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シティなび的2023−2024マンチェスターシティ全選手総括

2023−2024マンチェスターシティ全選手総括

評価
S完璧
Aよくやっていた
Bまぁまぁ
C可もなく不可もなく
Dもう少し頑張りましょう
E厳しい

[GK]

31 エデルソン・モラエス 🇧🇷  評価 B

昨シーズンまでのインパクトはないが今季もシティの正GKに君臨。相変わらずの足元の技術、フィード力の高さでビルドアップの局面から+1を作りフリーマン化しプレスを剥がす、ボールを前進させれる。セービング面では素早く距離を詰めてシュートコースを消したり反応は鋭い。優勝が決まる最終節前に眼窩骨折で最終節は欠場した。今季は負傷も多く離脱もあった。

18 シュテファン・オルテガ 🇩🇪 評価B

主に第2GKで国内カップ戦要員。今季はエデルソンが負傷離脱することもあったのでプレミアでもゴールを守る。エデルソンと比べても遜色なく足元の技術、ボールコントロールの高さでプレスを剥がしフィードでビルドアップを前進させる。セービングも安定感ありプレミア第34節トッテナム戦ではソン・フンミンとの1vs1を止めた。これ決められていたら優勝できなかったかも知れないくらい重要なセーブだった。

33スコット・カーソン 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿  評価ー

出場なしの為に評価なし。

[DF]

2カイル・ウォーカー 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿  評価A

開幕前は移籍の噂があったが残留してくれて良かったし今季はキャプテンマークを巻く試合が多かった。フィジカルの強さと爆発的なスプリント力でスピードあるFWを抑えカウンターケアしていた。今季は偽SBを担うポジショニングは昨シーズンまでと比べると少なめでビルドアップ時は可変式3バックの右に入り右の大外レーンで幅を取るポジショニングからチャンスと見るやオーバーラップしていた。

24ヨシュコ・グヴァルディオル 🇭🇷  評価A

今季ライプツィヒから新加入。本職はCBだがグアルディオラ監督により左SBにコンバート。すると左SBで定着し板に付いてきた。殆どインサイドに絞らず左の大外レーンで幅取り、終盤戦では得点力が開花しミドルやヘディングで貴重な得点を決める。CL準々決勝1stIegレアルマドリード戦のカットインからから決めたミドルは素晴らしかった。守備では対人の強さや内側へ絞ってのインターセプトで左サイドの守備を締める。

82リコ・ルイス  🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿  評価D

2022−2023シーズンに一時期ウォーカーやカンセロからポジションを奪った若手注目株だったが今季はウォーカーから最後までポジションを奪えず出場機会減少。出ればインサイドに絞るタスクを担いボールを前進させるが守備面で難があるのと今季のシティの右SBはまず守備の重心を置く、大外に開く立ち位置だったのでウォーカーからポジションを奪うのは厳しかったか。

21セルヒオ・ゴメス 🇪🇸   評価E

出場は殆どなし。今季は出場しても左SBでなく左WG起用が多かった。左サイドでボールを受ければ縦の仕掛けからクロスを入れる典型的なサイドプレイヤーだったがそれだけではグアルディオラのサッカーにフィットするのが難しいのとポジション争いするライバルがグヴァルディオルやグリーリッシュでは厳しかったか。

3ルベン・ディアス 🇵🇹   評価A

シティは今季34失点でアーセナルの次に少ない。失点が少ないのも守備が安定しているからでこのソリッドな守備の土台を作ったのは間違いなくルベン・ディアスだろう。ライン統率力、リーダーシップで最終ラインをまとめ読みの良さ、空中戦、1vs1の強さでアタッカーをシャットアウトしビルドアップの局面ではボールを前へ持ち出し起点にもなる。今季はアカンジ、ストーンズ、アケも安定感あったのでターンオーバーとしてベンチスタートもあった。

25マヌエル・アカンジ 🇨🇭  評価A

CBの他左右SBでも起用可能な最終ラインの便利屋。アカンジがいることでターンオーバーを活用できるのは大きい。ポゼッション時SBでは偽SB、CBでは偽CBを担いCMF化する。パスを散らせるし持ち上がれる、時折ポケットへの侵入で攻撃に幅をもたらす。守備面でも対人の強さとスピードでアタッカーを封じる。

