「アニメ背景美術に描かれた都市」@金沢建築館
「AKIRA」「機動警察パトレイバー劇場版 1」「機動警察パトレイバー劇場版 2」「Ghost In The Shell 攻殻機動隊」「メトロポリス」「鉄コン筋クリート」
これらのアニメ映画の背景に描かれた街や建物・・・アニメ映画の背景美術に建築の視点からフォーカスを当てた展覧会。
CGではなく、背景美術、アニメ映画で「美術監督」として名前がテロップに出る人たち・・・にフォーカスを当てて、そのメイキングストーリーや原画を展示していて、年表のようにアニメの歴史と社会の歴史を比較対照しながら、背景美術で描かれる建築物や街をクローズアップしていく展覧会で、とても見応えがあった。
アニメ映画って、やはり「世界観」とか大切だし、背景に描かれるものは、一から作り出す創造の産物だし、そこがきっちり描けているアニメーション作品は、ずっと後々まで記憶に残る。
「パトレイバー1」は私も大好きで何度も何度も観た・・・あの映画では、今はもうおそらく消えてしまったであろう、再開発途中で高層ビル群からちょっと引いた画の中に、戦後からあまり変わっていない昭和の古い下町の家屋群や川べりの船の中で生活している人たちの住まいとかが映り込む。あの映画の中でつぶやく刑事の一言「この街を見せたかったんじゃないのかなぁ」のセリフはズンと心の中に残っている。確かに「細部は忘れてしまっても、あの背景が記憶にずっと残ってる」アニメ映画は多い。
以前、松本零士アニメ映画の背景を主に担当していた椋尾篁さんの絵が好きで展覧会も見に行ったことがあった・・・切り抜きとかどこかに取っておいてなかったかなぁ・・・
背景画と一口にいっても、有機的に生物のように街を描く方もいれば、ほんとに建築を綿密に描く方、いろいろある。
ただアニメーション映画だから、デフォルメとかいろいろ工夫や創造があるのだろうと思う。何を参考にし、どこを取り入れてどこを変えているのか。そんなよもやま話もおもしろいだろうなぁ。
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