5つのプレトタイピング術

爆伸び中のAnyflowの坂本さん(@rensakamoto)に、『プレトタイピング』の重要性を教わった。『プレトタイピング』とは、プロトタイピングの前段階の試作品であり、自分が作ろうとしているアイデアを、モックすら作ることなく最低限の工数で検証する方法である(詳細は書籍『NO FLOP!』や、それを引用したHiroki Shimadaさんのスライドなどで紹介されている)。顧客に実際に試作品を使ってもらう手法のため顧客ニーズの解像度が上がりやすく、市場調査と比較して確証バイアスに掛かりにくい利点がある。

5つのプレトタイピング手法

プレトタイピングは、48時間以内に終わるようなものである必要がある。それ以上の時間を掛けるのは危険信号である。

①メカニカルターク型

複雑な製品を作る前に、人が入って本物のように振る舞うパターン。オンライン靴通販サイトZapposのFounderであるTony Hsiehが、初期にはオンラインで受けた靴の注文を、本人自ら靴屋で購入、配送していたのは有名な話である。弊社のGatherGoでは、外出先を提案する推薦エンジンを開発する代わりに、私が自ら外出先をレコメンドして仮説検証を回している。

②ピノキオ型

製品の模型を本物のように扱ってみるパターン。例えば、冷蔵庫に話しかけてみれば、今日からあなたのお家の冷蔵庫はスマート冷蔵庫になる(少なくとも、あなたの頭の中では)。ハード系のプロダクト、例えば、スマートグラスの類などにおいては、そのユースケースや重量感といったものを検証するのに有効に思える。実際、建築や自動車は粘土や紙から作ったモデルを作るところから始めている。

③偽の玄関型

玄関(LP)だけ立派にして、お問い合わせを検証するパターン。いわゆるペラ一のLPで仮説検証を回すやつである。toB SaaSで有効なイメージがある。

④一夜限り型

最低限のリソースを用意して、サービスを短期間限定でリリースするパターン。Airbnbの創業者が展覧会に合わせて客にベッドを提供するところから始まった話がある。

⑤潜入者型

ラベルを貼り替えるなどして、実際の商品とすり替えて観察するパターン。パッと例が思いつかない。

おわりに

自社プロダクトが爆伸び中でお忙しい中で時間を下さり、自社のサービスに関して詳細なフィードバックを下さった @rensakamoto には頭が上がらない。今回挙げた内容の妥当性に関しては、自ら仮説検証を回して検証し、1ヶ月以内にリライトする。先輩起業家から受けた恩を胸に、精進していきたい。


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