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チームにJoinして効率よく信頼貯金を貯めるHowTo

これなに

マネーフォワードの社内ドキュメントツールに投稿したポエムの転載記事です。
一部書き換えてはいますが、ほぼほぼ原文のままです。

ここでは著者こと @luccafort が過去の経験から「如何に効率よく信頼貯金を貯めていくのか?」のノウハウと「こいつうまいことやってんな!」と傍目からみて思ったことの共通項などをあげつらうことで効率よく信頼貯金を貯めていこうな!という洗脳、それによってぼくを含むチームメンバーが高速道路が整備されること、チームメンバーが楽できることを期待しています。

信頼貯金とは?という人は信頼残高でググろう。
「7つの習慣」とかいうドチャクソ有名な本のレビューとかが見つかるはずだ。

[2020/05/16 追記]
上位互換版かつ読みやすい文章のエントリをたまたまみつけたのでこっちを読んでおくとぶっちゃけこのnote読む必要ないでござる。


奇しくも同じ日に投稿してるのウケますね、そういうバイオリズムでも働きやすかったのかな?ガハハ!
(元の社内ドキュメントツールへの投稿日時がたまたま同じだった、という意味です。)

そしてなによりもォォォオオオオッ!!……速さが足りない!!

ストレイクーガー曰く、

お前に足りないものは、それは!
情熱・思想・理念・頭脳・気品・優雅さ・勤勉さ!そしてなによりもォォォオオオオッ!!
速さが足りない!!


さて、これを読んでいるということは新しいチームにジョインして不安を抱えていることだろうと思う、わかるわかる。
中途でも新卒でもチーム移動でも新しいチームにジョインするときは期待と不安がいっぱいだろうと思う、人間やめてなかったらだいたいそう。

チームにジョインして右も左もわからない、なんならまだ開発環境すらまともに構築できてない、そんな状態でもシンプルなある行いをすることで信頼貯金を稼ぐ方法がある。

それはなにか?

あなた向けのメッセージに光速を超えて反応しろ ということ。

Slackでメンションが来たらナノ秒で反応しろ。
オフィスで自分の名前が聞こえたらミリ秒で反応しろ。
どこかで誰かが自分のことについて喋ってたら秒で反応しろ。


……というのは1割くらい冗談だが素早いレスポンスとリアクションを返すのは業種を問わず大事なことなのでそれくらいの気持ちで反応するように心がけましょう、という話です。
理想はチームの先輩を驚かせるくらいのリアクションの速さが出来ること。
もしそれが実現できたら、それだけで信頼貯金は貯まっていると考えてよい。いえーい 🙌 🙌 🙌

このとき文章の中身がどうとか、どう返答しようか?と考えると上記のようなレスポンスは出来ない。
(いやいや出来るぜ!というスーパーマンは帰って、どうぞ)

発言者、つまりチームの先輩からするとまず反応してもらうという期待をしています。
なので、まずレスポンスを返してもらうだけである程度期待が満たされるので、「すぐに反応してくれた!」と嬉しくなって信頼貯金を得ることができます。
その内容が「確認します!」でも「👀 」という絵文字だけのリアクションでも構わないわけです。

なので何かしらのリアクションを返してからメッセージを読んでもその発言者やチームの先輩には確認のしようがないし、特に困らないわけですね。
むしろどう返答するか?と悩んで「あれ?反応がないぞ……気づいているかな?」とやきもきしてしまうほうが困ります。

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こうなるとよほど正鵠を射る返答でもない限りは信頼貯金が貯まらない状態になってしまいます。
(だからといって信頼貯金が減るわけではないですがあまりよくはないです。)

例外として緊急性が高いときは内容を確認しろという話がありますが、チームにジョインしてすぐにそのようなケースが発生するのはあまり考えにくいのでここでは考慮してません。

そしてこのレスポンスを爆速で返す行為はチームにジョインしたあとでも有効ですが、第一印象としてこれが出来るとよりプラスのイメージが強く印象付けられます。
第一印象が全てではないのですが第一印象がもたらす信頼貯金はボーナス状態のようなもので、RPGにおける「経験値10倍!」みたいな状態です。
なのでチームにジョインした直後こそ爆速でレスポンスを返すと効率よく信頼貯金を貯めていきましょう!

