漫才 無人島
A:よろしくお願いします。
B:あのさ、
A:うん。
B:俺小さい時、無人島に漂着するみたいな体験してみたいなって思ってたんだよね。
A:無人島?
B:なんか自然の中を1人で生き抜くみたいなさ、かっこいいじゃん。
A:あーダメダメ
B:えなに?
A:お前自己中?
B:どこ中?の言い方すんなよ。別に自己中じゃないでしょ。
A:お前が仮に無人島着いたとして、
B:うん。
A:その時に誰もそこにいないとは限らないっしょ?
B:どういうこと?
A:一回しか流れないから。
B:リスニングテストかよ。
A:とりあえず流されてこい。
B:なんだよマジで。
<コントイン>
(Aは手を擦り合わせている)
B:あー、陸に上がってきた。あれ、人がいるな。すいませーん!
A:(手を擦り合わせていて返事をしない)
B:すいません?
A:あ、君も流されて来たの?
B:あ、はい。
A:ごめんね。今火起こしてるから。
B:あ、こうやって木の棒で。
A:点きますように点きますように点きますように…
B:え、神頼み?こうやって点きますようにってやってんの?
A:なかなか点かないなあ。
B:で普通神頼みは起こすんですよこうやって。寝かす人いないからあんまり。
A:うーん。
B:あっ、そうだ、僕ライター持ってたので、これ使ってください!
A:あっ、ライターだ!
B:はい!
A:これダスキンのやつ?
B:ダスキンライター作ってないです。掃除とミスドの変な二刀流なので。
A:よし火点いた。
B:よかった。
A:ありがとうね。
B:いえいえ。
A:お礼に、マリトッツォの美味しい店教えてあげる。
B:あ、いいです。別に当時も好きじゃなかったんで。
A:あそうなの?
B:はい。
A:君のことを聞いていなかったね。
B:そうですね。
A:君はどうやって流れ着いたんだい?
B:僕はあの、乗っていた船が嵐に遭ってしまいまして
A:そうか、それは大変だったね。
B:あなたはどうしてここに?
A:俺?
B:はい。
A:実はあまり覚えていなくてね。
B:あっ、記憶がなくなってるんですね…
A:部長と鳥貴族出たところまでは覚えてるんだけど、
B:えそういうこと?部長と飲んでて気づいたらここいたのかよ、やばいな。
A:あっ!
B:なに?
A:誕生日でいっぱいノンアルのビール飲んだからかな。
B:どういうこと?ノンアルで記憶飛ばしてんのかよ。誕生日?しかも。
A:これが本当の、ホッピーバースデーだね。。。あっ。
B:火消えたじゃねえかよ。寒すぎて火が消えた。
(A、手を擦り合わせる)
B:神頼みすんなってほら!なんか食料とか捕りに行きませんか?
A:まあ、気を取り直して魚でも釣りに行こう。
B:釣り?
A:ほらこれ、ボロのすごいつりざお。
B:あー、レベル高いコイキングしか釣れなそうな竿だ。
A:ここがいい。
B:よし。
(二人とも竿を投げる)
A:当たるまでなんかゲームしようか。
B:楽しそうですね。
A:じゃあ人狼やろう。
B:2人でやるやつじゃないです。
A:俺人狼やるから占い師ね?
B:じゃあ絶対俺勝つじゃん。
A:俺も占い師!
B:いいって仕掛けてこなくて。なんか普通に会話とかしましょ。
A:じゃあさ、無人島に何か一つ持ってくとしたら何持ってく?
B:それここで訊くことじゃねえよ!
A:俺はライターかな。
B:確かにな!ライターないからこんなずーっと馬鹿みたいにやってたんだから。
A:じゃあ目に入ったものだけでしりとりしよう。
B:あー、そういうのいいじゃん。じゃあ「り」からで・・・り、り、流木。
A:あー、いっぱいあるね。
B:ひどい嵐だったからたくさん流れ着いてますね。
A:じゃあ、車いす。
B:え本当に?車いすも流れ着いてんの?すごいなあ。えーとじゃあ、砂。
A:(おもむろにポケットから取り出して)ナイフ。
B:怖っ!なんで飲み会帰りにナイフ持ってんだよ。
A:ふだよ?
B:え?ふ、ふ、船
A:船ね?ね、ね、、
A&B:船!?
B:助け来た!
A:おいちょっと待て!
B:なに?
A:魚かかった!
B:どうでもいいだろ今は!
A:今度はデカいぞ!
B:まだ一匹目だろ。そんなことより火起こしてのろし上げるぞ!
(A、手を擦り合わせる)
B:神頼みすんな!!もういいよ。
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