下界(パラレル)7 日本列島生物化計画1

下界(パラレル)7 日本列島生物化計画1

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離している部分が多いですよ

あの8人組と別れた私、亜希こと葉類亜希はすぐに在来線でもなく、新幹線でもない貨物列車に無賃乗車をすることにした。
何という嗅ぐわかしい香だろうか?
これが馬糞というものの臭いだろう。
私は馬を運ぶコンテナの中に乗り込んでしまったようだ。
まあよいではないかすめばみやことかいうしともあれこの貨物列車は本州方面に向かっているのは確かそうだ。
詳しいことはわからんけどさっきから複数の馬に身体中舐め回されているような気がするのは・・・
やはり気のせいだということにすべきかもしれない。
しかし下着のブラもパンツのお馬さんのヨダレでグショグショになってきているのは流石に気持ちが悪い。
スマホのGPS MAPによると今は福岡を目指して走っているらしい。
しかしそんな状態でも人間は不思議だ。
いつのまにか眠ってしまっていたらしい。
私は夢の中でひとりの少女を抱いていた。
私も彼女も全裸だったが両者の決定的な違いは彼女の胸と腹部に大きな穴、弾痕があって大量に血を噴き出していたことだった。
弾丸は2発とも貫通こそはしていなかったが厄介なことに体内で四方八方に飛び散って肺や心臓、そして腹部の内臓を破壊し尽くしていたことだった。
今この場に観萌がいたらなんとか一命は取り留めるくらいの離れ業はやってのけるかもしれない。

しかし今の私に出来ることといえば2箇所の傷から溢れ出している血を相互に吸い取ってそれを唾液に混ぜて口に流し込んでやるだけ。
彼女の体内に飛び散った鉛の破片はどう見積もっても500以上はある。
私はそれらを根気よく血液と一緒に吸い上げて弾頭の細かい破片だけをガーゼに吐き出していた。
その間彼女の体内の時間を停止せざるを得なかった。
何時間、何十時間同じ行為を繰り返しただろうか?
彼女は小さなうめき声を出すと何かを言おうとしていた。
まだまだ弾頭の破片は体内にいっぱい残っていてまだ動ける状態でないこともわかっていた。
「話は後でゆっくり聞くから今はおとなしくしていて」
私はそう言って作業を続けようとしていた。
その瞬間に熱く鋭いものが私の背中から胸にかけて心臓ごと貫かれたのがわかった。おそらくは少女の体も一緒に貫かれていただろう。
気がつくと私と少女は貨物列車の中で折り重なる様にして横になっていた。
少女の出血は更に酷くなりその命は風前の灯火にしか思えなかった。
もちろん私の出血だって半端じゃない。
それでも私は自分のリュックから両端に注射針のついた1メートルほどの長さのチューブを取り出すと一方を私の左腕の静脈に、もう一方を少女の右腕の静脈に差し込んだ。
かつて観萌が彼女の実母に行ったのとほぼ同じ処置だった。普通の人間同士なら血液型の違いなどで双方にとって非常に危険な行為、つか絶対にやっちゃダメでしょ。
チューブを通して私の血液が少女の静脈に流れ込んでゆくのがわかる。
私も意識がぼんやりとしてきたがそこで気を失うわけにはいかない。
まだ少女に体の中には数多くの砕け散った弾頭の破片が残っている。
私は作業の続きを始めていた。
『あの熱く鋭い鋭いものは一体なんだったのだろうか』
それを考えながら私は一連の作業を終えると一気に眠気が襲ってきてそれに打ち勝つことが出来なかった。

