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役不足?

 インターチェンジである以上、当然二つの道路は立体交差をする。
 環状2号線は他の高速道路のように高架上及び築堤上を本線が走るようになっている。ところが羽沢池辺線との交点は同線がそこで行き止まりになりそれより向こう(高島町方)へは行かない。普通の道路であればT字路で済んでしまう。この場合両方の道路は信号による抑制を受けてその通行は円滑ではない。大掛かりな円形を基調としたインターチェンジよりも羽沢池辺線を環状2号線本線分離帯側に降りる形のT字交差としたら施工費用が安く抑えられるのではなかったか。
 しかし羽沢池辺線の通行も円滑にしようとするあまり、円形インターチェンジ形式による接続とするからT字路に比して相当の面積が必要となって大いに無駄である。もちろん野中であれば用地代は安く問題となるのは施工費用だが、両道路の都市計画決定より遥か後に変更になった鉄道新線の都市計画決定でさらに駅が出来ることから例え用地の取得が変更以前に行われたとしても駅前という繁華であるべき場所に自動車交通以外の点でメリットの無いインターチェンジが出来る事でその繁華さは阻害され不自然な漠たる空間が生じるだろう。
 日本の都市計画における道路事業者の権限は第二次世界大戦後の復興事業をもって大きくなり、そのため戦後の東京の地下鉄道整備においても東京都道路局と帝都高速度交通営団及び東京都交通局との間でフリクションが目に余る状態となった。横浜市道路局がその後見直しをせずインターチェンジの施行を敢行しようとするのであれば、どうにも横浜市道路局が我関せずで既得権を行使しようとしているように思える。もしインターチェンジを本線高架を含むT字路に改正するならば、交差点周辺の用地が大幅に余ってこれを適当な希望者(おそらく大手不動産会社になろうか)に売却するならば事業費が軽減できるだけでなく売却費用の確保も可能になり、駅の効能も増加すると思うのであるがいかがだろうか。
 またもう一つわからないのは、環状2号線のインターチェンジと隣り合うように生活道路との立体交差があることだ。ここは高山橋交差点というが、菱形のインターチェンジである。ここで交差する道路は羽沢南地区への生活道路でここもT字交差である。もし羽沢南地区への生活道路と対面する形で羽沢池辺線を接続させれば、さらに用地が必要無くなったのだがなぜそうしなかったのだろうか? 施工費用がかさむが池の谷戸入り口から環状2号線と離れて東横浜病院付近で再合流するバス通り(池の谷戸通り)との交差点(予定地)から高山橋交差点までトンネルにすればその間はほぼ平坦な道となり自動車交通によるエネルギーロスは減るだろう。
 現状では高山橋交差点の北側は戸建て住宅地となっておりさすがに羽沢池辺線の都市計画決定の変更は難しいだろうが、理不尽感が拭い去れないのでご参考までに(図面省略)。

高山橋交差点
顔を上げれば青空
ゴールなんて見えなくても
池の谷戸通り……白いストライプがまぶしいよ

追記
 なんか頭の奥に引っかかるものがあった。
 暗闇に潜みし情念に引っ張られていったのか…

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