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ブエノスアイレス6日目 2006/2/15(水)

ブエノスアイレス滞在6日目に書いていた日記である。宿の隣の部屋の住人ヒデさんと知り合い、ブエノスアイレス独特の言葉遣いやサッカーについて色々教えてもらう。以降ブエノスアイレスを発つまで毎晩遅くまで部屋で飲みながら話をするようになる。ブエノスアイレス滞在が更に思い出深くなる出会いの始まりである。

  昨日は2時半に寝て今日は10時40分に起きた。11時半に出発しサンテルモのネットカフェへ。大学の奨学金の報告書を出し忘れていたことをメールで知る。2/28までに提出しないとダメらしい。最悪帰国を早めないといけない。キツイな。どうなることやらだ。今は13時、レストランでサラダを食べている。

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 13時50分、レサーマ公園にいる。ここの雰囲気は本当いいなー。心地良い。しかしこれからの旅はどうなるのか心配だな。公園の後は歩いて5月広場、更にオリベスコへ。目の前のマクドナルドで絵葉書を書いた。すれ違った男のTシャツの日本語に笑った。「ストップ!流し網漁法・魚のいる海を残そう」と日本語で書いてあった。インパクトがある。その後はブラジル領事館でブラジルビザをゲットした。そしてアメックスで両替しようとしたらなんと15時で閉店。へこむ。とりあえず地下鉄で宿に戻る。地球の歩き方を忘れたので取りに帰る。今日は暑いな。そしてツイてないことが重なる日だ。

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 宿に戻ってからまた外出。サンマルティンまでスブテに乗って、フロリダのカンビオで両替。1USドル=2.98ペソ。レートは微妙だ。歩いてウルグアイ行きのブケブス(フェリー)乗り場まで来てチケット購入。無事計画通りウルグアイに行ける。良かった。家計簿を書いていたら電話中のおっさんにペン貸してと言われて貸した。電話しながら返す時に親指を立ててくる。やっぱりこのジェスチャー好きだなー。

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 現在19時13分、中央郵便局にいる。ブケブス乗り場からは10分ほど。その辺のおっさんに場所を聞いたらぶっきらぼうだけど入り口まで教えてくれた。なんだかんだで親切な人が多い。郵便局の建物はやたら歴史的だ。フェリーのチケットが買えてちょっとテンションが上がってきたかもしれない。土曜はアスンシオン行きのバスチケットを買おう。そういえばブケブスの近くで紫のジャージにベージュの短パンを履いた格好良い男がいた。オシャレだ。やっぱりブラジルのビーサン欲しくなるな。もう金を使いすぎということに気付いたけど欲しいものは欲しい。

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 20時23分、フードコートにいる。3日連続だ。今日は一日目に行ったグリーン&カンパニーという店で食べた。鶏肉ともやしとか野菜の炒め物、美味い。ちょっとでも日本的なものを食べると嬉しくなる。しかし今日は疲れた!最近歩きすぎだし疲れが蓄積されているように感じる。今日はキルメスを飲むのはやめておこう。早寝したいな。正直これだけ疲れていると物事を楽しむ余裕も薄れてくる。感受性が失われるというか。パラグアイへ出発までには復活したいな。そういえばCD屋(こちらのCD屋は本屋と家電ショップを兼ねていることが多い)の店頭でディエゴのDVDを流していて、5人位の男達が眺めていた。未だマラドーナ人気衰えずですごいなと思った。プレーも今見ても楽しい。

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 21時にインデペンデンシアに戻ってきた。サンテルモのスーパーekiで水など買ってから21時半頃に宿に戻る。シャワーを浴びて部屋にいるとドアがノックされた。出てみると隣の部屋の人だ。いつもあいさつ程度で話したことが無かったので意外な展開に驚いた。ワインが一人で飲み切れないから一緒に飲みましょうというお誘いだ。いい機会なのでお邪魔させてもらう。3人部屋で明るい。ちょっと羨ましい。ワインはメンドーサ産の8ペソのやつらしい。3ペソのワインに比べて5ペソ違うだけで味も変わるとか。確かに美味いなこれ!一本300円弱のワイン、驚きのコストパフォーマンスだ。ヒデさん(32歳)は2か月ここに滞在しているらしい。来週から料理の専門学校に行くとのこと。コロンビアとエクアドルに2年間住み、5年前にはブラジルに行き、去年1年間オーストラリアへワーホリで英語を学んだらしい。とにかくよく喋る人だ!