貨物列車コンテナのドア隙間から眩しい光が差し込み私は目を覚ました。
私の下で少女は小さな寝息を立てている。
お互いに素っ裸なのだけれど、彼女の唇がいきなり私の右乳首に吸い付いてきた。
そして咀嚼をしながら本来出るはずのない私の母乳を吸い始めている。
肩まで伸ばした明るい色の茶髪と大きめのつぶらな瞳、そばかすだらけの決して美少女とはいえない容姿だったが何か庇護心をくすぐる可愛い娘だ。
身長は私よりは少し高めでおそらくは160cmを少し切るくらいだろう。胸も決して大きいとはいえないけれど私よりは大きそうだった。
そして何よりも腰回りの成長が良くて私なんかよりも大人に見える。
身長が小学生中学年くらいで胸も多分カップさえない私とは対照的だ。
私は自分のバッグの中から冷めたアルミボトルのコーヒーの取り出して栓を開けて彼女に飲ませようとした。
しかしその時になってようやく私は気がついた。彼女は左腕も、右腕も何かに強く捻られたかの様に数カ所で折られていた。
一体誰がこんな酷い事を、怒りが沸々と煮えたぎってきた。
さらに彼女の生殖器の荒らされようも酷いものだった。
犯人はおそらく、私と彼女ごと焔の矢で貫こうとした奴だろう。
彼女の緩やかな丘を縦に二分しているワレメちゃんに私の右手の中指を軽く潜らせるとすぐに胎に通じる穴を見つけることが出来た。
案の定、そこはまともなおりものではなく彼女自身の血液とそこを荒らした男の精液で汚されていた。
とりあえず私は左手に持った缶コーヒーを一気飲みした。
どこが微糖だ、と言いたくなるくらい甘ったるいコーヒーだったがとりあえずカフェインさえ取れれば良いと割り切った。
しかし妊娠もしていない私の乳房からは母乳など少量でさえ出るはずもないんだけど、どうしたものかなぁ、彼女は私の右乳首を咥えて離そうともしなかった。感覚的には結構母乳らしき液体が大量に出ていて彼女は本当に赤ちゃんの様に飲んでいた。
私の右手の中指は更に深く彼女の胎に通じる穴の中に深く潜り込んでその荒らされよう、傷の深さを思い知らされた。
取り敢えず私はまだ意識の戻らない彼女のためにゼリー飲料を飲みながらそれを消化しつつも乳腺から大量に分泌されてゆくのがわかった。
彼女はそれを飲み続けるがその中には抗生物質や細胞成長促進剤みたいなものも含まれている。

しばらく私は考えていた。私はあの少女をどこで拾ったのだろうか?
最初は何もない空間で彼女の激しく痛めつけられた体を抱いていたと思っていた。
しかしそれはやがて少しずつではあったけど思い出すことになった。

工場の様な建物の中でその少女は血まみれになって倒れていた。
周囲に敵らしい人物は存在する気配さえなかった。
一体誰が彼女を陵辱して胸と腹部にダムダム弾を打ち込んだのか不明だったが明らかに彼女の肉体を堪能した後で拳銃のその人体の中で炸裂する厄介な弾丸でご丁寧に胸周りと腹部周りの内臓を破壊し尽くしたことは確か。

今私は黒いリュックの中のジェリー飲料はほとんど飲み尽くしていた。
もうあとは運を天に任せるだけみたいな?
私は再び深い眠りに落ちていた。

自分は何者かに追われていた、知ってはならぬ事を知ってしまったからだ。
この国の将来の運命を大きく変えるほどの大きな計画、そしてそれは世界中の勢力図を大きく変えるだけでなくてエネルギー資源政策にも大きな革命を起こしかねないほどの新技術。
なんとか追手を振り切ったと安心した瞬間に背中にチクッとした傷みが走った。

気がつくと自分は何人かの男に乱暴にレイプされていた。
激しい痛みを突もなう快楽に意識を奪われ、気を失うと全身に冷水をかけられて詰問された。
その内容はまったく頭に入ってこない。
自分が何も答えずにいるとまた男たちによる乱暴なレイプが始まる。
その激痛を伴う快楽と乱暴な起こされ方を何度か繰り返しただろうか?自分は耐えきれずにある言葉を口にした。
すると男は拳銃を自分の胸と腹に次々と狙いを定めて引き金を引いた。
立て続けに体の中で何かが爆発をして自分の人生はそこで終わっていた。はずだった。

