アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編2『伊良衣良とツインテール』

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編2『伊良衣良とツインテール』
2023/04/10校正訂正
この話はストーリーの都合上過激な性描写や暴力描写、及びグロテスクな表現を多く含みます。
20才未満の方の閲覧はご遠慮ください。

去年の初夏、6月も終わり、7月に入った頃、私は期末テストなるものと対峙していた。余裕で楽勝!と甘く考えていたのが、一瞬にして打ちのめされていた。
まあ、田舎の学校とのレベルの思い知らされてたのもあるが例の浜丘咲の取り巻きに取り憑いていた獣に陵辱されて以降学業の方も頭のキレが悪くなっていた。
ちなみのその浜丘咲という上級生は知らない間に他校に転校して行ったらしい。
それで問題なのは残された獣たちのいや、正確にいうと咲に誘惑されて彼女の甘い果実に手をつけて獣の種子を打ち込まれてしまった男性教師や男子生徒だった。だが知らない間に彼らの精巣に撃ち込まれていた種子は何者かによって破壊されていたようだった。
その後、彼らが女子生徒や女性教師を襲った様子はない。
心から改心したのか?むしろ何者かに操られていたと言ったほうが正しいかもしれないがそれに関しては浜丘咲がいなくなった今となっては憶測でしか語れない、私が例の6年5組の教室を覗いても誰も襲ってこないところを見るとあの種子は確実にひとを狂わせる何かがあるのかもしれなかった。

そして平常を取り戻していた頃、自分の目の前にあるごみ収集所に集められていた収集前のゴミ袋を開いて何か探し物をしているツインテールの少女に遭遇してしまっていた。
まさか以前の自分と同じように獣の種子を男に撃ち込まれ自我を喪失しているのか?と思った。
しかし彼女は探していたものが見つかったのか嬉しそうに小さな箱を取り出すと再び、その袋を閉じていた。
『ん〜何を探していたんだろうか?』と思っていた私のすぐそばを彼女はすり抜けていった。
そんな彼女に何故か懐かしいにおいを感じながら私はそんな彼女のことをすっかり忘れたまま夏休みを迎えていた。

正確には明日からだったが今日は通知表を渡されて、夏休みの注意を聞かされたあとは教室やこのクラスの持ち場の掃除をしたら解散、自由の身だ。
通知表の成績は思ったほど悪くはなくかといって良いわけでもなかった。
しかしすぐ隣の席で通知表とにらめっこをして頭を抱えている男がいた。
そう、自称菅田将暉似の実は某ドーナツのCFに出ていた時の髪型以外はあんまり似ていない草薙あつしだ。
「はあー」とため息をついているがそんなことで成績表の成績が良くなるのなら苦労はしない。
いやこいつなら『召喚オールA5ランクの通知表』と叫ぶだけで本当にそんな通知表が出現しそうだが親が学校に問い合わせればすぐバレてしまうことだ。
「どれどれ」とすでに私はあつしの同意を得ることなくその通知表を奪い取って見させてもらっていた。
「なんだ、つまらん、普通の成績じゃないか?オールC1を期待していたのに」
私がそういうとあつしは私からそれを奪い取ろうとしていたようだがそれはすでにあつしのカバンの中に収まっていた。
「い、いつの間に?」と彼は驚いていたようだが遅いことならF-1のレーシングカーでもできるっつうの。
「しかしあんたも大変だね、去年までは高校生で今年は小学5年生かぁ」
私がいうとあつしはギョッとした表情で私を見た。何、大したことじゃない、おぼろげながら浮かんでくる彼が行ってきた擬態化の履歴を読み込んだだけだ。
「他人にバラすなよ」と奴は言ったがそんなこと言いふらしたところで信じるバカはいないと思う。
「なあ、今から俺と一緒にホテルに行かねえか?」
奴がそう言った時はすでに私のゲンコツがそのふざけた顔にめり込んでいた。
「ラブホに行く約束ならお断り」
私がそう言うと奴は両手を横に振って否定した。
「違う、違う、親父の仕事の関係だ」とあつし。
『今はそうしといたほうがいいよ、さっきから聞き耳を立てている奴がいるし』
もちろん二重カッコの会話はすべてテレパシーで行なっている。
『でもそんな奴は見えないけど、まさか不可視化か?』
「とか言いながら本当は行きたいんだろ?」
『でも俺には見えねえ、本当にそんな奴いるのか?』
【いたよ、それも超とびっきりにヤバい奴が、そいつも用心深いやつで存在がバレたと思ったのか退散したみたいだけどね】

私と敦は校舎を出ると校庭をぐるりと見回していた。どうやら私たちを監視していた奴はもういない様子だ。

私とあつしは某公衆トイレで彼が召喚して出してくれたドレスに着替えていた。
大物政治家も出席するパーティらしいが有名人も来るとのことではしゃいでいたら父親の、仕事がらみなので自重するようにあつしに釘をさされてしまっていた。
もちろん私が服を脱いでいる最中は『見るな‼︎』と言って背中を向けさせていたのは当然だがあつしが着替えている最中も同様だ。私が彼に対して背を向けている。
防犯カメラが気にならなのかって?
そう言う事を言う奴には一言言ってやろう。
『遅いことなら監視カメラでもできる』と、カメラが隙間なく撮り続けていると思う人は現在の電子テクノロジーを過信しすぎだ。フレームメモリを使わない操作線を走らせるタイプなら下から上に走り戻る時間さえあれば十分に着替えられるしフレームメモリのついたデジタル式でもフレームメモリから媒体にコピーしている最中に行える。確かに常人がやれることではないが・・・。
あつしは黒のタキシードに着替えていた。家にあった某美少女戦士アニメを教材にしたらしいが想像して欲しい。
もしも菅〇〇暉がタキシード〇〇のコスプレをしている姿を。流石にこれは笑ってしまっていた。
まあ彼の実体はまだ10、11才くらいの少女なのだから仕方がないが未来の世界から日本にやってきた時(タイムリープ&転送)されてきた時は見知らぬ人の家の死んだはずの息子のベットで寝ていたらしいが偶然にも自分とその死んだはずの息子の身長と体つき、そして顔があまりにも酷似していたためになし崩しにその息子役を演じさせれる事となったらしい。
1〜2週間はそれでなんとか『大きな乳房とワレメちゃんを送還して代わりにぞうさんを召喚する事で男になりすまして誤魔化せていられたらしいがとある日に油断して女性の姿のまま風呂に入っていたところをに風呂に入ろうとしていたその少年の父親とばったり遭遇してしまい息子ではない事がバレてしまったらしい。
実に間の抜けた話だがおまけに彼女が男装した時についうっかりテレビで見た菅田将暉似せた顔にして遊んでいるところをやはり、少年の父親に見つかってしまい全くの別人だと言うことが判明してしまったのだが『どんな姿にでもなれることや女体化した時の色気というか女性フェロモンがハンパないということでスパイに最適だ!』というよくわからない理由で、その死んだ少年の代わりにそこで暮らすことになったという事。
ただし母親の方は未だに息子の死を受け入れられずにあつこさんを息子のあつしと認識しているらしい。
ちなみに彼女が召喚したゾウさんは何故かベッドの下に隠していた無修正AVのBDを見て参考にしたしまったためにとってもご立派というかそんなものは見たくもないので奴からラブホに行く誘いを受けても当然断る気でいる。
私はもともと身長が170cmあるので成人だと言っても通用しちゃうし顔なんてチョチョイと10秒くらい自分で鏡を見ながら化粧をすればなんとでもなる。
問題はあつしだ、もともと背は高い方とは言い切れず誰がどう見ても小学4〜5年生の背丈しかないので例の送還と召喚能力で見事な身長180cm程筋肉もそこそこな成人男性にヘンタイじゃなくて変身をしている。
彼はタクシーをスマホで呼ぶと私の方に触れようとしてきたので速攻で離れようとしたら言ってきた。
「一応性関係もある愛人設定だからそれっぽく演じて」
なんだとお!清清しいくらいホンネでハメやがったな!
このままなし崩しでベッドインさせて押し倒して孕ませて本当に愛人にする気じゃないだろな?
『あつし、いくらなんでも小学5年生がそういった行為に走るのは手錠ものだからね』
念のためにテレパシーで釘を刺しておいた。
『大丈夫、今の俺たちを見て誰も高校生以下だとは思わえねえよ』
大胆不敵にあつしは言ってきた。本当にあの悪夢から私を助けてくれたあつこさんと同一人物かと思うくらいだ。
『おい、さっきから何を見ている』
大きめの信号機のある交差点で渋滞に巻き込まれた時にあつしは思念を送ってきた。確かに私は交差点の進行方向対向車線の角にある自販機の底を覗き込んでいるツインテールの女の子を見ていた。
『ねえあの子自販機の下にお金を落としちゃったのかな?それともお金が落ちてないかどうか探しているど貧民?』
私があつしに思念で伝えると彼は速攻で返して来た。
『はぁ?自販機の周りには誰もいねぇぞ!』
『いや今、500円玉を自販機の下から見つけて飛び跳ねて喜んでいるうちの学校の生徒がいるんだけど・・・・・』
そこまで伝えて私は絶句した。制服そのものでさえ擬態化しているようだ。しかも実際には全裸だ、豊満な乳房がプルンプルンと上下に揺れていた。きっと彼女も二次性徴促進剤が効いているのだろう。
、しかもその周りには幼稚園児とお思われる男児が2人とまだよちよち歩きをし始めたばかりの女児が手を伸ばしてツインテールの少女に対して抱っこかおんぶを請求していた。
そのツインテールの女の子は明らかについ最近見かけたゴミ袋あさりの少女だった。
しかもその子は2人の弟をいっしょに歩かせてまだ幼い妹を抱っこして歩いていた。

