福岡市動物園のゾウ急死から神戸市は学ぶことができるか
結論から先に書きますと、神戸市は何も学ぶことはできないでしょう。
つい最近ミャンマーから福岡市の動物園にやってきたばかりのゾウが病死したそうです。本当に恐ろしいことだと筆者は考えます。(ちなみに日本は象牙取引の温床になっている国として有名で動物の生命を軽視する風土がある。)動物園でゾウを飼育することの問題をとりあげて記事にされていた方がいますので、こちらの記事を先に読んでいただければ理解が早いと思います。
ゾウは本来、狭い動物園で飼えるような動物ではありません(ゾウの福祉を考えると広大な敷地が必要になる)。福岡市動物園の会見を聴いていますと、まるで他人事のように考えている印象を受けました。福岡市の公務員にもまともな感覚を持った人は少ないのかもしれません。法律による規制や罰則がないと、何でもありの社会になってしまうようではマズい気がします。
いま兵庫県で問題になっている斎藤知事の態度もそうです。公益通報制度に罰則がないので責任を感じないというのではマズい気がします。そもそも正義感をもって声を上げた職員が死んでも同義的責任を感じないというのは、斎藤氏個人の問題もあるでしょうが、社会としてそういう人間を生み出してしまっていることに大きな問題があるように思います。
動物園での動物虐待に関しては、こういう行為を社会として恥だと考えるような風潮にならなければ同じようなことは何度も起きるでしょう。といいますか、神戸市はつい最近シャチの虐待を見世物にしはじめて、それを西日本初と謳ってPRしている完全に倫理観が失われてしまった自治体です。他者の痛みに鈍感な子供、環境問題に無関心な子供を量産したいのでしょうか。
環境問題に対する高い意識をもった、心ある子どもの育成は、本来なら行政が長期的視点にたって主導しなければいけないと筆者は考えていますので、こういう流れは非常に残念です。加えて、今、王子動物園の拡張計画が持ち上がっているらしく、動物虐待を売りにすることで、神戸という街の連続性や、兵庫県全体で見た場合の観光資源の連続性を破壊してまで身勝手な利益獲得主義に走ろうとする神戸市は、まさに兵庫県の敵、地球環境の敵といってもイイのではないかと思います。
(新田)
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