「おっはよう」
私は元気よく少女に声をかけるとおはようのキスを彼女のほっぺにした。
少女は何がどうなってこんな状態にあるのかさっぱり分からないと言いたげな目をして私を見つめていた。
彼女はTシャツの上にクマのマークが描かれたサイズ的にキツキツなパーカーを着ている。下は白いオーソドックスなパンツの上に膝までの半分ももないチェックのミニスカートを履いている。
もちろん下手に動けばパンツが丸見えになる事態は避けられそうにもない。
そもそも私の身の丈に合った衣服は彼女にとっては小さすぎる。
もうそろそろ貨物列車は稲沢の貨物車両基地に差し掛かる頃だった。
私はNEVADAパーカーと白地に水玉模様のスカートを履いてはいるけれど下着、パンツは身に付けてはいない、しかし今着られる下着は1セットしか持ち合わせておらず少女に貸してしまったから仕方がない。
だからと言って読者諸君、下から覗こうとするなよ、その場でタヒ⛩リだからな。
今は貨物列車は止まった様だ、駅の営業時間がまだなので荷物の積み下ろしが出来ずに待機しているのだと思うけど壁抜けも瞬間移動も出来る私にはなんの支障もない。
「じゃあ降りるよ」
私がそう言った次の瞬間ふたりの身体は近くの陸橋の歩道の上にいた。
「私は葉類亜希、きみのなまえは?」
そう聞いた私に対して彼女は少し困った顔をした、虚血時間が長かったので脳に影響を受けたかもしれない。
「じゃあよろしく、ななしさん」
私がそう言って左手を差し出すと彼女は何故か至福の笑みを浮かべながら握手を交わした。
取り敢えず腹ごしらえをして失った血と肉を補充しておきたい。
しばらく周囲の地形や建造物をサーチしていると行きなれたバミッテではないがファミレスが見つかった。
その店は24時間営業で今すぐに入って食べたいと思っていた。
しかし私の財布の中身は・・・
夏目漱石君が1人だけいるだけだった。
「あー、やっぱりコンビニで惣菜パンかおにぎりコースかな?」
ボソッと呟いた私の声が聞こえたのか彼女は「それでもいい」と言ってくれた。
私はウインナーソーセージロールと塩おむすび、彼女はメロンパンとクリームパン、そしてミネラルウォーターを2本買った。
私が彼女の身体を透視した限りでは呼吸器循環器周り、そして消化器周りはほとんど修復が完了していた今食べても問題はないはず。
ただ生殖器周りだけはまだ酷く傷ついたままだった。
私と彼女のふたりは東海道線稲沢駅の東側と西側で入口を結ぶ立橋の上にしゃがみ込んで買ってきたパンやおにぎりを頬張って、口の中がモゴモゴしだしたらミネラルウォーターを口にした。
朝4時を少しまわっているとはいえこの時期、3月半ばはまだ暗い。
始発電車もまだ先なのでひとっこひとり通らない。
さてこれからどうしたものかと考えていたらスマホが激しくバイブしだした。
しかしそれもすぐに止まってしまった。
「うん、どう考えてもただのバッテリー切れだね」
私がいうと彼女はクスクス笑い出した、そして急に下腹部の痛みを思い出したのか顔をしかめた。
「もう少し私の乳を飲む?」
そう言って私はパーカーの裾を肩まで捲し上げさして立派ではない乳房を露わにすると彼女は迷うことなく今度は左側乳房の乳首に吸い付いてきた。
私は彼女の身体を膝の上に乗せ、肩まで伸びている少しウェイブのかかった明るい茶髪を左手で撫でながら右手でその身体を抱き上げている。
その時自分は何かとても大事な事を忘れているような気がしていた。
私は確か小田井署の女刑事だった、はず。
そしてある日、可奈野椎と加世の闘争に巻き込まれて月輪、銀、香織、花奈、月海、観萌らと九州の火山帯の調査をして「今すぐではないが近い将来に九州中の火山が連動して噴火する可能性がある事を調べ上げた。
そして加世曰く富士山、箱根山、伊豆諸島などの火山も気になるので調べに行くこととなった。
しかし私はそちらに今向かうともうひとりの自分に出くわすことになるからと別行動を取ることにした。
しかしそのもう1人の自分というものが何者でどう言った人物なのか全く思い出せなくなっている自分が今ここにいる。
時々自分が一体何者か突然に思い出せなくなる。
ふと視線を感じてそちらを見ると彼女が心配げに私を見上げていた。
「どうして私は刑事になったのかな?」
私が呟くと彼女は意味ありげに『クスッ』と笑った。
風間志乃、風間達也、葉類智恵警部、そんな名前が頭の中をよぎったがどんな人間だったか全く思い出せなかった。
多分私の記憶はこうして時々リセットがかけられてしまうのかもしれない。
そう考えた途端に彼女は不安な表情を浮かべて私の母乳を飲むのをやめてしまった。
「心配かけちゃったかな?ごめん」
私がそう言って微笑むと彼女は安心したのか再び私の母乳を飲み始めた。
そう、今はそんなことにかまけている場合ではない。私は彼女を全力で守るべきだと思う。
そのためには彼女をこんな酷い目に合わせた連中を探し出して成敗することの方が大事だ。
私は近づいてくる一般人の足音を感じて別の場所に瞬間移動をすることにした。
いつの間にか上り名古屋方面行きの始発電車が来る時間が迫っていた。