彼女たちが見えなくなるまでに確認しておきたいことがあったが信号が変わりタクシーは渋滞を抜け出すといつの間にか目的地のホテルに着いていた。
普段どころか一生入れそうもないそのホテルの門をタクシーは潜って敷地内に入ると私から見れば超がつくほどどの高級車が停められている駐車場を抜けて正門前にたどり着く前にホテルの従業員らしき男に止められて私たちはそこで降ろされた。
そこから私たちはその従業員に案内されて正門まで100mほどの道のりを歩かさせられたのだが・・・。
その従業員からしてまともな人間とは思えなかった。
『ねえ、スーツの内ポケットに2丁の軍用拳銃ってどういうこと?』
『しかし本当にお前何揉んだ?』
またくだらん事きいてきたので私は考えるより早く彼の顔に拳骨をめり込ませていた。
「どうかしましたか?」
ホテルの従業員は振り向きざまに私の胸に拳銃を突きつけていたが気にすることはない。
「すみません、この人ったらいきなり私が乳揉んだり股間揉んだりしてオナニーしているとか失礼な事を言い出したものですから、ほほほ、メッ!」と言って私はあつしの頭に拳骨を振り下ろしていた。
それにしても拳銃の弾丸をマガジンごと引き抜かれてることに気がつかないなんて随分と間抜けな工作員だこと。まあ銃にすでに装填済みの弾丸なら発砲できるだろうけどそれを2本の指で挟んで止めることなんて造作もないことだし。それよりも・・・。
『ねえ、ここに誰か命を狙われている人が来るの?』
『さあ、親父にはそこまで聞かされていないし』
あつしは本当に聞かされていない様子だった。
あつし持参の紹介状と身分証明書(おそらくは偽造で)でチェックインすると私たちは主催者のはっきりしない立食パーティの会場に案内されていた。
うん、高級すぎて私の口に合いそうもないものばかりだね、どれも。それにマナーとかほとんどわからないし。
淳を見ると彼もまた固まっていた。
『お、俺こんなあと子はいるの初めてだあら』
思念まで見事に乱れまくっていた。
『とりあえず挨拶だけは先に済ませておきましょう』
『いや、俺、実はこの主催者が誰かわからないし』
やれやれだ、本当にこんなことで内閣調査室室長の息子が務まるものだ、と思いながら見回すとそれらしき人物はいっぱいいた。内閣総理大臣や各省庁のって言ったらいいのか大臣や一部野党の代表者、だけど彼らはすべて招待される側の人間っだった。
もしも招待をする側で正体を晒したくない人間がいたとしたら?その能力があれば義体化くらいはしているだろうし、なくても誰かに擬態化を依頼しているかもしれない
「お初にお目にかかります、『桜田門子』と申します」
私は初老の痩せた男性に声をかけた。そして心で伝える。
『この会場はとても獣臭い、それはなぜですか?』と。
一瞬彼は驚いた表情をしたが彼はそれをすぐに否定した。
「ははは、ご冗談を、今日はジビエ料理が多いただそれだけのことですよ」
彼はそういうと手にしたワイングラスを揺らしながらその芳醇な香りをたのしんでいた。
『どういうことだ?』とあつし。
【ここにはヤバい奴がウヨウヨしているからテレパシーの機密度を上げたほうがいいよ】と私。
【最も単純に卑しい奴もいるけどね】
私は激しい頭痛を感じながら伝えた。自分達を不可視化してテーブルの上の料理を俊速で自分の皿に乗せてそれをテーブルにかけた長いテーブルクロスの中に隠れて弟や妹に分け与えているバカがいた。いうまでもなくあのツインテールだ。
【ところであんたの親父さんに頼まれたのはここにいる全員の安全を確保することじゃないの?】
私が問いただすとあつしの顔が急に青ざめ出していた】
何故なら彼の喉元にはすでに切れ味の良さそうなナイフが突きつけられていたからだ。
【得意の召喚と送還を使えば?】と私。
【それができねえんだ】とあつし
【まあ確かに私も加速し出来難くなっているね、しかも崖信介はすでに奴の手の上にあるし】
それはとてつもない大きさの獣 だった。少し前にあの浜丘咲が誘惑して堕とした男たちに打ち込んだ種子で彼らを操り私を輪姦させて種子を植え付けてさせられた。そのうちの大半は私の胎の中でひねりつぶせたがたったひとつだけどうしても潰せない奴がいて私はその種子から孵化したそいつに喰われて脳髄まで犯されてしまっていた。
しかしその獣は今日は浜丘咲を影で操っていた崖信介を殺そうとしていた。奴は崖の敵対勢力なのか?
『まあ今回は1ループ目のあいさつということにしてこの程度で済ましたげる』
どこからともなく幼女の心の声が頭の中に響き渡り笑い声がそこらじゅうから響き渡った。
『それからテーブルクロスに隠れて無銭飲食をしているツインテールのオネエたんとその弟ふたりと妹さん、食べたい料理はさっさと皿に盛って隠れた方がいいいいわよ、なんせテーブルの上はおろかこの会場自体が血まみれになっちゃうから』
もう躊躇(ちゅうちょ)はしていられなかった、私はナイフを両手に持って見えない敵と戦い始めていた。いわゆるリミッター解除って奴だ。敵の願望達成能力なんて知った事じゃない。
『なんてスピードとパワー』
私のナイフとそいつのが持ったナイフがぶつかり合った時に相手の口元が『ニヤリ』と笑っていた。ひとりの頸動脈が切られるのを阻止している間にふたりの頸動脈が切断されて次々と純白のテーブルクロス上の料理に真っ赤な血のドレッシングを降り注がせていた。この私でさえ何度か奴の持ったナイフで頸動脈を切断されそうになったがなんとか寸止めで回避できた。というか回避してもらえた。相手が本気を出していたら楽勝で5回は殺されていただろう。
『お遊びはここまでよ、さようなら』
そう言って奴のナイフが私の頸動脈を切断しようとした時に奴のナイフが弾き飛ばされていた。
私じゃない。別の誰かだ。
「さっきからうるさいよ」
そう言うとその声の主は怒りに目を真っ赤に光らせていた。
「とりあえずこのジビエは調理するからお持ち帰りしてちょうだい」
彼女はそう言うと崖信介を後ろから羽交締めにしてしていた獣を一瞬にして崖信介ごと十二等分に寸断していた。
「いらないわ、そんなの煮るなり焼くなり好きにすれば」
そう言うとそいつはもうすでにいなくなっていた。
「もう仕方がないなぁ」とツインテールは言って周りの惨状を見回した。
そしてスマホをデニムパンツのポケットから取り出すと救急車の手配をしていた。
「一応はすぐに止血はしたけど勿体無いなあ26人のうち3人はあの世行きかあ、まあ拾ってやるとしようかな?改造すれば何か社会の役に立ってくれるでしょ?」
まずは総理大臣の前に立った。彼は首が半分ちぎれかかっていてすでにもう死んでいた。他に文部大臣と経団連会長だ。
「もうあんたらのせいで貧しい世帯が増えて、最低限の食事さえ食べていけない子たちや若者、お年寄りが増えたんだからね、あんたたちまとめてこども食堂担当してちょうだい、もちろんミサイルや外交ばら撒き、中抜きはキャンセルね、もし破ったら本当に国会中だろうが閣僚会議中だろうが首が胴体から切り離されて頭部が2mくらい飛んじゃうからね」
彼女が言うと彼らの苦しそうなうめき声が聞こえてきた。
「まあついでだから他の大臣やカルト教会の人たちにも同じ呪いをかけてあげるか」
彼女は複雑な表情を浮かべながらひとりひとりに呪いをかけてまわっていた。そして最後に残ったのは艶やかな和服の着物を身にまといかんざしで日本の女性らしき姿をした獣が12等分にせつだんされていた崖信介をひとつに合体させて

それから彼女はツインテールの髪にびっしりこびりついた血をサムライが剣をひと振りして血糊を吹き飛ばすようにして首をプルッと横に振るだけで飛ばしていた。
普通なら固まっているはずだがもしかしたら彼女も願望達成能力者かもしれないと思った。
「お姉ちゃん怖かったよ」と泣きつく妹を抱き抱えて彼女は堂々とホテルの正面から出て行った。
何故そんな事が出来たかって?ほとんどの従業員が意識を失っていたからだ。
恐らくは同士撃ちをした結果なのだろうが銃身に装填済みの弾丸はともかくマガジンに装填されていた弾丸は全て火薬量が倍増されていた薬莢が使われていた。多分近距離で撃ち込まれたら防弾チョッキも貫通してしまっていたかもしれない。
しかしあの子は何故自分の服は血まみれにならなかったのだろうか?もしかして私よりも早く動けるのかもしれない。

