異次元への迷い込み:高校生が体験した現実世界の裏側
見出し:
祭りの夜に起きた驚愕の出来事
誰にも認識されない透明人間の恐怖
同じ境遇の仲間との出会い
謎の白い靄との遭遇と逃走劇
一週間に及ぶ異次元での生活
突然の現実世界への帰還
黒板に現れた謎のメッセージ
多次元宇宙理論からの考察
身近に潜む未知の世界への扉
記事本文:
皆さん、こんにちは‼ SF作家の海田陽介です。
今日は現実世界の裏側に入り込んでしまったのかもしれない、ある方の体験談をご紹介させていただきたいと思います。この体験をされた方の名前を仮に真理さんとさせていただきます。
1、祭りの夜に起きた驚愕の出来事
これは真理(仮名)さんが高校生の頃の話です。真理さんは地方に住んでおり、ある時その街でお祭りが開催されました。真理さんは友達と一緒に自転車でお祭りの開催場所まで出かけ、出店などでたこ焼きや綿菓子を買って食べ、お祭りを満喫しました。
そろそろ帰ろうかという話になり、真理さんは友達と一緒に自転車が停めてある場所まで歩き出したのですが、その時に突然異変が起こりました。友達が真理さんの姿を認識してくれなくなってしまったのです。
2、誰にも認識されない透明人間の恐怖
真理さんは友達の真横にいるにもかかわらず、その友達は「真理ちゃん⁉ 真理ちゃん⁉」と真理さんの姿を探してキョロキョロとしているのです。もちろん、真理さんもそんな友達の様子を黙って見ていたわけではありません。「わたしはここにいるよ」と大声で伝え、さらには彼女の洋服を引っ張りもしたのですが、何故か友達は全く真理さんの姿を認識してくれないのです。
真理さんは自分がまるで透明人間にでもなってしまったかのような気持ちになりました。しかも、自分の姿を認識してくれないのは、その友達だけでなく、周囲にいる全ての人間が同じだったのです。真理さんの友達が「真理さん知らない?」と尋ねると、すぐ目前に真理さんがいるにもかかわらず「いや、知らない」と答えるのです。
しまいに真理さんの友達は、真理さんが自分のことをおいて勝手に家に帰ってしまったと思ったらしく、自転車に乗って帰り始めました。真理さんは自分の身に一体何が起こっているのかわけがわからないながらも、慌てて友達のあとに続いて自転車に乗りました。その間、友達に声をかけ続けたのですが、やはり友達は真理さんのことを認識してくれないままでした。
結局、真理さんは一体何が起こっているのかわからないまま家に帰り着きました。でも、それで事態は解決しませんでした。というのも、友達と同様に真理さんの家族全員が真理さんの姿を認識してくれないのです。真理さんの家族は、真理さんが行方不明になってしまったと思ったらしく、警察に通報する有様でした。
当然、真理さんは必死に家族に声をかけ、それどころか、身体を触ったりしているにもかかわらず、家族は全く真理さんの姿に気が付いてくれないのです。真理さんはそのうち家族がパニックに陥っている姿が見ていられなくなり、一旦家の外へ出ることにしました。
3、同じ境遇の仲間との出会い
そのとき、真理さんに話しかけてきた人物がいました。それは誰かというと裕也(仮名)さんという学校の同級生でした。実は彼も突然自分が誰からも認識されなくなってしまい、途方に暮れていたところだったのです。そんなときに裕也さんは真理さんに出会ったということでした。
ふたりは自分たちの身に一体何が起こっているのか、どうしたらこの状況から抜け出せるのか話し合いました。結局いい解決策は見つからないままでしたが、真理さんにとっては似た境遇の裕也さんという存在を見つけ、いくらか不安が和らぐことになりました。
4、謎の白い靄との遭遇と逃走劇
とりあえず明日になれば状況は変わっているかもしれないという話になり、ふたりは一旦その日は家に帰ることにしました。しかし、そのとき、ふたりは不気味な人の形をした白い靄が自分たちの乗っている自転車の後を追いかけてきていることに気が付くことになりました。
怖くなったふたりは近くの茂みに身を隠しました。すると、その白い靄は二人を探してしばらく近くをうろうろしていたのちに、どこかへ姿を消しました。これで謎の靄を撒くことができたと思ったふたりでしたが、そうではありませんでした。
ふたりが自宅に帰り休んでいると、その白い靄が家の中に入ってきたのです。このため、ふたりは家にいることができなくなり、街のあちこちを白い靄から逃れながら転々とすることになりました。
5、一週間に及ぶ異次元での生活
この間もふたりが人間に認識されないという状態は続きました。ふたりはお腹が減ると、スーパーなどに行って食べ物を購入して食べていました。といっても、スーパーの人は真理さんと裕也さんの姿も声も認識してくれないので、レジにお金を置いてそれで済ませるという形になりました。
6、突然の現実世界への帰還
結局、ふたりが誰からも認識されないという状態は一週間ほど続いた後、突然終わることになりました。ふたりが白い靄を恐れて、川の橋の下で休んでいると、警察官が二人の姿を見つけて声をかけてきたのです。
ふたりは自分たちの身に何が起こったのかを説明しましたが、当然のことながらそんな話はまともに取り合ってもらえず、ふたりは家出をしていたのだということになりました。
7、黒板に現れた謎のメッセージ
その後、いつも通り学校に通うようになってから一週間ほどが経ったときに、真理さんと裕也さんのふたりは信じられない光景を目にすることになりました。というのも、誰も何も書いていなかった黒板に、自分たちが一週間ほど前、誰にも認識されなくなったときに黒板に書いた文字「僕たちはここにいます」と書かれた文字が急に出現したのです。
このことが起こってからもう既に二十年以上が経過しているのですが、真理さんにも裕也さんにも一体あれが何だったのか、わからないままであるということです。
8、多次元宇宙理論からの考察
僕がこの話を聞いてふと思い出したのは、この世界には時間も含めた四次元空間以外にも空間が存在するという話です。理論物理学の話によれば、この世界は十一の次元が存在しないと、成り立たないということです。四次元以外の時空は小さく折りたたまれており、実は我々のすぐ身近な場所に存在しているのだが、人間はその存在に気が付くことができないという話です。
ですから、今から二十年以上前、真理さんと裕也さんは一時的にこの四次元時空以外の空間に迷い込んでしまったのかもしれません。よくたとえ話に使われる例えでこんなものがあります。人間にとってはただの一本のロープでも、小さなアリにとっては表面以外にも横や後ろといった空間が存在していることになると。
また補足しておくと、真理さんと裕也さんが目にした白い靄のようなものは、四次元を超えた空間に存在する、我々とは全く異なる知的生命体で、彼らは真理さんたちに危害を加えようとしていたわけではなく、真理さんたちが異次元に迷い込んでしまったことを察知し、なんとかもとの世界に戻してあげようとしていたのかもしれません。
9、身近に潜む未知の世界への扉
如何でしょうか? 真理さんたちが体験したという話は非常に不思議で少し怖いですよね。我々の身近な場所に全く異なる世界が存在しているのかもしれないと感じさせられる話でした。
ちなみに、僕はこのような話をもとに小説を書いています。もしこんな話が好きだ、興味があるという方がいらっしゃいましたら、下記に小説のリンクを貼っておきますので、ぜひこの機会に読んでみてください。
ではまたのブログでお会いしましょう。不思議な話研究家の海田陽介でした‼
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