人混みに紛れて逃げるならその始発車両の中に飛び込むしかないだろうな。
でもさっきから私と彼女を見つめている熱い視線を感じていた。
瞬間移動で駅のホーム内に移動しても良いけれど他の乗客達の命を危険に晒すことになる。
現に今も私達がしゃがんでいた陸橋の壁に数発分の弾痕が生じていた。
サイレンサー付き?ふとそんな疑問が頭をよぎったが私はここまで静かに銃声を打ち消せるそれを知らない。
せいぜいが元々の爆音である130db以上の音を20〜30dbくらいしか減音出来ないのが普通だと認識している。
今も私の左乳首を咥えながら母乳を飲んでいる彼女を抱き上げながら数メートル先のポイントに瞬時に移動したがすぐさまにそこからも移動せざるをえなくなった。
何故ならそこに出現するのがわかっていたかのように5、6発の弾丸が飛んで来るのを感じていたからだ。
これはどう考えても今現在の技術の消音銃のレベルなんかじゃない。
風鈴の音よりも静かに発射音を打ち消せるサイレンサーなんて私は知らない。
それにさっきから瞬間移動する際に気がついていた事だがその弾丸が飛んでくる方の先には人っ子ひとりいないばかりかそいつも一回当たり数十メートル以上の瞬間移動を私と同じ頻度で繰り返している事になる。
私たちの姿は相手には見えているのは確かだったが私からは相手の姿はほとんど見えていないのが現状。
始発車両がホームに滑り込んできているのは見えてはいたがその中に瞬間移動で飛び込むのは他の乗客達の命を危険に晒す可能性がある。
いや、そんな事をしようものならその車両内は阿鼻叫喚と血の海に化すのは避けられそうにもない。
私は瞬間移動を繰り返しながらなんとか逃げ延びる方法を考えていた。自慢じゃないけど私は非常にお馬鹿さんなので敵を欺くような作戦を考えつくような能力は持ち合わせちゃいない。
しかしさっきから短距離の瞬間移動とはいえ数多く連続して行ってきたツケで私の体力もバテ始めている。
やけのやんぱちで架線の少し上に離れた場所に出現してみたらそいつが撃ち放った弾丸はものの見事に架線に命中してそれを切断させてしまった。
もちろん始発車両に対する電源の供給は断たれて車内照明が消えてもう稲沢駅から発車する事ができなくなってしまった。
車内は突然に真っ暗になった恐怖からほとんどの乗客がパニックに陥っていた。
少なくとも一宮駅から清洲駅間の名古屋方面は運行停止だろうし、下手をすれば数時間にわたって東海道線は止まってしまうだろうな。
私は自分の思慮のなさを悔いいてはいたが今はそんな事を考えている場合じゃない。
「座標のイメージを伝えるからそこに跳んで」
いつの間にか私の乳首から口を離していた少女が呟いていた。
私は自分の胸元から伝わってくる座標のイメージに跳んだ。続けてそこから数十メートル先に跳んだ。そして今度は真逆の方向にちょうどさっきの2箇所の中間地点に跳んだ。
「仕上げに」と彼女は呟くと始発車両がが動かなくなった事で混雑をしはじめたホームの上に飛んでいた。普通なら突然に私が何もない空間に突然に出現すれば大騒ぎになっていただろう。
しかし誰一人として私たちを見ているものはいなかった。
下着も着ずにNEVADAパーカーを捲し上げてさして大きいとは言い難いがふたつの乳房をさらけ出して君を抱き抱えている私の姿に気がつくものはいなかった。