6ナタン・アケ  🇳🇱  評価B

左SB、左CBのバックアッパーに降格した感があるが出場した試合ではレベルを落とすことなくプレーできていた。スピードもそこそこあるのでSBの裏を狙われてもカバーリングができるし粘り強い守備が持ち味。左SBであればビルドアップ時可変式3バックの左へと入る。グヴァルディオルからポジションを奪えなかったのは幅取りや攻撃面でのSBのタスクは若干グヴァルディオルの方が上だったのだろう。

5ジョン・ストーンズ  🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿   評価B

ビルドアップ時はインサイドに絞りCMF化。パスを散らせるしボールの持ち運び、そして+1をもたらし数的優位を作る。ポケットへの侵入という動き出しとポジショニングを新たに見つけて動きの幅を広げている。懸念されるのは負傷の多さだろう。4月以降プレミアではスタメンが1試合で起用が2試合と少なかった。

[MF]

16ロドリゴ・エルナンデス 🇪🇸   評価S

今季のプレミアの3敗はロドリがいない時でいれば負けないといういかにシティに不可欠な存在かが分かる。攻守に効いており中盤の底でプロテクトするし読みの良いインターセプトとボール奪取力、1vs1にも強い、SBがスライドすると最終ラインへ下がってカバー役を担う、攻撃面では左右へ展開したりパスを散らす、+1をもたらす為に攻撃参加して数的優位を作る、そしてミドルシュートは決定力ある。プレミア最終節ウエストハム戦では優勝を決定づけるゴールを決めた。

8マテオ・コヴァチッチ 🇭🇷  評価B

今季チェルシーから新加入。序盤は馴染むのに時間がかかったが徐々にフィットする。パスを散らすだけでなくボールを前に運ぶ推進力でプレスを無力化する。ビルドアップ時コヴァチッチが左へと下りることで左SBグヴァルディオルを大外の高い位置へ押し上げるメカニズムができていた。物足りないのは得点力。ギュンドアンの穴埋めするならやはり得点力は必要だろう。

4カルヴィン・フィリップス 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿  評価E

今季シティでは4試合しか出場なく冬の移籍市場でウエストハムにレンタル移籍。ロドリが出場停止でも使われなかったのは凄くプライドが傷ついただろう。実質シティでは居場所がなかった。

17ケヴィン・デブライネ 🇧🇪  評価A 

今季も異次元すぎた。シーズン前半戦は負傷離脱で開幕戦以降欠場していたがシーズン後半戦に復帰するとそこからアシスト10でアシスト3位。しかも18試合出場でだ。ポケットへの侵入、スルーパス、クロスの精度が高くチャンスメイク力はすば抜けている。プレミア第24節エヴァートン戦ではハーランドへ絶妙なスルーパスを出してアシストしているしCL準々決勝2ndIegでは同点に追いつく貴重なゴールを決めている。負傷なくフル稼働できていれば確実にアシスト王になっていただろうし得点も伸びていたはずだ。

20ベルナルド・シウバ 🇵🇹  評価A

今季もシティにとって必要不可欠なプレイヤーとなる。右サイドとインサイドハーフをこなし右サイドであればタメを作って周りの追い越しを引き出したりインサイドなら運動量豊富に攻守に動き回る。ビルドアップのサポートに下がって同サイドのSBを押し上げる。攻撃に変化を加えられる。今季は33試合出場6得点9アシストでベルナルド・シウバがいるからプレミア4連覇ができたと言っても過言ではない。

47フィル・フォーデン 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿  評価S

今季のプレミアリーグ最優秀選手賞受賞。プレミア35試合出場19ゴール8アシストの活躍。プレミア第31節アストンヴィラ戦ではハットトリック。ポジションは2列目ならどこでも起用可能でWGであれば縦の仕掛けと内側へと絞ってライン間でボールを引き出したりとゲームに関与することが多い。チャンスメイクだけでなくフィニッシャーとしての能力も高くハーランドのポストプレーやアルバレスのスペースメイクからボックスへ抜け出しシュートする形もある。