ちなみに反応を爆速でするためにはいろんなところにアンテナを張る必要があるのでドチャクソ疲れます。
疲れますが初回ボーナス時に稼げるだけ稼ぐつもりで頑張ってください。
多分ジョインしてから1週間から2週間くらいはボーナスタイムの効果があります。
そのあとは多分疲れ果てて持続しないと思うので徐々に肩の力を抜いて手抜きしていきましょう。

与えられた仕事を爆速で終わらす

第一印象が大事という話はさきほど少ししましたが最初に与えられる仕事というのは初回経験値5倍くらいに思っておいたほうが良いです。
タスクをアサインする側はまず

- どれくらいできるのか
- どのくらいの速度で進められるのか
- 期待値と実測値の乖離はどうか

などなどを観測したいなと考えて、比較的軽めのタスクからアサインし徐々に難しいタスクを任せようとする傾向があります。

つまりこの試金石である最初のタスクをドチャクソ頑張って相手が数時間くらいで終わるかなー?と思ってる時間の半分くらいで仕上げるつもりで取り組むとよい、というご紹介です。
恐らくそれくらいの心つもりをしてだいたい相手が期待した時間の7割くらいかかります。

これが出来たらチームメンバーは「お、こいつやるじゃん!」と嬉しくなり、ここで初回ボーナスの信頼貯金がチャリンチャリンします。やったね! 🍻
これが出来ると次回からは同じくらいの温度感でタスクが振られるようになります……最初は苦しいんですが人間の適応能力は非常に高いので徐々に慣れてきます。

そうすると同じ時間で同じように成長した場合と比較しても初回ボーナス以降もバフが効いた状態、バフなしの状態で信頼貯金を貯めた場合という差分が出ます。
状態としてはバフがあるほうは複利でより優位と思ってもらえればいいです。

最悪失敗しても元々期待した時間に終わっていればプラマイゼロですし、それよりも時間がかかったとしてもどこに時間がかかって次回からなにを改善すればいいのかがわかれば問題はないです。
むしろメンターからすると「どこでつまづいたか?そのためにどう改善すればいいか、していきたいと考えているか?」という情報はとても価値の高いものになります。積極的にフィードバックしてあげてください。

そもそもの話でいうと、チームにジョインして初回にそんなめちゃくちゃクリティカルで難易度の高いタスク頼まないので自分を大きくみせる絶好の機会!失敗してもバレない!くらいのつもりでチャレンジしてみてください。

とにかくチームのいろんな人とコミュニケーションする

仕事の信頼は仕事でしか得られない、という話があります。 ※1
仕事の信頼貯金は当たり前ですが仕事に関することで貯まっていきます。
ここでいう仕事とは会社を通じて得る全ての機会、雑談や仕事の話、なんだったら掃除やちょっとした挨拶も含みます。

そして人間はコミュニケーションの回数に比例して信頼や安心感を感じる心理的効果があるという俗説があります。
この俗説自体に科学的根拠があるのか、はぼくには判断つきませんが少なくともよく知らない人間よりもよく知っている人間のほうが信頼しやすい傾向があると思っています。

コミュニケーションの数は係数のようなものなので回数が増えるにつれバフの効果があがる、というのは体感的に納得がありますし、仕事を通じて感じる親しさというのは気軽なコミュニケーションを行うハードルを単純に下げてくれます。
コミュニケーションを取ることが仕事ではないですが仕事の一部であることは間違いないので、とにかくチームメンバーとコミュニケーション取ることで信頼貯金を貯めていきましょう。

知らない相手に救いの手を差し伸べるのは勇気がいりますが知っている相手に手を差し伸べるのは非常に容易です、これは心理的な側面のみの話ですが心理的安全性が担保されているためといえるでしょう。

そしてコミュニケーションのとり方もテキストよりは会話、ネットよりは直接行うことを推奨します。

情報の密度と解像度が高いほうが、より自分という人間を知ってもらうことができ、心理的安全性を確保しやすくなります。
情報量に比例して信頼貯金がたまるので、可能な限り密度と解像度の高いコミュニケーションを取るようにしましょう。

その他にも非常に大事なことなのですが相手に対してHRTを持って接しましょう。
HRTとはTeamGeekという本に詳しいのですが「謙虚(Humility)尊敬(Respect)信頼(Trust)」を持って接しましょうね、という教えです。
可能であれば原著を読むことをオススメしますがググって適当なブログを漁ってもニュアンスを受け止めることは出来ると思います。

大事なことは「きっと○○さんはこう考えるに違いない、自分にはわかるんだ」というような「推測するな計測せよ」に反する行いをしないことです。

推測してしまうと、その人の行いに対するバイアスを発生させてしまうのでやらないように注意してください。
ちなみに「推測するな計測せよ」は有名なWebパフォーマンスの原則です。人間関係も推測するのではなく計測して事実だけを認識しましょう。憶測でものをいうのはHRTの欠けた対応なので取らないようにしましょうということです。

「これくらい察してくれればいいのに!」や「これくらい伝えなくてもわかってほしい!」というのはHRTに欠けた対応といえますし、そしてその逆も然りです。

しっかりとした意思疎通を取ればコミュニケーションロスによる信頼貯金の減少は防げます。
伝えることを怠らない、コミュニケーションをしっかり取る。

当たり前の話ではあるのですがチームにジョインしたときには相手が何を考えているのか想像して判断しがちです。
なのでしっかりと自分の実像をみてもらうためにもコミュニケーションを取って、考えや気持ちを伝えていきましょう!

