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ルチアがルチアとして生まれ変わる瞬間〜死の淵から自分を取り戻すまでのライフストーリー①〜

 2022年あけましておめでとうございます。
これから、30話を通して私、ルチアが歩んできた人生の中で起こった出来事、特にうつになった背景に子供の頃のことや結婚して親になってからのことを振り返りながらどうやって自分を取り戻していったかを書いていきます。できるだけ毎日配信していくつもりです。(時々、力尽きてお休みするかもしれませんが・・・)
それと同時に、ラジオ配信<stand.fm>でも文章で伝えきれないことや思いを語っていく予定です。どうぞ併せてお付き合いくださいね!
https://stand.fm/episodes/61d153b31b854a0007c8453e

第1話 心の声が聞こえる
 ルチアはとても感受性の豊かな子供だった。
様々なことを敏感に感じ取ってしまうのでとても疲れやすかった。自分でも、「体が弱い!」と思い込んでいたところがある。
ルチアは、末っ子だったのでいつもお母さんに連れられて色んな所に出かけていた。

 ある時、兄の幼稚園のお母さん達と喫茶店に行った。お母さん達は、長い時間おしゃべりをしていた。その横で、ソーダ水を飲みながら待つのだった。

 ルチアは、いつも不思議だった。

 「なんで、お母さん達は思っていることと違うことを言葉にするのだろう・・・」

「笑っているけど、ホントは気に入らなかったり、つまらなかったりしてるのに・・・」

「大人ってみんな嘘つきだ!」

そんな風に見ていた。

実はルチアは、心の声が聞こえていたのだ。みんなそうだと最初は思っていた。だけど・・・そうではないことに気がついて、
「余計なことは言ってはいけない。」
そう心に誓った。

なぜなら、それを言ってしまったらみんなが喧嘩してしまうから・・・
大人はみんな嘘をつく。だけど、大人の世界ではそれが正しいらしい。

そして、子供の私にまでもくだらない嘘をつく。
バレバレだ!私を「可愛い」と言えばお母さんの機嫌を撮ることができるから・・・

そんな、大人の世界を少し冷ややかに見ていた。
その反面、正直な大人の人がいることも知っていた。だから、ルチアは正直で優しい近所のおばさんをいつも慕っていた。

幼稚園、小学校低学年のころ、いつも吐き気がして授業中嘔吐していた。目眩がして体が強張る。病院の先生からは。「自家中毒」と言われていたらしい。
聞こえてほしくない、ネガティブな言葉で頭がぐるぐるなって目眩や吐き気が起こっていたのかもしれない。人のエネルギーを小さな体で受け止めていたら、それは、とても苦しいだろう・・・

ルチアは1人で遊ぶのが上手だった。それは、心のバランスを取るのに大事な時間。小さなお人形を綺麗に並べて、物語の世界に没頭する。お人形や家具などを並べるだけでも30分から1時間を要した。それから、お人形同士、おしゃべりさせながら自分を取り戻していった。

これは、小学6年生まで、ずっとお気に入りの遊びだった。そのほかにも、心の中のもう1人の自分と会話しながら内観するのが好きだった。思春期は特に、誰にも言えない悩みをもう1人の自分に聞いてもらっていた。

友達もたくさんのお友達とワイワイ遊ぶより、1人と毎日のように遊ぶ感じが好きだった。

ちっちゃなルチアは、自分で自分を癒す術を遊びの中で見出していた。

                       次回へ続く

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