27マテウス・ヌニェス 🇵🇹   評価C

今季ウォルヴァーハンプトンから新加入。よくボールに関与するしオフザボールに優れる。シティではまだまだ本領発揮とはいかないが推進力あるドリブルと飛び出しで攻撃にアクセントを加える。プレミア第22節バーンリー戦ではアルバレスの先制点をアシストしている。あと注文付けるなら組み立てからシュートを打ちたい、乏しい得点力に磨きをかけたいとこだろう。

52オスカー・ボブ 🇳🇴   評価C

去年夏のジャパンツアーにメンバー入りした20歳で今季はトップチームデビュー。ポジションは左右WGができるのとボールコントロール力が高くてスピードとテクニックを兼ね備えたドリブルで抜いていく。ボールタッチでタメを作れ周りの動き直しを引き出せる。プレミア第21節ニューカッスル戦では決勝ゴールを決めている。

[FW]

9アーリング・ハーランド 🇳🇴  評価A

今季プレミア27ゴールで得点王獲得。今季は負傷離脱が多かったし調子が上がらない時期があったが裏抜けからGKと1vs1になる状況となると確実に決める得点力の高さと深さを作る動き、ポストプレーで周りを活かす。引かれてスペースを埋められたりとか屈強なCBがいると抑え込まれて消えてしまう難点があるがその分DFを引っ張れるので周りにスペースを提供できる利点があった。プレミア第36節ウォルヴァーハンプトン戦では4ゴールと大爆発し優勝をグッと引き寄せた。

19フリアン・アルバレス 🇦🇷  評価A

今季のシーズン前半戦デブライネ不在の中しっかりと穴を埋めた。トップ下起用でハーランドとは縦関係となりハーランドが深さを作りアルバレスがフィニッシュする形で崩しを活性化させた。ハーランド不在時はCFで起用されサイドに流れてポイントを作ったり中盤に下がったりでトップレスを引き出していた。プレミア第2節ニューカッスル戦のフォーデンのチャンスメイクからのアルバレスのシュートで決めたゴールは素晴らしかった。頼りになるアタッカーだった。

10ジャック・グリーリッシュ 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿  評価C

今季は不本意なシーズンで本領発揮ならず。負傷の影響やポジション争いのライバルであるドクが加入したこともあり出場機会が減少。左サイドでボールを受けるとタメて時間を作れるドリブルがあるものの縦の仕掛けを求める場合やはりグリーリッシュでなくドクなんだろう。あとフォーデンのように逆サイから飛び出してクロスを合わせる動きも乏しい。だが奪われないドリブルはドクより上なのは確か。

11ジェレミー・ドク 🇧🇪   評価B

今季レンヌから新加入。ポジションはWGで左右で起用可能。主戦場は左サイドで加速力と縦の仕掛けからチャンスメイクする。またタメることもできダブルチームで抑えにくる相手もあるのでインサイドに絞る左SBのスペースを提供することもできる。今季ドクの突破はシティの大きな武器となった。懸念されるのはフィニッシュの精度だろう。得点も量産できれば一皮剥けることができるだろう。あとグアルディオラ監督の元で攻から守の切り替えとプレスバックが身に付いた。

[監督]
ジョゼップ・グアルディオラ 🇪🇸 評価S

今季シティにもたらしたタイトルはプレミアリーグとクラブW杯、そしてUEFAスーパーカップ。FACUPでは決勝でユナイテッドに敗れCLでは準々決勝でレアルマドリードに惜しくもPK戦の末負けた。だが今季アーセナルと最終節まで優勝を争ったプレミアを制しただけでも評価に値するべきで例年にないハイレベルな優勝争いを繰り広げた。シティでは負傷者が出ても代わりに入ったプレイヤーが穴を埋め時折ストーンズやアカンジが偽CBを担う順応性を見せた。グヴァルディオルの左SB起用も当たったと思う。今季はギュンドアンが抜け中盤の得点力は若干下がったがそれでもポジショナルプレーによる守備のズレとスペースメイクで崩せていた。

次は今季のシティを分析する。
では。










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