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[PL第3節]ウエストハムvsマンチェスターシティ


2024−2025イングランド・プレミアリーグ第3節
ウエストハム1−3マンチェスターシティ

シティのSYSTEM

選手交代:ドク→ギュンドアン、グリーリッシュ→ヌニェス、デブライネ→アケ、グヴァルディオル→ウォーカー

得点者:10分ハーランド、30分ハーランド、83分ハーランド

ウエストハムのSYSTEM

選手交代:アレオラ→ファビアンスキ、アントニオ→フュルクルク、パルミエリ→クファル、エドソン・アルバレス→ソーチェク、ボーウェン→サマーフィル

得点者:19分OG

開幕2連勝中のシティ。今節は大型補強で話題のウエストハムと対戦。キックオフ前には先日亡くなった元マンチェスターシティ監督エリクソンを偲び黙祷。エリクソンが率いた2007−2008シーズンのシティが何やかんや言っても好きだったなぁ。

で、早速レビュー
立ち上がりからウエストハムがアグレッシブに前からプレスをかけてくる。シティはいつものように数的優位を作りながら前進していく作業を始める。まず右CBアカンジが外へと開けば右からスライドしルベン・ディアスと中に絞るグヴァルディオルの間からGKエデルソンがビルドアップに加わる。CB化するグヴァルディオルの空けた左のスペースへはデブライネが流れて出口を作るのと右は右SBリコ・ルイスがタッチライン際へと張りCMFはコヴァチッチとベルナルド・シウバが組む形。ウエストハムは前線4枚でゾーンを組み2CMFのコヴァチッチ、ベルナルド・シウバを監視しながら最終ラインへとプレスをかけてくる。(GKエデルソンが出れない場合はコヴァチッチが最終ライン中央へと下りてビルドアップのサポートに加わる)ここで左に流れるデブライネが1枚空くわけだが右SBワンビサカが前へ出て牽制。そこで右の大外にリコ・ルイスを張らしている意図があり左SHクドゥスがアカンジに寄せにいけばリコ・ルイスがフリーとなりボールを引き出せばウエストハムのプレス網を突破し前進する。リコ・ルイスのフリーマン化と右サイドのゾーンで2vs1の数的優位を作る狙いとした配置があったのだろう。

次はシティのファイナルサードからの崩しだがサイドで起点を作りハーフスペースからポケットへの侵入を徹底していた。左WGグリーリッシュがレーン移動すれば左の大外にデブライネが入ってくる、ベルナルド・シウバも背後からグヴァルディオルも加わってくるからここでオーバーロードを作れウエストハムの守備網を左へと引き付けると逆サイが空く。そこでポケットへ侵入したベルナルド・シウバのクロスをファーへ流れたハーランドがフリーでヘディングする決定機が作れたわけである。サイドを起点にポケットへの侵入を徹底していたのもウエストハムの4バックに対して数的優位を作って殴る為でありギド・ロドリゲスが下りてポケットを塞ぎにくれば戻しパスから逆サイへと展開し次は右から攻撃を仕掛ける。こう満遍なく左右のワイドを使えるのがシティの強みであり左から複数が絡んでの崩しから始まり守備網を剥がせなけば右を使い守備のズレを引き出そうとする。ドクは右より左の方がやりやすそう。右利きなので左サイドの方がカットインして中へ切れ込んだり体を開いた状態でボールを受けるから視野を確保できたりとプレーの幅を広げれるのもあるだろう。

先制点はシティ。パケダのボールコントロールミスを奪ったベルナルド・シウバがスルーパスを入れるとCB間のギャップでボールを受けたハーランドが左足で流し込んでいる。ウエストハムは右CBマグロパノスが広がりすぎていて左CBキルマンとの距離感が開いていたがそもそもマグロパノスが外に開きすぎていたのはパスコースを確保する為でまさか奪われるとは思ってもみなかったのだろう。
2点目は左サイドからドリブルで運ぶグリーリッシュが内側へと切れ込むと中央のコヴァチッチ、ベルナルド・シウバを経由して最後はリコ・ルイスのパスからボックス右のハーランドが豪快にシュートを決めている。このハーランドの得点をアシストしたリコ・ルイスたが右SBの域を超えトップ下のような振る舞いとなっている。フリーマン化しておりパスワークに絡めるし裏への抜け出しも絶妙。リコ・ルイスの裏への抜け出しから一度決定機があったがそもそもCFハーランドが楔を受けるタイミングに合わせて3人目の動きからスペースに抜け出たものでアカンジが直接リコ・ルイスへと縦パスを入れるとDFにカットされるから一度ハーランドへとワンクッション入れる。このハーランドが楔を受ける時にCBが引っ張られると裏のスペースが空くのでリコ・ルイスが抜け出すメカニズムなのだ。

次はウエストハムの攻撃vsシティの守備。ウエストハムは一本のパスから両ワイドの右ボーウェン、左クドゥス(CFアントニオも時折サイドへ流れるとポジションチェンジ)を使いここから質的優位をもたらしてくる。同点ゴールは右ボーウェンの突破からだった。この局面以前にシティは前線からのプレスを剥がされてゾーン1からゾーン2へと突破される、DF4枚はラインディフェンスのポジショニングでスペースを埋める守備にプライオリティを置いていたので中盤が空く。そこで右に展開されボーウェンが突破から低弾道のクロスを入れるとクリアしようとしたルベン・ディアスがオウンゴール。
シティは守備時4141でゾーン1からゾーン2までボールを運ばれると全体のラインを下げてコンパクトなブロックを敷きスペースを埋める守備をするが失点場面では前線がラインを下げる余裕もなくカウンターから右に運ばれている。

ウエストハムは後半541の守備ブロックを敷き引いてきた。シティはいつもと同じように攻撃時は325に可変し前半リコ・ルイスが高い位置だったが後半はコヴァチッチとCMFを組みドク途中交代後はベルナルド・シウバが右ワイドへと張り出していた。左グリーリッシュには右SBワン=ビサカが対応していて突破できなかったとしても深さを作りラインを押し下げているので斜め後方に位置取るデブライネへと戻しパスを出し急所を付く攻撃的な縦パスで守備を崩しにかかる。83分にはダメ押しの3点目。ヌニェスのスルーパスから抜け出したハーランドが流し込む。ハットトリック達成

そんな感じでシティ開幕3連勝、ハーランドは2試合連続ハットトリックで3試合で既に7ゴール決めている。
次節はブレントフォード戦

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