ちょっと怯えて自分を見失っているあつしの前で猫騙(ねこだま)しをして【召喚『かなえ』さんの心】と伝えた。

そしてこれまでの経緯を伝えると彼女は私の身体と一緒にあつしの家の中まで転送をしてくれていた。

彼の父親は私たちの血まみれの姿を見て絶句していた様子だったがとりあえず怪我などが無いかを確認してくれていた。
とりあえず腕や脇腹に決して浅くは無い深い傷を負った彼の手当てを彼の両親に任せるとシャワーを浴びるように言われた。
実は私も結構な深手を負っていたはずだったがもうすでに出血が止まっていたどころか傷口も塞がりつつあった。
シャワーを浴びて身体にこびりついた汚れ、とは言っても大半は血糊だったがそれをシャワーで洗い流すと、彼の母親が用意してくれたバスタオルで身体を拭くと下着とは言え女物のパンツっだったが着用してみてビックリしたのは彼女のお尻の締まりは結構良さそうだと思った。
まあ写真でしか見たことがないが小柄なあつし(先代)の体型を思えば当然かもしれない。
水色のパジャマに着替えて居間に行くとあつしの治療はほとんど終えていた。

どこから説明したら良いものか考えあぐんでいたら彼の父親がいきなり土下座をしてきた。
「うちの息子がお嬢様を飛んだ危険な目に合わせてしまった申し訳ない」、と
いや、実を言うと私は会場であるホテルに入った時からとてつもない危険な匂いを感じ取っていた。
「それは私も覚悟の上で同行したわけですが2、3ききたい事があります」
と切り出した。
「私はしがない政府関係者の内縁の妻を装って侵入したわけですがあれは政治パーティーと呼ばれるものでしたね?しかも主催者が経団連会長であり、〇〇電気グループの理事長であり会長でもある崖信介氏主催の献金パーティーでした、違いますか?」
そう言った途端にあつしの父親を名乗る男の顔がひきつったのがわかった。
「いえ、私はその献金パーティーに関してどうこう言うつもりはないです、ただ」
私はここで一旦言葉を区切った。ここからが問題なんだ。
「ホテルマンを装った内閣調査室や公安警察官の多さにびっくりしました、とてもじゃないけどSPのレベルの連中じゃないなと」
私が言うと彼は深くため息をついた。
「君は一体何者だ?」と。
「息子が、いや、実際には彼女は異世界からやってきたおそらくは君と同じくらいの年齢の少女だろうがそんな彼が驚いて私に君のことについて毎日のように語っていたよ、『遅い事なら・・・』が口癖だそうだね、しかも君は目にも止まらぬ速さでトラブルを解決してしまうそうだが」
それに対して私はこう答えた。
「それは今回の本質とは関係ないですね、貴方は崖理事長をはじめ、経団連のメンバーである経営者や大株主、そして与党政治家の大物議員や総理大臣の命が狙われていることを知っていましたね?それなのに何故パーティーの開催を認めたのですか?」
その問いに対する返答はなかった。そのかわりに意外な答えが返ってきた。
「それは、言えない、何故なら私でさえ権限の及ばぬはるか上層部からの指令だったからだ」
彼はそう言うと落ち着かない様子で周囲を気にし出した。
「盗聴器の心配ですか?それとも盗撮カメラの懸念ですか?それらしき送信電波類の発信は感じられないです、ちなみに半径1kmの範囲内にはあの獣の存在は確認できません」
それを言うと彼は驚愕の目で私を見た、私だって目上の人に対する言葉遣いと敬意は持っているつもりだ。ただ時々ブチ切れて乱暴な言葉遣いになってしまうこともあるが。
「何故それを、私を含めて内閣調査室のほとんどのメンバーや公安警察の上層部、そして我が国の国会議員の半数以上が奴等に怯えている、君と奴らの間に何があった?」
「あの最近、生命保険会社に天下りしたお方もですか?」
と私は聞いた。
「ああ、確認は取れていないが十中八九は奴らに喰われているだろう」
そう言った彼のコーヒーカップを持つ手は震えていた。
「そしてあなた自身も彼らに喰われた経験がある、と」私は言いながらあつしを見て続けた。
「あなたは『あつこ』という名の女性の存在を知っていますか?」
「それはおそらくは『あつし』の本来の姿のことを言っているのだろう?」
彼はそう言った。確かに彼はその名をこの時間軸と空間に転移してきた時に好んで使っている偽名だった。
「この世界の未来は幾重にも枝分かれしています、その中のひとつ、アジアの某国という国家が一部権力者の手によって戦争の出来る国に変えられました」と私。
「知ったようなことを、この国はいつも近隣大国の脅威にさらされている、湾丹やウラジミールが明日の日本にならないとは限らないのだ、備えなければ侵略され国民は蹂躙される、それを黙ってただされるがままにいられるわけにはいかないだろうが!」
彼は語尾を荒げて言った。
「あの獣に蹂躙されたようにですか?」一瞬だけど彼の眼が曇った。
「あつしくんがよく使う『あつこ』と言う名前は彼女本来の名前ではありません」
私はあの獣に蹂躙され、自我まで喰われ放浪者と紛れ込んで淫らな生活を過ごした日々を送っていた事を彼に伝えた。
彼は信じられないと言いたげな目をしていたが納得していたようだ。
「そうだったな、君が私の部下の拳銃全てから弾丸を抜き取った上に装填済みの弾丸には火薬量を減らす細工を施してくれていた、その手際の良さに当初は隣国の能力者スパイかと思ったくらいだ」
彼は私を疑惑の目で見た、しかし続けて語られたのは感謝の言葉だった。
「一応彼らには防弾チョッキの着用を支持してあった、しかし彼らに与えられていた拳銃と弾丸は数十メートル離れていても簡単にその防弾チョッキを撃ち抜く威力を持ったものと交換されていた、そして何者かは知らぬが彼らは何者かに操られて同士撃ちを始めていた」
「それは本来の意味でのあつこさんの能力です」

それから私はこの屋敷自体に時空間隔離をしてあつしの父親と母親に語りかけた。
もちろん隔離をかけたのは邪魔者に傍受されたり襲われたりするのもあったが本来のあつしの母親を名乗る女性に危害が及ばないように彼女にも護衛を付ける必要があると判断したからだ。
「これから私が話すことは作り話でも与太話でもありません、あるひとつの時間軸において実際に起きた出来事です、もうすでにその起点となる時間帯、歴史は過ぎ去り、もうこの時間軸ではこれと同じ事象が起きる可能性は低いと思われます、ですが決してそれと同じ、あるいはもっと悲惨な現実が待ち構えている可能性がある事を心得ておいてください」

私たちの怪我の回復には肉類のタンパク質の摂取が必要、そうあつしの父親は考えたのだろうか?それともあつし自身が食べたくて召喚したのだろうか?私がそう言った時にはすでに縦3メートル横2メートルはありそうな大きなテーブルの上にはフライドチキンや2ポンドステーキ、ビーフストロガノフ、骨つきカルビなどが所狭しと並べられていた。

