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いつか会えると信じて②
私は多いときには1日に5〜6人の雀を拾っていた。
今でこそ軽率にフレ申を受け取らなくなったが、あの頃は簡単にフレ申を受け取る上に、名前はランダムだから私の星座盤はいつどこで出会ったかわからない雀で溢れていた。
これは、その中の一人のお話
Everglow
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このソフトクリーム頭の雀は、とてもよく会いに来てくれた。最初はチャットを解放していなかったので意思疎通はとれていなかったが、手を差し伸べば素直に繋いでくる子だったので、よく一緒に飛んでいた。
しかし私は、このソフト頭とどこでどう出会ったのかは全く記憶になかった。
この頃はこんな感じの見た目の星の子がたくさんいたので正直気にも止めていなかったのだ。
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私のもとに飛んでくるフレンドはほとんど中国人だったので、私はチャッテをなるべく持ち歩くようにしていた。
わたしは彼らの言葉をスムーズに理解できないが、彼らは私に気を使いながら中国人同士で会話する事も多かった。そこで中国人フレンドの輪が広がって、知らない間に友好関係を築いている人達もいたくらいだった。
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そんなある日、ベトナム人の友人vinhと英語で話をしてくれる中国人のeverglowが居合わせたので、ふたりとも英語を理解できるし会話ができるかも、とチャッテを置いてみた。
彼らは共通の話題として、「Lunaとどうやって出会ったか」という話をしはじめた。
vinhは嬉しそうに「Lunaとは暴風域でであったんだ!彼女はたくさん僕を助けてくれたよ!」と語った。
そしてeverglowが話しだした。
「僕たちの出会いは、ちょっと可笑しいんだ」
「僕は、雨林で木の穴に落ちてしまったんだ」
「助けを呼んだけど、誰も来てくれなくて困っていた」
「そしたら、Lunaが助けに来てくれて、僕を穴から引っ張り出してくれたんだよ!」
私はすっかり忘れていた記憶を思い出すことができた、ああ、君はあの時の子だったのか!!
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私は当時、暇さえあれば雨林に行っていた。
雨の音は心地よく、景色がとても好きだったから。
いつも通り散歩をしていると、どこからか星の子が鳴く声が…
羽がある、木の近く、オブジェクトの隙間に落ちてしまった雀がいた。
私は穴におりて、雀にフレンド申請をして、手を引っ張り地上まで救い出した。
その雀はすぐに手を離し、バイバイのエモートをした。
わたしはさよならの意味だと思い、バイバイをしてその場を去った
彼は語る
「感謝の伝え方が、その時はわからなかったんだ」
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私はその会話の後もたくさんeverglowと会話もしたし、色んなところにいった。
「Lunaに感謝の気持ちを伝えたかった。そして君が困った時はすぐ助けられるように、いつも会いに行ってたんだよ」
って、言ってくれたよね。
コロナが流行った時期でもあって、お互いに気をつけようねって話もした。
彼はさよならもなしに連絡が取れなくなってしまったけど、きっと元気に過ごしていると信じている。
いつかまた、一緒に空を飛べる日がくることを祈って
雨林にいくと、君を思い出すよ。
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