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「お一人様アートツアー:2023/10/2〜10/3 弘前・十和田・三沢  その6 三沢 寺山修司記念館」


日本に数ある「○○(人名)記念館」・・・いわゆる、箱もの? 博物館、地元の小中学校の生徒たちが遠足とか社会科見学、校外学習とかで訪れるけど、あとはほとんど「知る人ぞ知る」的になって、割と年配の人しか訪れなくなって・・・
そんなイメージなのがほとんどだろう・・・(いや、私自身、そんなに断じてしまうほどあちこち行ってるわけじゃないから、言い過ぎなんかもしれんけど・・・)

でも、この「寺山修司記念館」は、かなりユニークで異彩を放つ存在じゃないかなぁって思ってます。
だって、戯曲家、短歌や俳句、小説、映画とか・・・そういった人の記念館に、こんなヘンテコは悪魔的なピエロとも悪魔とも言い難い、あしゅら男爵みたいな顔を正面につけた建物にする?
そのデザインがとにかくユニークです。
扉も変な顔が書いてあるし・・・
中でいろいろデザインがユニークな・・・ってのは他の館でもあるかもしれないけど、建物の入り口からしてこんな奇抜なんですから。

そして、めっちゃ不便な場所にある・・・三沢の米軍基地を迂回していかねばならない小田内沼と小川原湖に挟まれた場所にあるため、車でないと行けない場所にある。
バスも土日以外は全く便がないし、三沢駅からタクシーで20分内ということだが、4000円以上かかる距離だ。つまり、信号がほとんどないし、米軍基地の周囲を通るわけで、ほとんど住宅とかない場所を通るから、「早く着くけど距離は相当ある」のだ。

「まるびぃ仲間」から「一度行ってみるといいよ」とお推めされていても、なっかなか難しい・・・でも、今回は時間に余裕があるため、やっと実現しました。
三沢駅からお願いしたタクシーの運転手さんがとても親切な女性の方で、十和田市在住ということで、十和田市現代美術館の話もはずんで楽しい道中となりました。三沢観光もちょっとしてくださったし、ありがとうございます。

私自身は、それほど「寺山修司ファン」でもないし、彼の戯曲のシンパでもない・・・でも、粟津潔、横尾忠則の展覧会などなどで、寺山修司の戯曲のポスターや演劇実験「天井桟敷」の活動の映像や写真の記録をみると、一度はこの「記念館」を訪ねてみたいって気持ちになる。
手紙魔で、書いて書いて、書きまくったと言われる彼の遺した言葉をいろいろ浴びてみたいなとも思った。
何もかも机の引き出しにしまったまま、47歳で病のために急逝した寺山修司。
その記念館は、ずらっと並ぶ古い机の引き出しを来館者が一つ一つ開けて、暗い中で懐中電灯で照らしながら鑑賞するというユニークなスタイルで、とにかく造型もおもしろいし、奇抜だし、たくさんの短歌や俳句を読みながら歩く散策路はとても気持ちよかった。(最近は熊が目撃されているので、一人で行かないように・・・と張り紙があった)
そして、結構若い人が来館されている・・・やっぱり、この人の遺したもの、この建物の造型とおもしろさ、奇抜さが若い人にも訴えてくるものが多いんだろうな。ほんま、この記念館そのものがアートだって感じです。

「自分自身に手紙を出す」・・・アリバイ作りみたいな企画コーナーがあって、私も一筆、自分宛にしたためてみました。
10日以上経ったけど、まだ届いてないんですけど(苦笑)

 旅の最後の夜は仙台にて、牛タン、イカ刺し、いぶりがっことチーズを肴にお酒を楽しみました。

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