「レキシクロニクル」の思い出

今年(2024/3/31)をもってサービス終了したソーシャルゲーム「レキシクロニクル(以下略称である「レキクロ」と呼ばせていただきます)」の私的な覚え書きです。

※画像は一枚もありません


ゲーム内容


一言で言ってしまうと

「日本史を4択クイズで覚えようゲーム」

です。ターゲット層は主に学生だったかと。
なので遊ぶ内容もわりと真面目寄りです。
システムは「Fate grandorder」「パズル&ドラゴン」「文豪とアルケミスト」「クイズ ミリオネア」を思わせるようなものです。なので史実では男性の人物が女性になっていたりします。個別ステータスにはしっかり実際の性別が記載してあります。
メインストーリーは特になく、各時代のステージやデイリーミッションを遊ぶ(戦う)ことで楽しく歴史を学べるというものになっていました。
なおデイリーミッションでは結晶が、ボス以外の敵では防人農民足軽くノ一岡っ引き奉行志士士官が

平等に襲いかかってきます。


彼らの職業説明も個別ステータスにあって、この説明の細かさが楽しかったです。私的には「戦国無双2」を思い出しました。
他には超級偉人との戦い、歴史検定(コロシアム的なイベント)、修練の塔などのイベントもありましたがここでは割愛します。

影響


日本史の知識がかなり増えました

平家や平将門、蘇我一族の認識が変わったり(それまで完全に悪役だと思っていましたごめんなさい)、平等院鳳凰堂の由来や鑑真の来日にかける情熱、「中臣鎌足」の名前の由来、「寧波の乱」の読みかた、足利義満と一休さんの関係、北条時宗の享年などを知りました。そういった点からは十分歴史を学ぶゲームとしての魅力はあったとも思います。


問題点



ただ惜しい点もいくつかありまして。

1 印を消させて下さい

「レキクロ」の戦闘は、各ステージの時代を選ぶと、それにちなむ敵と問題が出てくるので、その全てを4つのジャンルから選んで答えるクイズ形式となっているのですが、1度でも問題を間違えるとジャンルの項目が書かれたフリップのようなものに「やり直し」的なことを書かれたそこそこ大きな印がついて、その後は100回その問題に正解しても消えない仕様になっていたのです。まるで「刀剣乱舞」の検非違使が出現したエリアのようです。
そこは「印の取り消し再試験」のような場所を置いて欲しかったなあと思いました。

2 歴史上の偉人はドライ

次に、1日1回「異説」という名の色違いキャラを戦闘を通して一定の確率で手に入れられるシステムがありました。そこでボスとして出てくるキャラ化した歴史上の人物が口を利いて下さるのですが、初回に会った8割以上が「帰れ」「お前の下で戦いたくない(要約)」とおっしゃられます。
勿論、歴史上の偉人を仲間にしよう、一緒に戦ってくれということが普通の感覚で考えれば暴挙に等しい行為だということは分かりますが、「異説」システムで手に入れられるはずのほぼ30人以上の偉人に「帰れ」と門前払いのようなことをお告げになられれば少々心が折れます。
ただ、ここでしか出てこないキャラの一人称やゲーム上の性格が伺えるような台詞が出てくるところは楽しかったです。

3 妄想にも限界がある

これはあくまでオタク的な話ではありますが。作中でのメインストーリーの不在が気になりました。勿論「戦国BASARA」シリーズや「刀剣乱舞」といったような明確なメインストーリーが無くてもヒットしたパターンもあります。が、彼らは作中で個別のキャラストーリーやキャラ同士の会話イベントが多々発生します。確かに「レキクロ」は日本史を学習するためのゲームアプリではありますが、ゲーム的な楽しさを求めるとすれば全てを自己学習で済ませろというのは少し物足りないと思うのです。
「レキクロ」ではそういった発言が出てくる場面がボス戦でしか出なかったので、とても残念でした。ゲームで提示する情報と、自己学習させる余地。その絶妙な匙加減というものは難しいと知りました。


超絶私的なキャラの好みと思い出


あとここからはキャラとデザイン、完全な私的思い入れ話です。本当に。
レキクロで歴史上の人物は全員2頭身のミニキャラ仕様です。これがゲームの人気が出たチャームやアクスタになったのかもしれないと思うと、少し切ないですがそれはさておき。
私は最初に引かされるガチャで弁慶(女性、ランクアップするとスカートの丈が短くなって格好よくなる)が出てきて、その後に
・坂本龍馬(黒髪短髪額に傷)
・源頼朝(性格厳しそうな渋いおじ様)
・沖田総司(黒髪短髪の少年)
が初期に来てくれました。
この4人はデザインが好みで高火力だったのでわりと最後までパーティを組んで出撃させていました。
このパーティを見ると何故か謎に「勝ったな」と思った時期もありました(何に)。
何故か3回も来てくれたのは
・足利尊氏(銀髪の少年)
・芹沢鴨(ショートヘアの女性、アビリティが吸収系で結構強い)
・紀貫之(ゆるい感じのお兄ちゃん)でした。
私的には
・平将門(長髪をくくったワイルドな感じの鎧武者のお兄さん)
・平清盛(大剣使いのピアスバチバチ金髪ベリショ兄ちゃん)
のデザインに一目惚れしまして。平将門はイベントの時に手に入れられたのですが、ガチャを回しても来なかったので異説で妥協してしまいました。
好きなんですよ平清盛公……「戦国BASARA」の前田慶次や「文豪とアルケミスト」の正岡子規に似ていて兄貴肌で……ボス戦(上級)で異説にも関わらず、上級の敵相手に全体攻撃をぶっぱなして全滅させた姿は今でも覚えています。

さすが初代太政大臣


他のキャラデザインとしては
・藤原道長(赤髪短髪のcv.石田彰みたいな人)
・豊臣秀吉(背後が刀まみれな金髪のロックな感じの兄ちゃん)
・徳川家光(肩にみみずくを乗せたツインテールの少女)
・近松門左衛門(両目隠れで人形使いの青年)
・伊藤甲子太郎(新撰組衣装着用、素材を集めてランクアップすると鉢巻が切れるデザインになる)
が好きですね。
・吉田松陰(現代の文化に興味津々、とにかく言葉が粋)
・中臣鎌足(クイズのことを「知恵比べ」とおっしゃる弓使いのおじいさん)
も印象に残りました。コロシアムでのポイントを貯めて、ガリレオ・ガリレイ(多分、ボーイッシュな女性)も欲しかった。
正直このキャラ達が6頭身になったらどれだけ格好良くなるんだろうなと思います。

ああ、このメンツで2.5次元とか見たかった。


これは完全に余談ですが、超級偉人たち(鬼のように強い)
・宮本武蔵(ラフな感じの渋いおじ様)
・坂田金時(ストイックそうな金髪のお兄さん)
・前田慶次(松風に乗ったクレイジーそうなお兄ちゃん。傾き者)
・安倍晴明(狐耳の爽やか少年)
・芥川龍之介(紐でぐるぐる巻きの神経質そうなお兄さん)
は文アルの民として根性で芥川龍之介だけには来ていただきましたが、それ以外は全滅しました(号泣)

おわりに


色々書きましたが、ソーシャルゲームという形をとっている以上、

結果が出せなかったゲームはほぼ無音でいなくなります。


一瞬でいなくなります。


好きなゲームのキャラがいたらスクショの一枚も撮っておきましょう。

後でとても後悔します。


最後に、あれだけのキャラやクイズを考えて世に出して下さったスタッフの方々には頭が上がりません。


素敵なゲームをありがとうございました。


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