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21世紀初頭、その頃には核兵器に変わる新たな兵器の開発が各国で競争するかのように進められていました。
ビームウェポン、毒ガス兵器、細菌やウィルスなどや核兵器などで地殻変動を起こす戦術が主流になると20世紀末には予想されていました、しかし1990年代後半からとんだ伏兵が現れました。
人間自体を兵器にしてしまう構想です。
まず最初に考えられたのは男子の肉体強化でした。彼らに与える食事に高タンパク質な材料、例えばコオロギやバッタを粉末にしてパンやパスタなど本来なら穀物に使う小麦粉などに混入することによって食品自体のタンパク質などの栄養価を高める試みが行われました。
まあアフリカ大陸から渡って来る害虫バッタの方は元々農作物を荒らす害虫対策として食用として利用する試みが行われたようですが『煮ても焼いても食べられない、その上に有害な毒を含んでいると言う結論に達したそうです。
それで大半の国が撤収した事業ですが一部某国だけはあきらめきれずに開発を続行したようです。
アミノ酸として表記するならコオロギと表記する必要がない事をいいことにそのコオロギパウダーにアフリカ大陸から渡って来るバッタやその他の害虫などもパウダー状にして添加物として使用する事を可能とする法案をまとめ上げお得意の閣議決定で国会を通さずに可決しました。薬品の混入で無毒化したと内部では囁かれているらしいのですがこれも根拠がなく某ワクチンの安全性並みの信頼性ですが政府のお墨付きということで一応安全であるとマスコミや評論家達には高く評価されています。
まあその安全性も国民向けのSNSで自分に賛同しないコメントをするアカウントを片っ端からブロックするような大臣が偉そうに「中傷やデマをばら撒くな」と国民を恐喝するような国ですから推して知るべし、なんですけどね。(純米酒でなくても日本酒を名乗れたり麦芽だけでなく米どころかコーン・スターチを使用してもビールを名乗れるように)
そのコオロギパウダーと同時に行われたのが子供たちの成長と発達を推進させる一種のホルモン分泌推進剤の添加です。
『子供たちの成長と発達を推進させる』と言えば聞こえは良いですがこれは二次性徴ホルモンを過剰に分泌させる効果があります。
特に某国の男子においては小学3〜4年生になった頃には身長が190を超える筋肉隆々の肉体を取得し精巣も熟成してその頃には夢精も経験済みだったとの臨床試験によるデーターが得られたとの情報があります。
そしてこれも某国の情報ですが女子専用に開発された二次性徴ホルモン推進剤を投与した結果6〜8才で初潮を迎えるようになり10才までは大半の女子が大人の身体つきになってしまうことなんです。
その結果どうなったかと言えばその時間軸の子供たちは未発達な頭脳と知識が過剰に自分の中で湧き上がる性欲を抑えきれずに暴行事件が多発しました。
その某国は色々と対策を講じましたが警察や学校の対応ではなんともならないと感じた時に救世主が現れました。ーと言っても怪しげな団体でしたけどね。
その団体が関与したのが某国を代表する2大児童福祉支援施設の女子を対象とした『国立S学園』と男子を対象とした『国立K学園』でした。両校共に表向きは心身どちらかに障害を抱えた児童や少年少女、そして殺人などの児童凶悪犯を更生させるのが目的の施設でした、しかし現実は全く異なっていました。
先程申した自分の性欲を抑えきれずに女児を犯した少年や何故か被害者であるはずの女児までもが『男子を誘惑したお前が悪い』というむちゃくちゃな理由で収容されました。とある実験のために。
ところで『少年少女、女児男児の脳髄にあるシノプシスのつながりを飛躍的に良くして知能を高める薬』があるとしたらあなたたちはどう思いますか?

「それは素晴らしい」「素敵なことだわ」あつしの父親と母親は一様に高く評価した。
たしかに私も『あつこ』さんと『かなえ』さんから実態を聞かされていなければ高く評価しただろう。
実は高めるのは知能ではなくていわゆる超能力と呼ばれるオカルト的な能力でした、主にテレパシーから始まり、透視能力、未来予知、サイコメトリー、念動力などがあげられますが実際に彼らが1番求めていた能力はタイムリープ能力、しかも特に欲していたのは未来に飛ぶ能力ではなく過去に戻るタイムスリップ能力でした。
理由は簡単です、未来ならある程度は変えられますが過去だけはどうにも変えられないという現実が彼らの前に立ちはだかっていました。特に歴史改竄主義者、まあ彼らに言わせるなら歴史修正主義というのらしいのですが過去に起きた事実は変えようがありません。
そしてこれからが大問題なのですがIQ、知能指数が倍近く高くなったとしても『誰にでも優しい親切な子』が『頭の回転は良いがずる賢(がしこ)く、自分本位の身勝手な青年』に成長した場合それを危惧(きぐ)するか、それとも良しとするかなんですがその某国の場合は後者を選択しました。

それはある日、私のあの浜丘咲の取り巻きに輪姦されて種子を自分の胎内に大量の種子を撃ち込まれてそれが子宮の内面に張り巡らせられた血管の中に潜り込んで脳髄に達してそれが巣食い、シノプシスのつながりをいじられて何度も何度も獣やあの男子生徒たちに犯されている間に自分自身でさえ気がつかない間に自分が自分でなくなっていた。

浮浪者に混じってふしだらな生活を送っている間も私の体、いや脳は男を、彼らの陰茎を求め続けていた。
自分の腰が抜けるほど乱暴な交わりを求めて手当たり次第やりまくった。

そしてその結果胎の中で育ち生まれるべきはずだった命が流れてしまっていた。
しかしそれは『時の支配者』なる少女に私が体験したはずだった数ヶ月が消去されてその間の記憶だけが私に残されています。

これはあつしの中に隠れていた『かなえ』さんと『あつこ』さんにその日のうちに聞いた話です。
その時某国『国立S学園』ではとある児童凶悪犯を幽閉していた。
もちろんそういう凶悪犯から他の生徒を守るという目的もあっただろうしかしそうではなかった。

『悪魔』とも言われていた地球外生物との配合。

そんな人工授精とクローン技術、それを女子生徒を借り腹に利用して着床させてでも行えそうな事を彼らは強姦という乱暴かつ卑劣な手段で行っていたという裏の記録があったとの事です。
その実験は延々と1年半ほどかけて行われ、6個の受精卵が取り出せた。
それは分裂過程でクローン化されて12体の受精卵にして12人ずつ6組の少女たちを借り腹にして育てて産ませたと記録にあったそうです。
そして受精卵を提供させられた(厳密にいうと強姦させられた)彼女は肉体的にも精神的にも衰弱しすぎて卵子を作れない身体となって、後に語る未来からの大量の贈り物、バラバラに引きちぎられた約70体分の少女たち彼女のDNAを引き継いだ娘たちの遺体という結果によってこの実験体では目的であるタイムリープ能力者の開発は不可能と判断されて研究者たちの慰み物にされた挙句処分されたそうです。

「それは本人たちの合意を得ての話かね?」とあつしの父。
「合意無しだとすると酷い話ね」とあつしの母親。

「ありません、大昔で言うなら、ほとんど人権という言葉でさえ覚えられない娘たちやそれを理解する知識はあっても自らが犯した罪の重圧に耐えられない娘たちばかりでしたから」

今から20年以上先の話から始めます。
あつしさんの本当の名は『ニナ』でした、彼女の産みの親、とは言え薬を打たれて無意識の間に無理やり受精卵を着床させられた『あつこ』さんですがそれでも彼女は毎日胎児であるニナに話しかけてくれたそうです。ここの世界ではそれを胎教と言うらしいのですが、そして彼女は産み落とされると『かなえ』さんにバトンタッチをされました。
そして彼女が9才になるまでかなえさんがせわしく面倒を見てくれたらしいのですが、ある嵐の夜、ニナは寝付けなくてかなえの個室をこっそりとお忍びで訪問しました。
その時、ニナは見てはいけないものを見てしまったのです、施設の職員とかなえさんの情事を。
そしてしばらくしてあれほど子供たちの面倒見が良かったかなえさんが突然に職務放棄をし始めました。彼女は斧(おの)を召喚してかけがえのない友人であるかなえを惨殺しました。そしてニナ自身が我にかえって周りを見回すと肉体損傷の激しい保母さんたちの死体が転がっていました。そんなニナに怯えて震えている他の姉妹が5人いたとのことです。
彼女は逃げるようにして時間を遡(さかのぼ)ってこの家にたどり着きました。

そして本来なら生きているはずのなかったかなえさんとあつこさんのふたりでしたが一緒にこの世界に転移していました。

ふたりとももう死んでいるはずの遺体に宿りその人たちになりすまして暮らし始めました。
ただ真新しい身体を手に入れた時に辻褄の合わない事象が起きていることに気がついたそうです。
ひとつ、記録によるとかなえさんたち保母の育児放棄、この場合は職場放棄というべきでしょうか?突然すぎて説明がつかないのです。
ふたつ、私もその場にいたひとりでしたがその頃の私には泣くことしかできませんでした。
みっつ、私にはその時どうしてニナが狂い出したか理解できませんでした。
よっつ、これは記録にははっきりとは記載されてはいませんでしたが『国立K学園』の生徒が凶暴化し始めたのか説明ができませんでした。
保母さんたちが亡き者になってニナが行方不明になってから以後は『愛』という名の女性が私たち残された5人の面倒を見てくれていました。
多分それ以降何か事件が起きて私たちも現代に飛ばされたんだと思います。
しかしその事情が全くわかりませんでした。
そこで彼女たちはとある人物の力を借りて自分たちの過去を洗い出すことにしました。

ここからは記録に残されていたことと彼女たちが調べ上げた実際に起きていた事象を(【】の中 )相互に語ります。

200x年の九月過ぎN県S市からひとりの児童Aが『国立S学園』に送検されてきました。容疑は殺人事件でした。
そしてその娘はすぐに幽閉されていました。。

【もちろんそういう凶悪犯から他の生徒を守るという目的もあっただろうしかしそうではなかった。
彼女にとっては地獄のような陵辱と実験体としての日々が始まっていたのです】

【毎日のようにドラッグレイプ(薬品を使って女性の身体や心の自由を奪った上で行われる強姦、某国ではY記者がそれを後輩女性記者『i』に対して行い逮捕状まで出たがそれを警察上層部と国家政府が癒着して揉み消している、ちなみにその警察の上層部だった男は政権に取り入って昇進して今は某生命保険会社に天下りをしていると聞く)が行われて彼女は自分の目の前で親友が射殺されるという二重苦を受けていた。
ようです。】

