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熊本・ゲームコーナーBAMBOO閉店

熊本のコミックレンタル店「コミックスペースNICO」内にて運営されていたゲームコーナーBAMBOOが、昨日2018年1月31日をもって営業を終了した。

その知らせは24日未明に突如オーナーバンブーさんのTwitterで公表される。

私がこの情報を知ったのは、24日の朝起きてからいつもの様にTwitterをチェックした際に飛び込んできた。

ショックだった、職場に行っても仕事がいまひとつ手がつかないほどに。

私が初めてBAMBOOのことを知ったのは、2015年頃だったろうか? TwitterのTLでレトロゲークラスタが遠征をして実況さながらのツイートをしているのを見たときが存在を認識した時だったと思う。
※その時のまとめ→ https://togetter.com/li/769020

それから1年後の夏、私はBAMBOOに訪れることに。当時サークルで編集をしていた『スペースハリアー』同人誌の第2弾(※1)に掲載する、ムービング筐体のオーナーインタビューと、その筐体の姿を拝むために愛媛県から瀬戸内海をバスで渡り、九州新幹線と乗り継ぎ3時間半、熊本の地に降り立った。

店内、レンタルコミックのエリアを抜けてゲームコーナーに入る。小さいスペースながら、お目当ての『スペースハリアー』はもちろん、『メタルホーク』『ダライアス』『ダライアスバーストAC』『グルーヴコースター』と汎用筐体のアストロシティが設置されていた。周辺にはゲームキャラクターのドット絵をアイロンビーズで表現したオブジェやゲームのポスターやPOPのレプリカと80年代から続くゲーム好きのハートを鷲掴みにする、ビデオゲーム愛あふれる空間に思わず息を呑んだ。

バンブーさんとは初対面ながら、同世代のビデオゲーム好きとして話をするほど共感度が増していく。取材時間は限られていたが、バンブーさんや長年熊本でゲーセン仲間だったBAMBOO常連の方々とゲームトークに花が咲く。熊本の老舗ゲーセン、大江ゲームセンターにも連れて行ってくれ、短い時間ながら熊本のアーケードゲームシーンの歴史やコミュニティの一端を体感させてくれた。4月に熊本地震で被災しまだ店舗の片付けなども落ち着いていない時期の訪問だったにもかかわらずにだ。

その後もバンブーさんは、愛媛で私が所属するレトロゲームサークルのメンバーに会いに来てくれた際に再開したり、昨年11月にリリースした『ダライアス』の同人誌(※2)を制作する際にも、BAMBOOに集うゲーマーたちに集まってもらい座談会を開催、記事として記録させてもらった。

バンブーさんのビデオゲームに対する情熱、そしてビデオゲーム好きな仲間たちが集える場所を、コミュニティーを維持していたその人柄に惹かれ、慕う人が多くいることを、バンブーさんとの交流で知った。

BAMBOO閉店の情報が流れ、レトロゲームクラスタはざわついた。

またひとつビデオゲームの歴史を動的にロケーションとして現代に引き継ぐ場所の灯が消える。その観点では非常に残念であり、私も同様に悲しい。しかし、バンブーさんやそこに集うコミュニティの熱量や絆を知る者としては、ロケーションとしては一旦無くなるかも知れないが、このコミュニティは生き残るし、継承されていくものだと確信している。

またいつか、ロケーションとして復活してくれたら最高だけど、そうでなくてもいつでも変わりなく、ビデオゲームの話をしにバンブーさんたちのところへ訪れよう。ビデオゲームという共通言語があるのだから。

※1 「スペースハリアーの30年Ⅱ」ゆずもデザイン刊 2016年11月発行
※2 「D3O-ダライアスの30年-」ゆずもデザイン刊 2017年11月発行




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