※1 確かソニックガーデンの倉貫さんの著書に書いてあったと思うのですがタイトルは忘れました。「リモートチームでうまくいく」か「納品をなくせばうまくいく」のどちらかだったと思います

テキストは最高の非同期コミュニケーションツール

とにかく最初にチームにジョインした人というのがなにに困ってて、どういう考えをして行動しているのか、チームのメンバーはそこがわからなくてやきもきしがちです。
なのでテキストでいま考えてる、困ってる、行っていることを過剰なくらい書き出すようにしましょう。

テキストにアウトプットすることであとからフィードバックをもらえたり、困ってそうだというサインをキャッチアップできるので同じチームとして働くチームメンバーにとって一緒に仕事をする上で非常に助かります。
またこの心理的負担が軽減できると、一緒に働けそうという期待感をもたせることができるのでここで大きく信頼貯金がたまります。

手法としてはいろいろ考えられますが以下の点に注意しないといけません。

- チームメンバー全員がみようと思えばみれること
- ものごとの経緯がアウトプットをみるだけでわかること
- あとからみたメンバーがリアクションできること

特にやりがちな例として、ローカルの自分だけがみれるところで書き出してしまうことです。
例えば手元のノートとかメモ帳とかなどに書いてしまうケース。

これはメンターやチームメンバーにとって見ることができないブラックボックスなのであなたがなにをしているか、何で困っているかわかりません。
チームメンバーがみえるところに書くことで、アドバイスや進むべき方向があっていれば安心して見守れますし、間違っているときには早めに指示を出すことができます。
(間違っていることはマイナスではありませんが、報告がいつまでもないのはマイナスになります。)

なのでチームメンバーの目につくところに書いておくのが吉です。

とはいえ、なかなか自分の発言を開発チャンネルに流すのは勇気がいります。
そこでやりやすいのが timesチャンネルです。
Slackに times_[アカウント名] のような形で自分だけのチャンネルを持ってるひとが多数見つけられると思います。
そこを参考にアウトプットをプライベートのようでプライベートでない実質プライベートチャンネルに書き込むのが心理的にもコスト的にもお手軽です。

あと長文であったり、今後こういうふうになりたい、キャリアプランでこう考えてるなどのポエミーな文章を書いておくというのも一つの手です。

自分にあった方法でよいのでインターネットにアウトプットを公開する形を取るのがよいでしょう。
podcastやYouTubeのようなテキスト以外のメディアでもよいのですがそうすると時間軸における非同期コミュニケーションという意味では取りにくくなるので個人的にはテキストで行うことを推奨します。

まとめ

- レスポンスの速さ
- 思考のアウトプット
- コミュニケーションの量

基本的にこの3つをチームにジョインした当初は意識的にハードワークすると信頼貯金を大きく貯めることに貢献できます。
第一印象というバフ効果中にこれらの効果を稼げるだけ稼いでおくとその後多少ミスをしたり、わからないことがあってもチームがふわっと助けてくれるようになります。

あなたがジョインした直後からバリューを出せるスーパーマンならばこれらのことは不要かもしれません、こんなことをしなくてもそのうち追いつけるからです。

ただそうでないと自覚するかたには意識的にこれらの行いをすることで良い自分を印象付けることができるでしょう。
同じチームで働くチームメンバーを助ける行動でもあるので試してみてください。

最悪駄目でもフィードバックを得る機会が増えるのでチームとしての方向性などを確認できます。
駄目でもともと…くらいの気持ちでチームにフィードバックを伝えるようにしてみてください。

変えることは絶対的に正しい、という進化し続ける価値観を大事にしたメンバーと働けることを光栄に思います。

[追記]チームにジョインしてまず行うことは……

これは勝手な考えなのですがチームにジョインしてまず自分が貢献できることの1つにドキュメントへのコミットがあります。
よくあるパターンが環境構築の資料が古くなっている、当時のバージョンとリポジトリや使用しているバージョンに差異があるなどの俗に言う「ドキュメントが腐っている」状態に対して正しい情報に修正するコミットがチームにジョインして行える最初の貢献だと思います。

ドキュメントが足りない、ドキュメントが古いというのは新しくメンバーが入ったときに唯一なにも考えずにコミット出来る場です。
積極的に書き換えて正しい状態にしていきましょう。

先輩のチームメンバーも「そろそろ直さないとなー」と考えつつも日々の仕事に追われて後回しにしがちなお仕事です。
新しくはいったチームメンバーがこの情報が足りない、この情報が間違っていると調査と検証を開発環境を構築しながら行ってくれることで1つ仕事が減るので信頼貯金を簡単に増やせるチャンスです。

ガッツリ利用していきましょう。