『国立S学園』と『国立K学園』は相互提携を結びました。表向きは『国立K学園』生徒との交友関係を結ぶことでした。

【しかし実態は『国立S学園』女子生徒に対する種付け行為(両校、職員公認による力づくでの強姦)の強制でした】

当初は研究者も改造遺伝子を持った精子を彼女たちの胎内に打ち込むのが目的として認識していました。

【彼らが最終的に欲していた能力者はタイムリーパーでした。過去に戻って歴史操作をすろ、そんな発想がどこから来たのかわあからなかったんです。ただその時の副作用として念動力者や予知能力者、そして願望達成能力者が産まれました】

「その頃、さすがに急ぎすぎた某国の軍備化に国内の一部与野党議員から反発もあって内閣不信任案が通り政権はひっくり返りました、今まで彼らを縛り付けていた党則から逃れるために弁護士署名のもと離党手続きを提出していました。それで一時は某国の憲法改悪とそれに伴う軍国主義化は阻止できたかのように思われました」

「しかし新政権発足直後首都T都を巨大な直下型地震が襲いました、それで首都T都では数百万人単位の死亡犠牲者が発生しました」

【しかしそれは最初から仕組まれていたことでした、地震はプレート深くに打ち込まれた核爆弾を使用した人工地震でした、旧政権の改憲派は申し合わせたように安全なシェルターに避難していました、そして生き残った護憲派議員は『国立S学園』及び『国立K学園』の戦士によって次々と暗殺されてゆきました。】

「国は非常事態宣言を発令して国民の安全と権利を保障するためと称して新憲法を提出、国会にて強行採決を行いました」

【国民投票は必要とされませんでした、何故なら非常事態宣言が国民のその権利を奪うためのものだったからです】

「そんな頃になって最初の『国立S学園』で行われた実験体はほとんど全員が『国立M学園』の生徒によって蹂躙させられて輪姦されまくった挙句惨殺されていた事が明らかになりました、しかし今更そんな不祥事なことを公表できるはずがありません、隠匿(いんとく)とねつ造がこの某国を支配し続けて来た政権のお家芸でしたから」

【実験に成功していれば成長した少女たちが自分達が得たタイムリープ能力で200x年代に戻って来るてはずでしたが生きてひとりも戻って来ませんでした、それどころか肉体欠損の激しい10代前半の少女たちの遺体が約70人分過去に送り返されて来ました、後になってわかったことですがそれは全て『国立K学園』の生徒による仕業でした、公安警察や国防軍でさえ彼らの手中に落ちて国自体も彼らをコントロールできる者がいなくなりとうとうかつてこの国を支配し続けてきた政権は彼らに主権を奪われ無秩序な状態のまま海外に対して宣戦布告をして某国は男尊女卑の国として恐れられました。『飼い犬に手を噛まれる』とはよく聞く例えですがこの場合は『飼い犬に噛み殺された』と言った方が正しいでしょう、愚かで間の抜けた話ですよね】

【そんな中、まだ諦めの悪い科学者がまともな精神を持つ女性クローン体の開発を続けていました、その結果、『イカロス』などを始めとする6人のクローン能力者が生まれした。】
【その中のひとりに『ニナ』、のちに今のあつしとなる娘がいました、彼女が9才になってから間も無く凶暴化して『かなえ』さんを含む保母さんのほぼ全員と職員のほぼ全員が惨殺されました。
最も研究員に関してはすぐに補填されたそうでしたがすぐに壊滅させられたそうです、しかしその主犯者は200x年代に始末されたはずの彼女がどう言った理由か未来に出現して200X年当時主力だった研究職員の大半が彼女に惨殺されたとその後の記録にあります
全てがニナ、あつしさんの犯行とされていましたが実はその時にはもうすでに彼女はその世界にはいなかったはずです。】

【『あつこ』さんにも『かなえ』さんにも私がこの武蔵学園小学校に5年生として転入して来てすぐに上級生の6年生に輪姦されて以来夢の中で獣に喰らわれながら獣に犯され続けた話をしました。】

【もしかしたら獣自身が私を夢の中で犯したのも、男子高校生たちが私を輪姦したのも、浜丘咲が男性教師や男子生徒を自分を犯させ、その後狂ったかのように女性教師や女子生徒に手を出し陵辱して犯しまくったのも本来の生殖行為が目的ではなく、彼ら彼女たちの生殖器に自分の種子を撃ち込んで、それが彼ら、彼女らの脳に侵入して何らかの影響を与えるようになったのかもしれないと共通した認識を持つようになりました。】

【『例えば今の私には他人の擬態を見抜く能力があります。テレパシーも飛躍的に向上しました。もちろんそれだけじゃありません、肉体再生能力や若干ながら願望達成能力も持っています、しかしそれは彼ら上級生に輪姦されたり獣に喰われながら犯され続け大量の精液を胎の中に打ち込まれるまでは持っていない能力でした。しかしその代償として私は自我を失っていましたけどね』
それを伝えながら獣が言っていたセリフと自分が体験した実例を彼女たちが体験したそれと当てはまるためにいくつか引用しました。】

【「バカめ、それを繰り返せば繰り返すほどキサマの胎(はら、子宮ともいう)にはワシの種子がぎょうさん撃ち込まれるだけだぎゃあ」
この時は種子が何を意味していたのかわかりませんでした】

【激しい痛みが全身をつらぬいて私の膣の中で暴れている獣の陰茎が脈打ち始めると『ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!と熱い精液が子宮内に流れ込んできているのがわかった。
激しく上体を暴れさせて叫びながら喘ぎまくっていた私だったがだんだん頭がぼんやりとしてきて何も考えられなくなっていた。
この体験は『かなえ』さんや今まで使えなかったはずの召喚能力を使い『かなえ』さんを始め5人の保母さんと技師を殺害したニナさん、r200X年に消失して未来の世界に出現して突然に人が変わったかのように暴れ出した初期の被験体、そして暴走が止まらなくなった『国立K学園』の男子生徒たちの獣じみた破壊能力と一致しませんか?私はふたりに問いかけた。】

【私はその後の自分が自分でなくなった経緯を彼女たちに語りかけていました。】

私はその間中ベッドのシーツを鷲掴(わしづか)みにしてのたうちまわっていた。それでもやっぱり射精されるたびに頭の中に激しい快楽の信号が容赦なく押し寄せてくる。
自分はこうしている間にも叫んでいるのだろうか?
獣は私の膣に射精するたびに種子を打ち込んでいた。

「射精されるたびに幾つもの種子が打ち込まれてゆく、それがわかるようになったのはもはや自分が自分で無くなり始めていた頃からでした、もはや私はそれを好んで受け入れるようになっていました、ドラッグハイと言ったら良いのでしょうか?麻薬や覚醒剤の中毒者が体験するアレですね、むしろ自分の頭の中ではさまざまな感覚が研ぎ澄まされてゆくような気がしていたんです」

私の放課後の6年5組通いはほぼ毎日の日課となって男子生徒の顔馴染みになったのは確かだ。
それ以降私はふしだらな娘だと教員の間でも認識されるようになって6年5組の男子生徒達に混じって私を犯しに来てくれる男性教師まで出てくる始末だった。

そしていつの日かつきものが来ていないことに気がついた時はすでにつわりが始まっていた。
何も喉を通らなくなり毎日酸っぱい胃酸をトイレに吐き出す日が続いていた。

私は何をしているのだろうか?
そんな状態でも獣は私を犯しながら喰らいにきてくれる。
私が6年5組の教室に顔を出せば男子生徒達のみんなで、先生といっしょになって私を輪姦してくれる。

そしていつの日か私は自分が帰る家がどこなのかわからなくなっていた。

さらに私はいつのまにか学校にさえ行かなくなってホームレスに混じって彼らに犯されながら残飯あさりをしたり万引きをするようになっていた。心の底からもちろん優しくしてくれる人もいましたが私自身がそんな人たちを避けるようになっていました。私が求めていたのはいつも私を激しくつらぬいてくれる男性の本性そのものでした。
「お嬢ちゃんどっから来たね」
髭もじゃの汚いおじさんに抱かれなら私は「知らない」とだけ答えていた。
あそこだけは元気なじいさんに激しくつらぬかれながら名前をきかれて「わからない」と答えた。

そんな日々を何日か過ごしたある日私は激しい下腹痛に襲われていた。そう訴えても激しくつらぬいてくれるおじさんがいた。
その後で私は何度も吐きながらトイレに駆け込むといつも男たちが陰茎をねじ込でくれている穴から激しい激痛と血の塊と同時にそれは出てきた。
ろくな性知識がない私にでもそれが何かくらいはすぐに理解した。
私はその時、大声で泣いていたかどうかなんて覚えていない。
ただこのダメな自分のせいで生まれるはずだった命が失われた、それは逃れようがない事実だった。

「ばか!こんなところで何やっているんだよ!」
トイレの外でうずくまっている私を怒鳴る懐かしい声が聞こえた。
その声の主は私を立たせると両足をつたっている血を見るなり叫んだ。
「送還松茸!召喚、女性の身体」
「どの個室?」
彼、いや少女の声になった彼女は私の手を引いて女子トイレに入った。
「もう最初から手遅れだったね、でもこんなに大きくなっていたのに・・・・・」
彼女はそういうと小さな声で呟いた。
「生まれしはずだった幼き命よ、天に一度召されて、もう一度いつの日か、この未熟だった娘の胎に宿ってください」
トイレの洋式便器の流し口に引っ掛かっていたそれは一瞬にして消えてなくなった。

