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金沢彫刻祭「うつろい」9/17〜9/24 その1


金沢美術工芸大学の彫刻を学んでる学生・教員、さらに他大学の学生・ゲストも交えて、街中のあちこちで彫刻の展示が行われてた「金沢彫刻祭」
今年は、ちょうど金沢美術工芸大学の学舎移転の時期に当たっていて、旧・学舎の中に入れる最後の機会ということもあって、楽しみにしてました。

金沢美術工芸大学(金沢美大)・・・この学舎に入ったのは何度かあります。
2008年だったかの「金沢アートプラットホーム」では、美大正面入り口ロビーに塩田千春さんの窓を使った塔のような背の高い作品が展示されていた。そう、私が「塩田千春」という作家を初めて知ったのもここだった。
10月1日から新しい学舎に移転する金沢美大・・・油画教室、彫刻室、など教室の中に作品が展示されています。独特の匂い、絵の具や油が飛び散った跡だらけの床、粉っぽい部屋・・・もう移転がほとんど済んで空っぽ状態の教室に作品が展示されています。
美大OBの山本基さんが油画の製作室の床に塩を使ったインスタレーションを展示されています。その部屋に入ったとたんに包まれるような匂い、床はもう絵の具やら何やらの黒いシミや跡がいっぱい・・・その上に塩で描かれる迷路・・・
そういえば今まで鑑賞してきた基さんの作品の中で、これほど「床」を意識させられたものは今までなかったかなぁとも思いました。ただ塩を置いていく作品・・・という性質上、こんなに凸凹がある床は難敵だったんでは?
 塩には「清める・浄化する」という意味がある・・・やがて取り壊しになる床・・・葬りさられる「痕跡」に向き合って「清める」という行為だったのかなぁとも思いました。

会場すべては回りきれませんでしたが、「まるびぃ」のすぐ近くに建っている謎のビル「箔一ビル」・・・ここの屋上からまるびぃが一望できるんです。まるで雨の後の水溜りにしか見えないような作品とともに、ここからしか見ることができない「まるびぃ」も堪能しました。
 この「箔一ビル」は、各階の部屋にも作品がいろいろあり、おもしろいんですよね〜、ほぼほぼ貸切状態で堪能できるし、「謎だ〜!」とか「なんじゃこりゃ」とか「ぷっ!(苦笑)」とか一人ボケとツッコミをしながら鑑賞しました。

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