マガジンのカバー画像

一千文字映画評

17
見た映画について一千文字ぴったしで書いています
運営しているクリエイター

2022年7月の記事一覧

【一千文字】ソー:ラブ&サンダー - タイカ・ワイティティのオーガニックな魅力

ハリウッド中で大暴れ中、ニュージーランドの気鋭タイカ・ワイティティ。好みが分かれる監督ではあるが、私はとても腕があると思うし好きな作家だ。 今や数少ないアベンジャーズ初期メンバーの生き残りになってしまった“雷神ソー”のシリーズ4作目。2作目まで登場していたヒロインのナタリー・ポートマン演じるジェーン・フォスターが復帰、それも新たなソーとして!という嬉しい展開もある。 かくいう私もシリーズ最初の2作におけるジェーンの「典型的な守られるヒロイン」という置かれ方に不満を感じていた

【一千文字評】バズ・ライトイヤー - どっちつかずな誰得?スピンオフ

別に面白くはあるんだが、当たり障りがない。 ピクサーにいつも感じる挑戦的な姿勢が希薄で、志の高さは感じられない。 それってピクサー最新作としては致命的な気がする。 言わずもがな『トイ・ストーリー』の人気キャラ、バズ・ライトイヤーの単独主演作。位置付けとしては「オモチャたちの持ち主アンディが見た映画」という事で、この映画を見てアンディはバズのオモチャを買って貰ったことになる。 この「面白いんだけど、なんだかなー…」という感触は、率直に誰に向けて作っているのかわからない部分か

【一千文字評】ザ・ロスト・シティ - 私たちがチャニング・テイタムを好きなのはこういう訳です

私はチャニング・テイタムが大好きです。 よって、この映画が好きです。 煮詰まりきったロマンス小説家(サンドラ・ブロック)とそ本の表紙を飾るイケメンモデル(チャニング・テイタム)が古代文明のお宝を狙って冒険を繰り広げる、というコメディ映画。軽くて笑えるけど、特筆すべき傑作とかそういうわけではない。良くも悪くもポップコーン・ムービーな出来です。 でも何が良いって、やっぱしチャニング・テイタム。テイタム好きはなにもそのハンサムな顔立ちや、完璧な肉体が好きなわけではない(そこも好