雨の日はどうするんですか?」と聞いてみた。丸めて中にしまうこともあるが、少々の雨ならそのまま屋外で、だそうだ。
  
 KOBO Brew Pubではささきなつみさんの、異形のものたちを「リンジン」と呼んで標本化した作品や、 「沙石」では、古川流雄の大きなガラス作品、酒蕎楽くちいわ青蔵では村山吾郎の朝布や麻縄の作品、そしてたくさんの貝の標本・・・
  作品鑑賞も楽しかったが、それぞれのお店でお酒や食事も楽しみたかったなぁ。これからまた訪問することもあるだろうから、夫と一緒に行きたい場所リストに入れておきます。

 いや、初めての岩瀬エリア、なかなかすごいものを見たなぁって感想です。街並み、建物、そのスケールの大きさも素敵だったし、圧巻でした。

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