【私はあなたたちに助けて頂けなければ野垂れ死にしていたず感謝の言葉では言い尽くせません】

私がそれを伝えると『あつこ』さんと『かなえ』さんのふたりは未来に起きたあの嵐の夜の前後について語ってくれました。

【ニナが生まれる少し前に頃4、5人の技術者がよその部署から移動がありました。かの悪名高い『国立K学園』の出身者ということで職員全員が警戒しましたが当初は問題がなかったのですが当初は借り腹にしていた少女たちにそのまましばらく乳母になってもらう予定だったそうですが『あつこ』さんも含むその少女たちが自分が産んだ赤子を殺そうとした案件が発生したそうです。
しかし『あつこ』さん自身にはそんな記憶はありませんでした。ただ不条理に職員が持った拳銃で何発も弾丸を打ち込まれた記憶しかないそうです。
中にはナイフなどの凶器を持って研究職員に切り掛かって来る者まで出たのでやむを得ず射殺処分したと記録にありました、が後でその子たちを任された『かなえ』たち保母の間では研究所施設に対する不信感は拭いきれませんでした。
研究所も不審に思い研究所のありとあらゆる監視カメラをくまなくチェックしたところ借り腹にしていた少女たちがもれなく出産したあとで彼らからの輪姦を受けていたことが判明しました。
ただそれと彼女たちの異常行動に対する因果関係は認められませんでした。
「強姦されたくらいで自分が産んだ子を殺そうとするはずなどなかろう」
その意見以外は1nmでさえ認められませんでした。
そして年月が経ってニナが9才になる頃保母さんたちが次々と陵辱される事件が起きました。
所員も監視カメラを使い調べてみましたがいずれの監視カメラにも保母さんたちがひとりで暮らして悶々と自慰行為(オナニー)に耽(ふけ)っているようにしか映っていませんでした。
しかも保母さんたち自身にも強姦されたとか陵辱を受けたという記憶はなくただひたすらに職場を放棄するようになって自分のお腹をさすりながらうっとりとした表情を浮かべるようになったとの事だそうです。
そして運命の嵐の夜、かなえさんの部屋をそっと覗き込んだニナの目に映ったのは裸の男たちの下で入れ替わり立ち替わり輪姦されて激しくのたうち回りながら苦しげに喘ぎながら叫び続ける彼女の姿でした、その当時そういった知識を与えてもらっていなかったニナは怖くなって逃げた記憶しか持っていなかったようですが実際には彼女もまたその男たちに大勢の男たちに輪姦されて蹂躙されて膣が裂けて子宮も破裂させられていたという重傷を負っていました。
まともな研究所職員たちもその事実に気がついていましたがやがて黙り込んでしまいました。

「何故なら彼らもまた職場放棄をし始めていた保母たちと性的な関係を持つようになって、それから人が変わってしまったかのように同僚の女子職員に手をつけるようになり、その女子職職員も人が変わったかのように職場を放棄するようになってやがて同僚同士で殺し合いになるまで発展したんだよ」
突然に私じゃない口調と声が紛れ込んで来たな、と思ったらいつの間にかあのパーティ会場でタダ飯を食らっていたツインテール娘とその弟ふたりがガツガツと食べていた。そしてまだ幼い妹が自分の分のお取り分けをツインテールに要求していた。彼女はそれを食べやすい大きさに引きちぎって少しずつ分けて食べさせていた。
「こら!また人の家に勝手に上がり込んでまた何をタダ飯ぐらいをしている!」
私はこのバカ兄弟を思いっきり罵倒してやったつもりだったが彼女彼らは我関せずとひたすら食いまくっていた。
「あの、こちらさんはどなたさんでしょうか?」
おずおずとあつしの母親が聞いて来た。
「お気になさらず通りすがりの貧困国民でーす」とそのツインテールは言い切った。
本当に呆れかえるほど清々しい奴らだな!と私は心の底から呆れ返っていた。
「部外者はただ飯食らわずにさっさと出ていけ!」
私は早速命令口調で言った。
「伊良衣良しないでくださいイライラ先輩私たちも『あつし』さんの姉妹のひとりだったんですから、組織が私たちに与えたコードネームは『イ』、『ロ』、『ハ』、『ニ』、『ホ』、『ヘ』という味気ないにも程があると言いたくなるほどただのコードネームでさえありませんでした、でも当時の保母さんのひとりだった『かなえ』が私たちにあだ名、ニックネームをつけてくれたんです、昔観たマンガやアニメからのパクリだと言ってたけど、上から『イカロス』『ローズ』『ハルヒ』『ニナ』『ホームズ』『へナ』だったかと記憶しているんだけどなぜか『かなえ』は『ニナ』の事を『あつこ』と呼んでいました、これは憶測なんだけど『ニナ』の中に『あつこ』が潜んでいることに気がついていたんじゃないかな?」
ツインテールがそう喋っている間にもどんどんテーブルの上の肉料理は確実に減っていた。コイツには『遠慮』という言葉は存在しないのだろう。
「一つ考えて欲しいことがあるんです、私たちの産みの母親は私たちを出産した後にひとり残らず人が変わったように性格が変わり私たちを殺そうとした、と記録にあった、そして彼女たちが出産後複数の男性職員たちに陵辱されて輪姦されていたという調査結果が出たのは私たちの産みの親たちが処分された後、つまり銃殺された後だと楓凛と山崎秋子なる女性から教わりました」
ツインテールはしゃべっている間も食べ続けていた、これが私の姉妹だと思うと草薙夫婦に申し訳ない気持ちで穴があったら入りたい気分だ。
「そして『ニナ』が暴れ出した一件だけどどう考えても研究所も一枚噛んでいたとしか思えないんすよ」
そう言いながら彼女は2Lのペットボトルの水をガブガブ飲み始めた。
「あ、お気になさらず、これは近所のコンビニで万引きして来たものの持ち込みですから」と堂々とキヨキヨしい犯行声明を言い出した。

