見出し画像

ブエノスアイレス5日目 2006/2/14(火)

ブエノスアイレス滞在5日目に書いていた日記である。美術館を巡りつつアルゼンチンリーグのサッカーユニフォームを購入した一日。今となっては外国に行くたびに試合観戦したチームのものを中心に必ず現地のサッカーシャツを買うのが定番となったが、以前は荷物になるし値段も高いのでなかなか手が出せなかった。しかし2006年当時のアルゼンチンの物価は日本の3分の1、正規品を3000円~5000円で買えるなら買わない手はない。街のど真ん中の繁華街にサッカーシャツを扱う店が無数にあるブエノスアイレス、その後も行くたびにたくさんのサッカーシャツを購入している。

 昨日は1時に寝て9時40分に起きた。シャワーを浴びて10時20分に出発し、まずはサンテルモのネットカフェへ。デジカメのメモリーをCD-Rに焼いてもらおうとしたら1つ壊れていることが分かってかなり落ち込む。サンロレンソの試合の写真が無くなるのが悲しい。なんとか日本に帰ったら復元できないだろうか。

画像8

 サンテルモからボカに向けて歩く。ボンボネーラの横の店でボカのセンテナリオ(100周年)のユニフォームを購入。165ペソもしたけど見つけたタイミングでチャンスを逃さず買うべきと考えて買った。日本円で5000円ちょいなら全然安い。歩いてカミニートへ向かう。相変わらずツーリスティックな場所だ。とはいえこんなにスラム街と隣り合わせの世界的観光地も珍しい。キンケラ・マルティンの美術館へ。カミニートの街の建物に色を塗った人だけあってボカ地区の絵が印象的。と言ってもそうでもなかった。続いてお土産屋でタンゴの人形を購入。道を歩いていたら土産屋のおっちゃんに呼ばれて日本絵について自慢される。客引きかと思ったら本当に自慢したかっただけのようだ。

画像1
 ボカを後にし、初めてコレクティーボに乗った。旅先で路線バスに乗るのは楽しいし、より街に馴染める気がする。ちなみに降りるタイミングを間違った。14時半頃宿に戻り、お土産を置いて歩いてセントロへ向かう。モレノ通りにある、入ろうと思っていたデリで昼食。相変わらず注文には一苦労だ。道を歩いていて思ったのは、アルゼンチン人は美人に対するリアクションがものすごい。バイクはクラクションを鳴らし、歩く男も声を掛ける。女性は基本無視だが、男の様子を見ていると面白い。

画像5

 スブテに乗ってレコレータを目指す。D線に乗ったら本当に丸ノ内線の車両が来た。座席も日本のようだし、照明も明るい蛍光灯で日本の地下鉄そのままだ。東京の地下鉄の乗客が全員外国人で占められているような感覚。カシャオ駅で降りて1-2km歩いてレコレータ墓地発見。墓というより家が並んでいるようだ。エビータのお墓は写真を撮る為に10人位並んでいた。ここでは日本人観光客も多く見かけた。次はブエノスアイレスデザインへ。パルコやフランフランの方が良いものを置いていると思った。さらに国立美術館へ。シャガール、モネ、モディリアーニ、ピカソなど俺でも知っている画家の絵もあった。日本人の絵が一枚あって驚いた。2Fはアルゼンチンの作品、Emilio Pettorutiという、ピカソみたいな絵を描く人の絵が気に入った。こういう絵は普通に人の顔を描くよりも発想力が求められるのだろうか。奇抜な絵は見ていて楽しい。これだけの美術館の入場料が無料というのはすごい。若者も多く見に来ていたし、無料だと来やすいのだろうな。17時45分まで1時間ほど美術館にいた。

画像10

画像7

画像3

画像6

 次はサンマルティンまで歩いた。結構あって疲れた。続いてフロリダ通りのキオスコでカミニートの置物を買った。スポーツショップでリーベルの3rdシャツを発見。サイズがXSなので悩み一旦保留。この店ではボカの現行シャツがセールで99ペソ!3000円ちょっとなんて安すぎる。そして昨日買ったボカのセンテナリオも99ペソで売られていてかなりショックを受けた。その後はCDショップでスラムダンクの漫画を発見、ラバーシェ通りのユニフォーム屋を見たりしてさっきのスポーツショップへ戻る。リーベルの3rdは多少小さいけど太いカーゴパンツには合うかと思って購入。何よりこのタイミングを逃すと3rdシャツは買えないのではないかと心配になった。115ペソ、約4000円。店員もいい感じの人で気持ち良い買い物だった。

画像9

画像4

画像2

 スポーツショップの正面にあるショッピングモールのフードコートで夕飯。前とは別の店でオムレツ、サラダ、ビールを頼んだ。毎日キルメスを飲んでいる。今日も空腹で飲んだので完全に酔っ払ってフラフラになった。キオスコでサンロレンソ、リーベル、ボカのキーホルダーを買ってスブテに乗って帰った。最寄りのインデペンデンシア駅から道に迷ったけど22時に宿に到着。延泊を伝えて、そこにタクミさんとクミさんがやってきたので少し話して別れた。そういえば朝は1年間タンゴの勉強で着ている日本人のおじさんに会った。そろそろ帰国するらしい。他にも韓国人の女性とも話した。韓国人と聞いてアニョハセヨと言ったらあなたは?と聞かれ、日本人と答えたらコンニチハと。韓国人の女の人はしっかりしている印象がある。単純に年上だからかもしれない。現在1時過ぎ、ブエノスアイレス滞在があと少しなのが本当に寂しい。そういえば店とかで男の店員が親指を立てるのが気に入って最近真似している。こういう一つ一つのアクションを取り入れることで更にブエノスアイレスいいなと思っていく。

画像11

国立美術館で日本人の絵を見つけたと書いているが、ここで初めて藤田嗣治という画家を知った。帰国後ちょうど東京の国立近代美術館で生誕120年の回顧展が行われており見に行ったことから本格的に興味を持った。その年の夏には旅行で立ち寄った秋田の平野政吉美術館で、大作「秋田の行事」を見物した。ブエノスアイレスの美術館をきっかけに日本の画家と出会うことが出来た素敵な思い出である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?