神道俳句72

秀秋の、晩の鍋物、鹿の粥
秀秋の、鶏肉ぶつ切り、にらと味噌

秀秋の、タバコふかして、冷ゆ焚き火
秀秋の、スイカかじりし、サトウキビ

秀秋の、ワタリガニの、味噌仕立て

氏真の、蹴鞠の名手、コーラのむ
氏真の、今川茶道の、創始者の


灰原の、冬のラーメン、夜冷えて
灰原の、夜のラーメン、午前2時

灰原の、ラーメン豚骨、焼飯の
灰原の、ラーメン豚骨、冬の霧

大正の、縁側将棋、足止める

秋サンマ、七輪備長、炭で焼き
秋サンマ、七輪かぼす、搾りかけ

トーフ売り、小僧がいつもの、絹トーフ
川ドジョウ、甘辛煮付け、東京の

鮨つまむ、彼女小肌を、三つくい
大正の、三毛猫泣いて、カツオブシ

つぎはぎの、礼服つけし、卒業式
甘い飴、甘露食いてふ、金色の

冷酒の、秋刀魚食いてふ、町内会
甘い酒、清酒正宗、味醂割り

青蜜柑、初秋の妻の、大好物
水炊きの、博多長浜、柚子搾り

こっそりと、もつ鍋くいし、乞食かな

最澄の、ドライブスルーの、Lコーラ
キテレツの、揚げ出しトーフ、甘きたれ

勉三の、雨が降りてふ、傘を差し

大正の、ハゼの天ぷら、生ビール
大正の、鉛筆削りて、ナイフもつ

大正の、教室冷えて、手足冷ゆ
大正の、火鉢の前にて、団子焼く

手羽じゃがの、脂流せし、烏龍茶

桜咲く、土手の緑の、花火かな
桜咲く、土手の緑の、初がつお





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