「まず常識的に考えてくれないかな?子供を胎に身籠った女性が下垂体ホルモンの影響で性格が変わったりお腹の中の子を優先して大事にする、プライオリティ、優先順位が変わってしまうことはあると秋子さんも楓凛さんも言っていました、しかしそれはあくまでも胎の中の子が数ヶ月目に入ってお腹が目立ち始めてからのことなんです、そして何故かそこにいた大人になった草薙敦子も同様な事を言っていた、しかし私たちは行方不明になっていた『ニナ』との関連性が見つけられないまま彼女たちは後から研究所施設に派遣されて来た大勢の男たちに蹂躙された挙句輪姦された」
「それは私の知らない話だ」
私がそういうと彼女は「そりゃあそうでしょうよ」
と言った。
「あの時、研究所施設には巨大なICBMが打ち込まれていた、幸い不発弾だったように見えたそれは一見、知能遅れの女性にしか見えなかった倶名尚愛による願望達成能力によって不発弾に変えられていただけだった」ツインテールは言ったがそこまでは私も知っていた。
「その時あんた、『イカロス』ことイライラの『衣良』は『ニナ』を追ってひとり先に過去に飛んでいた」
その記憶は私の頭の中からすっかり消えていた。
私もツインテールの彼女を見ていたらお腹が減って来たのでフライドチキンを貪り食い始めていた。
「あの時、あの時間帯に40年近く過去から飛んできた彼女がその時間帯に飛んできた時に行った行為は残虐非道な殺戮行為でした、そこで彼女たちは考えました、昔も今も『あつこ』や『かなえ』を始めとする仮胎に利用された少女たちや保母たち、そして始祖と呼ばれた少女がその年代に到着した時に桁外れに強力な能力を発揮して破壊的な行為を行ったのは『国立K学園』出身者、もしくは在校生の男子が彼女たちの子宮内に解き放った大量の精子によるものと思われてた」
「そして『イカロス』、あんたがいなくなってから数ヶ月後、いなくなったはずのあんたがそして楓凛や山崎秋子、草薙敦子らによる殺し合い、能力を使ったバトルが始まったのは陵辱による輪姦行為が延々と1時間続いてからほんの数分後」
数分後?その言葉は耳を疑わざるを得なかった。いくら奴ら種子の保有者に輪姦(まわさ)れて数多くの種子を同時に撃ち込まれたとしてもあり得ない時間の短さだと思わざるを得なかった。事実私自身も脳細胞が完全に支配されるまでには2日を要したはずだ。
「一つ、おそらく彼女たちの誰1人として種子の存在に気がついていなかった」
それはあるのだろうか?しかしもしかして、と思い私は『崖信介という人物の名は出て来たことがあったか?』と聞いてみた。
ツインテールは即答で「そんな人は知らないしその時間軸の流れの中では聞いたことも見たこともない」と言った。「ただ」と言ってから続けた。
「それまでは彼女たちの能力は非常に限定的なものに限られていて特に楓凛という人は申し訳程度のテレキネシス以外は能力を持たない人だと聞いていた、それが身の丈以上はある岩を簡単に砕いたり一瞬にしてドロドロの溶岩に変えることも可能になっていたそうです。、その世界の草薙敦子に関しては送還、召喚に関する能力のみでそれを超音速で飛ばしたり分子の運動を加速させて爆発させることはできなかったはずだったらしいっす、ましてや3人とも倶名尚愛をはるかに超える能力を手に入れてしまい全員が物質をエネルギーに還したり、それをビーム状にして目的対象にぶつけたりしました、かくしてその極東にある小さな島国はどこの国からも侵略されることなく太平洋の海に沈んでいました。 」
「それは強力な願望達成能力では?それも3人とも同時に取得した、しかしそれは自分の意志では使うことができなくなっていたのでは?」
「そう、その結果彼女たちの暴走は止まらなくなり、倶名尚愛を含めてその極東の某国国民は国土と共に全員消滅しました、研究所施設職員も全員消滅させらされ、ただ何故か技術者トップは衛星中継で研究所のライブカメラと宇宙から人工衛星からのライブ映像で遠く離れた麦国からその様子を観察してその成果を大絶賛していましたけどね、私たち4人はその修羅場から逃げるようにタイムスリップをして過去の世界に飛びました」
「その研究施設はどうなりましたかね?」
私はきいてみた。もちろん答えは聞くまでもない。「あたしの知った事じゃありませんあの島自体がなくなったのだから」だった。
「だけど・・・」とツインテールは付け加えた。
「あいつらはその実験成果をこっそりと複数の大国に売り渡したのは確かなんです」
私の中に不吉な予感が走ったのは確かだ。
『イカロス』『ローズ』『ハルヒ』『ニナ』『ホームズ』『へナ』
その内『ニナ』に関しては確実に奴らに種子を撃ち込まれている上に瀕死の重症まで負わされている、『かなえ』さんと『あつこ』さんに関しても同様だ。知能どころか人格まで狂わされて、『かなえ』さんに関しては同様に狂わされていた『ニナ』が召喚した斧(おの)で惨殺されている。
『あつこ』さんに関しても産んだ直後に『ニナ』の首を締め上げて窒息死させようとしたらしいが本当だろうか?にわかには信じられない話だったがその件に関してはふたりとも口を閉ざして何も語ってはくれそうもない、だからこそ第三者である彼女に聞きたいことは山ほどあった。
「え〜とツインテさん」と私が言いかけた時に彼女は言った。
「あなたが責任を感じて『ニナ』を追って過去に飛んだのはわかりますがその後に訪れた修羅場を考えるとあんたはあそこにまだ残っているべきでしたね、あなたならなんとか収拾出来たのかもしれないですから、あ、ちなみにあたしは『ヘナ』と呼ばれていましたお義父さん、お義母さんよろしくお願いします」
並べてあったご馳走のほとんどを平らげておいてよく言うわ!と思ったがそれにしても一緒に付きまとっているこのこまい女の子と2人の男の子は一体何者なんだろうか?
「もしかしてこの3人はあなたが産んだ子供ですか?」と思わずきいてしまっていた。
「違います!」と反応は爆速だった。
まあそりゃそうだろうなとは思った。下の女の子はどうみても1〜2才、男の子にしても下が4〜5才、上の子が5〜6才くらいにしか見えなかった。
「じゃあどうしたのかな?」
とりあえずはきいてみた。まさかどっかの家から誘拐して来たということはなさそうだったが彼女の子ではないとなるとどこから来たんだろうか?
「あたしの能力はありとあらゆるものに擬態できるいわゆる擬態化とは少々異る、身体そのものの造りを変えられる能力なんだ」
それから彼女はここに来てからのことを語り始めていた。
彼女がここに来たのは今から約7年ほど昔、寒い雪の日だったそうだ。
「実は楓凛や山崎秋子、草薙敦子たちが変わる直前、つまり研究所の連中に4人が蹂躙されて輪姦されたと思っていました、しかし30年近い過去に逃げて来た自分の記憶の中に自分達もあの男たち、じゃなくて獣たちに蹂躙されて何度も何度も犯されながら生きたまま胸や腹などの肉を喰らわれ胎を通じて頭の中に不吉な何かを打ち込まれていた事を思い出していた」
ツインテールはそう言うとあつしの父親の方を向いて言った。
「この世界のこの国で7年前から3年間くらい、若い女性、それも育ちの良い女性150人以上が行方不明になっている のは内閣調査室室長であるあつしさんの父親であるあんたならよく知っていると思う、それは暴走を抑えられなかったあたしがやった事だ、ここの世界に来て間も無くあたしは耐えられない衝動に駆られていた、それは若くて柔らかい女の肉を喰らいたくて、いてもたってもいられない衝動、あたしは彼女たちを次々と襲い、命を奪い、その血と肉汁がしたたり落ちる生肉を食らった。もしもあんたがそれを知らないというならこれは一国だけの問題じゃなくて多国籍企業による犯罪、200X年から始まって204X年に実を結んだこの壮大な実験は その崖なんとかという人が麦国とウラジーナ、心国を含む軍事大国とそれぞれの国に内緒で契約をして技術開発資金を集めていたということになる」
どうしてそうなる?そんな疑問しか湧いてこなかったが本人が言うのだから間違いはなかろう。
「でも今のあなたには人肉を食べている匂いはしません、それから一体何があったんですか?」
私はツインテールに問いかけた。

