家族八景

再読 家族八景

これ懐かしいなーと思って思わず手に取りました。
テレパシストで心の読める家政婦さん、七瀬の話し。
これいつ読んだんだっけかなー?確か高校2年生くらいだったような。
筒井康隆、初めて読んだ日本人のSF作家だったかな?いや、星新一が先か?
短編集が好きだったんですよね、なんかトワイライトゾーン日本版みたいで、当時は世にも奇妙な物語はまだ放映されてなかったような。
短編だと学校の授業中ちょうどいい長さで、休み時間前には読み切れるんですよね。

物語は人の家庭内の内状や近親増悪を覗き見する、(テレパスを使ってまさに覗き見る)ちょっと悪趣味な視点で、幸せ家族の裏というか、普通にみんなが抱えている醜い部分を作品を通してさらけ出すみたいな、それを超能力者の悲哀みたいなものも織り交ぜつつオムニバスで見せてくれます。
孤独な超能力者が感応能力を使って現代社会特有の問題を、それぞれのキャラクターが何かに増悪したり嫉妬したり地位やお金のあるなし関係なく何に欲望を抱えているのかを、心理描写していくお話です。

まあ全員悪人のように当時は写ったけども、あれから30年も経つと人間こんなもんよねとか思っちゃう。
実際もっと酷いのいるし。
でも、超能力系の小説面白いと思って読み出したのは多分この小説からか?
この後、七瀬ふたたびっていう続編見つけて凄く嬉しかったの覚えてます。
確か友達に勧められたか、貸してもらったかなんだけど誰だっけかな?
これ読んで、やけに勘の良い母に疑心暗鬼になったこと。
家で晩御飯食べている時、昼間食べたいと思っていたメニューとかタイミング良く出てくるお茶とかに、まっ、、まさか、うちの母さん、そうなのか!? なの!?
そんで、すごい顔で凝視してくる息子に
『あんたなあ、タバコ吸うてるやろ、わかってるんやでー』って頭叩かれたり。
そんな事もあったなー。

あれから30年経った今は、嫁に対して疑心になったりしてます。

コイツ、、、やっぱり心が読めるんじゃ?!みたいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?