感想:桜林直子×磯野真穂トークイベント

タイトル:
桜林直子×磯野真穂
「【連続対談シリーズ】 つまり、“生きづらい”ってなんなのさ vol.2 〜文化人類学者からはどう見えているのか教えてよ〜」
日時: 2024/06/21 Fri 19:30-
場所:本屋B&B(配信あり)

文化人類学から見る生きづらさとは?お二人の経験は?
短い時間にいろんな話題が出て、お二人も話が飛んでいないか心配されていたけれど、どの話も自分を見つめるために他者との違いを見ることが根っこにあったと思う。

文化人類学から見る「生きづらさ」の話から始まったこの回は、他者を比較することと他者との違いを認識し観察していくことに話が進む。
観察と比較は、似ているようで違う。観察は自分と他者を切り離した行為であるが、比較はそこに優劣や上下が出てくる。そうすると、出てきた差に焦点が当たってしまう。一方で観察は他者を見つめる。他者を理解しようとしたときに、自分を見つけて理解していく。
とはいえ観察ができるときは、自分に余裕があるときであり、そうではないときはいったんそこから離れることも必要なのだろう。
そう思ったのは、お二人がターニングポイントを迎えた最中は、それを乗り越えることに集中し、観察をするとは考えてはいなさそうであったからだ。後から見返した結果であって、渦中の間の大変さは想像に難くない。

それでも、その試行錯誤の中で場所が人間関係が変化した。
それにより観察対象が変わり、見つめる自分自身が変化した。
その結果、ターニングポイントとして見返せるようになったのかもしれない。

そういったお二人の話だったからか、画面越しでも楽しい空気が伝わる。ゆっくり話が始まったあとに徐々に友人同士の丁々発止なやり取りになり、
ずっと聞いていたいと思うイベントだった。