「おい、人が陸橋から落っこちたぞ」
「貨物線の架線に一度引っかかって火花を散らして真っ黒焦げになって落ちてきたな、ありゃもうダメだぜ」
「飛び降り自殺かよ、今ので変電所のブレーカーもぶっ飛んだだろうから今日は復旧できないかもな」
みんなそれぞれ勝手な事を言いながら階段を登り始めて改札窓口に遅延証明と名鉄の代行乗車券を求めに行くものが出始めている。
私はその隙に君を抱いたまま陸橋の上に再び跳んで貨物線の線路上に血まみれになって転がっている男の遺体を見下ろしていた。
「これはどういう事?」
私は彼女に訊いた。
「大した事じゃないわ、自分が撃ち放った弾丸に自分自身が撃ち抜かれて死んだ、ただそれだけのこと」
彼女はなんでもないことのように言ったが私には不満というか納得がいかない感情が残った。
「だったら君がもっち早くそれを教えてくれればこんなにも疲れなかったのに」
決して愚痴をこぼしたつもりはなかったけど思わず不満を口にしてしまった。
「ごめんね、アイツの癖を解析するのに時間がかかり過ぎてしまった」
彼女は申し訳なさそうに言うが私は決して怒っているわけじゃない、むしろそれよりも。
「ねえ、名前を思い出せないなら仕方がないけどいつまでも『君、君』じゃ呼びにくいから取り敢えずあだ名でもいいから決めておかない?」
私は彼女に提案をした。
彼女はしばらく考え込んでいたが急に思いついたように「だったら春雨がいいなぁ」と言った。中華かよと一瞬思ったが他にイメージが浮かぶ訳ではなかったので了承した。
「じゃあ春雨ちゃん、よろしく、私の事は亜希と呼び捨てでいいよ、私も君の望み通りの呼び方で呼ぶから」
私がいうと春雨はちょっと照れたようにはにかんで言った。
「じゃあ人に紹介するときは春雨でふたりだけの時はハルでいいよ」
私はそう言われて思わず彼女を強く抱きしめてしまった。
「それはいいけど亜紀お姉さん、いつまで胸をはだけている気ですか?さっきから近くを通る男の方達が好奇の目をしてヨダレを垂らしながら通り過ぎて行っているのですが?」
それを訊いた途端私はパーカーをめいっぱい下まで引っ張り下ろして叫んでいた。
「それを元早く言ってくれ!」と。
しかしもう見せてしまったものは仕方がないね。
今更見た者たち、ひとりひとりの頭をどついて記憶を消去させる訳にはいかないし。
「じゃあハル、これからもよろしく、私の事は亜希でいいよ、さん付けは禁止だからね」
私が言うとハルも私の両手をとって言ってくれた。
「じゃあこちらこそよろしく亜希姉さん」
「へ?」
私は思わず変な声で返事をしてしまった。
「名前も思い出せないはずだったしどうみてもハルの方が年上なんだけどなんで私の方がお姉さんな訳?」
「うんなんでだろう?でもあたし一つだけ確かなことがあるんだよ、あたしの記憶ではあたし、多分小学4年生」
「え“ー?!」
私は思わず大声で叫んでしまった。
それにしては随分と発育がご立派な、つうかあいつらは女児に手を出したということか。
もしもハルを陵辱した奴らを見つけたら私はためらわずにそいつを八つ裂きにするだろう。
そう思っているそばからハルは私に強く抱きついてきた。
ハルの胸の弾力があまりにも気持ちが良すぎたので私は彼女の唇に思わず背伸びをして自分のそれとそっと重ね合わせてしまっていた。

下界(パラレル)7 日本列島生物化計画1

おわり

下界(パラレル)7 日本列島生物化計画2に続く。

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