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そういうふうに、できている。

これは、さくらももこさんの、妊娠から出産後までを綴ったエッセイの、タイトルである。

さくらさんは、子供のいない人生を思い描いていたそうだが、
旦那さんの説得で、妊活を始める。

今なら、モラハラ、望まない妊娠と、
言われそうだが、
さくらさんは、子供は想定外だったので、
真面目に取り組まなかった。

マタニティ雑誌を、旦那さんが
買ってきても、
旦那より先に読むわけにいかない、と、
無視。

基礎体温をグラフにつけるようにと、
旦那さんに言われ、サボっていたら、
突然「見せろ」と言われ、
慌てて作成。

全くもって、乗り気ではなかった、さくらさんに、
旦那さん待望の、妊娠が発覚する。

さくらさんは、その時、
嬉しそうではない。

自分のお腹の中に、自分とは別の生き物がいる。

そんな感想を書いている。

確かに、望んでいたわけではないのだから、
そう思っても、不思議ではない。

それからの、妊娠ライフは、
予想外の連続。

特に、体重の増加に、非常にナーバスに
なっている。

自分のベスト体重から、
どんどん増えていく。

それを、非常に嫌がっていた。

また、元歌手の、三浦百恵さんに、
産院を紹介してもらい、
診断を受ける中で、
赤ちゃんが、全くお腹から下りてこない、
という事態になる。

何とか下りて来るようにと、
あれこれしてみるものの、効果なし。

そこで、帝王切開で産むことになる。

面白いのは、以前、盲腸炎になって以来、
食べる物や、小さな破片、スイカの種、
など、
神経質に取り除いていたが、
看護師をしていた、お母様の助言で、
盲腸を、切り取ることにしたのだ。

さくらさんは、子供を産む、ではなく、
盲腸を切ったら、子供が付いてくる、
くらいに喜んでいる。

そして、手術当日。

さくらさんは、手術中、不思議な体験をする。

ここでは割愛するが、どうか、
ご自身で、それを確かめて頂きたい。

そして、生まれた、我が子。

可愛いと、思えない。

そういう方もいるようだが、
世間では、感動だとか、愛しさだとかを
感じる方が、大半だ。

しかし、さくらさんは、違った。

会ってすぐの人間に、何の感情も湧かない。

術後の痛み、授乳中の必死さ、など、
リアルな感情が、綴られている。

クスッと笑ってしまうところと、
読ませるところと。

さすがの才能だと感じた。

尚、最後まで読むと、このタイトルの
意味が分かる。

妊娠中に食べていたご飯の、
レシピも載っているので、
参考にされたい。

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