 そうこうしているうちに韓国人の女の人が登場。3人で英語で話す。この人はこの宿に6か月滞在、今は韓国人街で働きながらスペイン語の勉強をしている。インドで1年間放浪していたとかスケールがデカい。そして英語が上手い。日本語も少し知っていて日本語の穏やかな発音が好きらしい。AVの話で盛り上がる。エロビ、オタク、まったりなど色んな日本語の単語を知っている。ちなみにオタクはスペイン語でコンプーというらしい。由来はコンピューターばかりやっているから。しかし彼らの会話は大体理解できるけど、自分が話そうとすると言葉が出てこないのも正直なところだ。スペイン語はもちろん英語すら難しい。しばらくして女の人は出て行った。別れの挨拶はアルゼンチン流だ。

 アルゼンチン(ブエノスアイレス)の言葉を教えてもらう。DALE!やVAMOS!は行け!とかLet’s goみたいな感じでアルゼンチン特有の言葉、あとはllaをシャと発音するのはポルテーニョ(ブエノスアイレス人)独特。それ以外の地域では絶対ジャと発音するらしい。アクセントがイタリア語風なので南米の人からは嫌われている、エクアドルのスペイン語は田舎臭い、ブエノスアイレスの方言はシャリズモと呼ばれているらしい。スペイン語でも色んなスタイルがあってこういう独特さは面白いな。

 ヒデさんは南米が本当に好きらしく、オーストラリアは合わなくて友達も出来なかったと言っていた。今回はチリから入ってメンドーサに3日くらい滞在してブエノスアイレスに来た。サッカー好きで何度も試合を見に行っているとのことで部屋もスポーツ新聞で一杯だ。Ole!の増刊本も持っている。最近はリーベルの試合に行くことが多くて、この前の試合もコーナー付近で15ペソで見たとか。フィゲロア良かったですよねという話をした。彼はW杯に出る為に出場機会を求めてリーベルに戻ってきたらしい。あとは17歳にしてインデペンディエンテの10番、アグエロ。W杯に出すべきと世論が盛り上がっているらしい。メッシの次はこいつだと。あとはシメオネがラシンの監督になるのではとか、アルメイダがサッカーの汚い世界は嫌だと2-3年前に引退したこととか教えてもらった。サンロレンソにはウルグアイ代表のモンテーロが今年ユーベから移籍してきたことを聞いた。ラシンとインデのカンチャはめちゃくちゃ近くて200メートルしか離れていなく、ボカの川向こうのスラムの方にあるらしい。まさにダービーだ。バンフィエルドはコンスティトゥシオン駅から地下鉄だか電車で数駅とのこと、本当にサッカークラブだらけだ。そしてボカの試合に行くつもりと言ったら一緒に行きましょう!という展開に。一人で行くより心強いし良かった。ちなみに12月にボカを見た時は警棒で殴られたらしい。他のクラブとは雰囲気が全然違うとのこと。これは楽しみだ!!チケットは2日前に前売りが出るから買っておいてくれるらしい。めちゃくちゃ助かる。

 結局2時間ほど話して24時すぎに部屋に戻った。サッカーの話は止まらない。久々に日本人との出会いがあった。単なるツーリストではなく実際に住んでいる人に話を聞くのは面白い。こういうのを経験すると旅はいいなと思う。一人旅は良い出会いがあるかどうかで楽しさが全然違うと思う。でも自分から動くことはなかなか無いんだよな。自分の場合は周りの環境次第だ。そういえば「ここ=here」のことをブエノスアイレスではaqui(アキ)でなくaca(アカ)というらしい。ちょっと混乱していたけど、これでやっとスッキリした。ブエノスアイレスはとことん独特だなー。

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