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ただいま、おかえり①-1

私はskyの世界を1年ほど離れていた。
skyにはたくさん大切な人がいたのに「さよなら」も言わずに…

けれど、戻ってきたskyには変わらず待っていてくれて、「ただいま」と言わせてくれた人がいた
そして、私と同じようにskyを離れ、帰ってきてくれて、「おかえり」と言えた人がいた
これから書いていくのはそんな「ただいま」と「おかえり」のお話です。

Vinhヴィン

私は暴風域が苦手だった。飛び交う岩、不安定な足場、恐ろしい暗黒竜…何もかもが怖くて相方のサカキがいないと原罪に辿り着けない程だった。
でもずっと甘えてはいられない、と一念発起し、ひとりで暴風域に向かった時に出会ったのがVinhヴィンだった。
Vinhも暴風域は苦手そうで、お互いに羽を散らし、ボロボロになりながらも助け合い、フレンドになって手を引き合いなんとか一緒に転生することができたのだ。羽を全て配り終え、金色の光に包まれて天空まで行く途中、一足先に旅立っていたVinhを追いかけるように飛んだ事を覚えている。

初めてお話した場所

転生からしばらくして、君は私に会いに来てくれたね。英語で話をしてくれたけど、私は驚くほど英語がわからず、「 I'm Vietnamese 」と教えてくれたのにそのベトナムすら理解できずに、君の名前はしばらく「英語圏ボーイ」だったよ、本当にごめん🤣

このぐらい、翻訳しなくても理解しなさいよね

Vinhは本当に素直で可愛くて、日本のアニメが大好きで日本語の勉強もしていて、尚且英語も話せる、本当にすごい子だった。
どこに連れて行っても新鮮な反応を見せてくれるVinhがたまらなく可愛くて、彼がINしたら必ず一緒に遊んでた。

翻訳キーボードを手に入れて無敵になった私
たくさん一緒に遊んだよね

「日本語で別れの挨拶はなんていうの?」
ある日Vinhはそう聞いてきたね。
「さよなら」「じゃあね」「ばいばい」色んな表現の仕方があるけど、私は「またね」を教えた。
またね、には「また遊ぼうね」とか「また明日ね」とかいろんな意味を含むことができるし、私もよく「またね!」って言うことが多かったから。

いつもmataneって言ってたね

Vinhは忙しくてINする日がどんどん減っていった。ベトナムと日本の時差の2時間は大きく、次第に会えない日が多くなっていった。
そして私は、Vinhになにも言わないままこの世界を離れてしまった。

このことを、後にどれだけ後悔したことか

続きます

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