「頭のおかしな女、いやメスガキにあったからよ・・・・・」
ツインテールはボソリと言った。

頭のおかしなメスガキと言ったら私がすぐ思いつくのはあの天然ボケガキくらいしか思いつかないのだが?とりあえず話を聞いてみることにしよう。

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その日もあたしはいつものように隙だらけの女を物色していた。何やら携帯端末の画面ばかり見ている奴とか見ている奴は特に狙い目だった。
あたしはいつものようにその女子中学生を力づくでうつ伏せ状態に押し倒すと泣き叫ぶ彼女の左太ももの筋肉を深く喰らいついた。続いて右太ももの筋肉も噛みちぎった。もうこれでこの女はあたしの舌の上にのせられたのも同じだ、両足両太ももの筋肉を噛みちぎられて動けなくされた彼女はもはや起き上がり走って逃げることもできず私の尖った噛み切り齒から注入された神経毒によって動くこともできなくなっている、しかもあたしと彼女の存在する空間は隔離されて泣こうが喚こうが誰も助けにはこない。大量の血と肉があたしの喉と胃袋に言いようのない快楽をもたらした。
その時にあたしの耳元で囁(ささや)く声が聞こえた。
「とても美味しそうに食べているね♪お姉さん」
馬鹿な!とあたしは思った。この隔離された空間には虫1匹入って来れないはずだった。
しかもこのクソガキ、あたしが人肉を生で喰らっているというのにしゃがみ込んで平然と見ていやがった。
「見せものじゃねえんだ、あっちに行け」
私がそういうとそいつは言った。
「私の肉を食べてよ、きっとそのお姉ちゃんよりも舌がとろけるほど美味しいよ」
なんて馬鹿な事を言い出すんだと思った。
以前にもあたしが自分と同じくらいの身長の少女を喰らっている最中に空間の隔離を忘れていたせいか大人の若い女性がこちらを見て怯えていたことがあった、彼女は恐怖のあまり身体が硬直して動けなかったことがあったが、やがて我に帰ったのか背中を向けて逃げ出そうとしていた、もちろんあたしは逃したりはしない、後ろから押し倒して両足の太ももをかじって動けなくすると足の先から頭蓋骨まで骨も残さずに残らず喰いつくしてやった。
「あんたみたいな細いクソガキ食っても腹膨れないんでね、あっちに行っておくれ」
「え〜、それは差別と偏見ですよぉ〜」
そいつは立ち上がって何を思ったか服を脱ぎ始めて全裸になって言った。
「ねぇ、そこのおねーたんよりも背も変わらないし胸も立派だぉ〜」
確かにあたしよりも悔しいが胸の膨らみも形が良くて大きそうだった。
そいつは左腕を差し出すと言った。「味見ですよぉ〜、かじってみてから言ってぇ」
その甘ったれた口調も気に食わなかったがとりあえずかじってみたら案外ととろけるような皮下脂肪があたしの舌を虜にしていた。あたしは無我夢中になってその娘を喰らい尽くすと呟(つぶや)いた。「ほら、腹三分にも満たない食いでじゃないか?」
「そういうことはおかわりをしてから言うもんだよぉ〜」甘ったれた声が耳元で囁いたと思ったらそのメスガキは完全に復活していた。
あたしは思わずイラッとしたのそのクソガキを一瞬にして食い尽くしていた。
いくらなんでももう再生はしないだろう、そう思った時にまたまたあの甘ったるい声がした。
「ねぇ、おねーたん、これはわんこかな勝負だよ、おねーたんが最後まであたしを食べ尽くしてくれたらこの勝負はおねーたんの勝ちだよ、でもね、食べきれずに残したらあたしの勝ちだから、あたしの言う事を聞いてもらおうかな?」
そのクソガキは自信満々に言ったがあたしにはそのクソガキに猛毒を打ち込む牙が上顎下顎含めて4本ある、もう勝負はついたも同然だとばかり思っていた。
しかしあろうことか私の牙が流し込んだ猛毒は彼女には全く効果がなかった、それどころか。
「ねぇ〜、食べるペースが落ちてるぉ〜そんなんであたしに勝てる気かなぁ〜」
その口調が気に入らなかったんでイラッとしてペースアップしたのがまずかったのかもしれない。
あたしはそのクソガキをたったの12体喰っただけでギブアップしていた。
「あたしの負けだよ、あたしは何をすればいい?」
あたしは言った、帰ってきた言葉はある程度は予想してはいたが『もうこれ以上は一般の女性を襲って食べちゃだめだめだぉ〜』だった。
「我慢できない時はあたしを食べるといいよぉ〜、いつも一緒にいるしぃ、味変もしてやれるしぃ」
こいつの肉体の作りと精神構造はどうなっているのかと思った。
「だからこれからちょっとオネエたんに付き合ってほしいところがあるんだ」
そのメスガキはあたしを公園の茂みの中に連れ込むと二メートル四方の段ボール箱があった。
「これは?」とあたしがたずねるとそのクソガキは最もあっさりと「浮浪児だよ」と答えた。
あたしがこの世界に転移してからまだ3年しか経っていなかったがそのダンボール箱の中の子は異様にあたしを恐れていた。それはあたしが人喰いだからだろうか?
そう思った時そのクソガキは答えた。
「心配しなくていいよ、あたしはいつもの花奈たんだからね、それでこの人は新しいお姉さん、怖くないから、って今日は寒くなりそうだから大きめの毛布とあったかいスープをお鍋にいっぱいととコッペパンを持ってきたからね」
クソガキはそう言うとその男児に大きな袋を渡していた。
「今日は収穫がなくてごめんね」クソガキ、いや彼女はそう言うと再び段ボール箱を閉じると何やら呪文のような言葉を唱えていた。一種の結界かもしれない。
「あの子たちは?」
あたしは思わず聞いていた。
「うーん、この国の政権の犠牲者かな?」
彼女ははっきりとそう言っていた。
「あの子たちは目が見えていないの?視点が定まっていなかった、それにあばら骨が見えるくらいに痩せ細っていてそのくせお腹だけはやたらと大きく膨らんでいた」
「うーん、ツインテールちゃんは育ちの良さそうな割に意外と細かいところまで目が届いているようだね」
彼女はそう言うとあたしを振り返って言った。
「あたしの名は夏乃花奈、今小学1年生の7才、よろしくね、おねーさんの事は『ヘナ』と呼んでいいのかな?」そう言って再び彼女は前を向いて歩き出していた。
彼女からは様々な事を教わった。この国の悪化する一方の実質的経済に関してとか、特に弱者に対してはいかに冷酷であるかを思い知らされました。
「だからと言うわけじゃないけどあたしはヘナさんの人喰いを否定したり卑下したりする気はないよ、だって貧困とか弱者であることが自己責任というなら『弱い女性を襲って命を奪いその人肉を食らう』のも弱肉強食という観点からすれば決して悪じゃないしね」
花奈は時々妙に大人びた口調で喋ることがあった。大物政治家と呼ばれている人たちや上級国民と呼ばれる者たちが行っている事はとどのつまりはあたしが行っている行為と何ら変わりがない、と言った。ただしあたしたちが行えば『ただの凶悪犯』になることも奴らの権力を持ってすれば『合法的』になるどころか『正義』になることも教えてくれた。
「あの子たちは?」とあたしが聞くと彼女は悲しげな表情で言った。「あの子たちの父も母も経済弱者のひとりだった」と、上の子は会社が倒産して生活保護を受けたもののこの国の政府は色々と難癖をつけて金を出し惜しんだりすると言っていた、ふたりはそれぞれ別の親の下で育ったが片方は生活苦のあまり踏切内に飛び込んで無理心中を測ろうとしていたらしい。
子供の方は何とか引き止められたが母親は走ってきた特急列車に引かれてミンチ状態になっていた。それからその子がどんな目に遭わされたかと言うと憐れんでもらえるどころか『お前の母親が電車を停めてダイヤが乱れて俺たち(あたしたち)は被害を受けた、死んで償え!』
そんな言葉がネット上で飛び交ったそうだ。しかしあたしと彼はネットをやっていないのでそんな事は知らずに生きてきました。だから問題はないと彼らは言い張ったそうです。でも実際には違っていた、そんなネットに感化された一部の人間がその子をなじったり、実際に人が見ていない事をいいことに踏切内に突き飛ばそうとした輩まで現れたそうです。
もうひとりの年下の子もシングルマザーの子供で常に飢えていた、結婚相手の男に裏切られて貯金も持ち逃げされ無一文になり、親の反対を押し切って結婚した引け目から実家に帰ることもできず毎日が職探しに点々としていました、都心から少し離れれば結構な働き場所はありましたが車やスマホを必要としたり、それを買うと生活保護を受けられなくなると言う矛盾だらけの国だったそうです。
あたしはその時はもちろん今でも働ける状態ではなかった。そんな彼女が収入を得る方法として教えてくれたのがゴミ漁りであり自販機下に入り込んで出せなくなった硬貨の拾い方でした。
『本当は犯罪だから捕まるよ』と断りを入れて教えてくれたのがいわゆる万引き。何度か捕まりかけたが私の僅かながらの願望達成能力で目的の品を手に入れたり逃げ通せたりできた。
しかしそれでも私の中の若い女性の柔らか生肉を食らいたいと言う衝動は抑えられず、そんなあたしの心の内を読み取ってか彼女は私に左腕を差し出してくれた。
私後最初のうちは彼女を喰らい尽くしていましたがそのうちの少しずつ残すようになっていた。

そんなある日私は駅のロッカーの中から泣き声聞き何とかしたいと思っていたら彼女がロックを解除してくれて生まれたばかりの女の子である事を知りました。
それまでのあたしなら躊躇なくその子の命を奪い喰らい尽くすところでしたが花奈が差し出した腕を見て何とか思いとどまった。
「ねぇ、あたしはこの子たちの母親になる事はできないだろうけどせめて姉になってやれないかな?」
あたしがそう言った時彼女はやさしい表情で笑ってくれたと今では思っている。
それからあたしは数年間の間、彼女の姿を見なくなったがある日爆弾テロ犯として銃殺されたと言う記事を最近公園のベンチに読み捨ててあった記事で読んだ記憶がある。
そんな彼女がつい先日、突然あたしの目の前に現れて紹介してくてたのがさっきのパーティー会場なんだ。

以上がそのツインテール、『ヘナ』が語ってくれた話の内容だったがこの件にはもうひとり、秋草花世という名の少女が絡んでいた事はとになって私、衣良も、彼女、『ヘナ』も知ることになった。

「そんな綺麗事ばかり言っているからこの世の中はちっとも良くならないんだよ!」
どこからともなくいらつきを隠しきれない声が聞こえた。間違いなくあの会場にいた謎の気配をばら撒きながら会場に血のシャンパンファイトを降り注がせた女だった。
「あそこにいる連中は全員死ぬべきだったのよ、だからそれを阻止したあんたたちなんて大っ嫌い」
彼女がそう言った時に淳の父親の顔の少し前で2度、3度と火花が飛び散った。今度の相手は私でもなければツインテール、こと『ヘナ』でもなかった。
「あそこにいたひとたちを皆殺しにしてもな〜んにもかわんないぉ」いつぞやの甘ったれた声が聞こえた。あのふざけたボブヘアカットの女、夏乃花奈だった。
「うるさい、黙れ、人間核融合爆弾が偉そうにいうな」
そう言って4本のナイフがぶつかり合った時に奴の顔と花奈の顔が一瞬だけ見えた。
紛れもない彼女もまた私たち6人の未来からやってきたクローン姉妹のひとりだった。
「だから何度も言ってるぉ〜、あの獣、獣鬼を壊滅させないとね」
花奈がそう言うとそいつは舌打ちをした。
「最強のお仲間さんが登場かい?」
そいつは身を翻して素早く離れると声だけを残して消えていた。
「450年前の火星であんたらに情けをかけずにあのまま獣鬼に喰らわせておけばよかったよ」
彼女はそう言って気配も消したが代わりに出現をしたのは毛根から毛先までを七色に変化させた腰までストレートの髪を伸ばした私よりも背丈の高い美少女だった。
「もしそうしてたら今頃地球は数十ギガトン級の核融合爆弾を弾頭に装着したICBMが数百発飛び交ってこの星はかつての火星のように火だるまになっていたでしょうね」

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編2『伊良衣良とツインテール』 終わり

3に続く

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まだまだ更新中ですが頑張ってみます。

新米淫魔ハルサメと熟練悪なナッツの愛とえろすの物語 20才以上推奨ですが、、特に、、、、過剰な期待はしないでください(笑)

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