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第1章②50周年に起きた市民、企業、行政のイノベーションの種を生むための準備の秘訣

Hello,Note!

毎週金曜日にお届けする泉北ニュータウン物語。
前回の緊急事態宣言から更新が止まり大阪府緊急事態宣言開始とともに再開することに、、、

前回は、50周年事業のきっかけや取り組みを紹介しました。

50周年を実施するにあたり市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIAL、各企業が提供できる資源、ポテンシャルを出し合い、煮詰める作業が繰り返されました。

その中で見いだされた泉北ニュータウンのポテンシャル、それは大きく4つでした

①泉ケ丘駅前をはじめとした駅前エリア
②ニュータウン周辺部や里山などの緑の資源
③緑道や公園などのパブリックスペース
④公的賃貸住宅とその敷地エリア
⑤泉北ニュータウンの知名度を高める情報発信

このポイントを出し合うために2回ほどブレーンストーミングを行いました。資源をもつ企業にも、市民にも、地域のすでに活動する組織にもヒアリングを行いポテンシャルを見出し対話(ワークショップ)を通じて事業をねって実行をつくるワーキンググループの前段階のチームが生まれました。

どんな風に資源を棚卸したのか?

まず実行委員長、主に企業と行政のみなさんに事前に棚卸しをご依頼しました。

①既にある資源
②50周年関連事業
③可能性のある共有できる資源

とはいえ、これでは、何を掘り下げればいいかふわ~っとしているのでさらにワークシートに

A)ヒト
B)モノ・資源
C)場
D)イベント
E)機会
※備考・メモ

を列に追加しました。

まちづくりとか活動とか、事業開発している方には当たり前の軸に見えるかもなんですが、実行委員会は、経験値も視点も違う多様な主体のコミュニティでした。
記念事業コンセプトが「出会う、つながる、歩み出す」であり、記念事業終了後も「50周年事業が終わっても市民も企業担当者も対話を継続している」コミュニティをめざしていたので、少しでも視野を広げるために軸を広げました。

A)ヒト・・・委員会に参画いただいているご担当者だけでなく、組織内にいる専門家、思いのあるキャラクターのある方などを想定していました。これが市民と協働するSENBOKU TRIALでじわーと効いてきました。行政さんなら多様な分野でネットワークもありたくさんの団体も出てきました。

B)モノ・資源・・・広報媒体から電鉄会社さんなら電車の吊り輪などたくさんの活用できそうなものが出てきました。活用できるかは別にアイデアを増やして拡大したことが重要な視点です

C)場・・・イベントができる場所、会議室、団地の空地、駅など使えそうな場が出てきました。企業も提供しやすい資源の一つです。この後、SENBOKU TRIALのコラボでたくさんお世話になりました。

D)イベント・・・場に次いでわかりやすい資源ですね。新しくイベントやお祭りを作らなくて、多くの企業が提供をしています。泉ヶ丘バル(南海単独)。ハロウィンパレード(ライブタウン会議)、10月鉄道の日イベント(車庫見学会など)などたくさんのイベントが持ち寄られました。SENBOKU TRIALのコラボでたくさんお世話になりました。

E)機会・・・イベントにも近いけど、例えば行政が提供している泉北をつむぐまちとわたしプロジェクト参加メンバーの会議への招待、泉北ニュータウン住宅リノベーション協議会構成メンバーへの紹介などヒト軸に近いけど会議体など思いつくのに良かったようです・

※備考メモ・・・「現時点で特に支援、提供できるモノ・コトについて思い当りません」などのメモなどで活用されていました。

ワークシートはこんな感じ

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棚卸した資源をどう生かしたのか?

実は棚卸した資源はその後の、SENBOKU TRIAL募集のさいのペルソナ像を提案するために出し合ったんですね。企業と市民が協働って言葉はわかりやすいのですが、実際に形にするのはたくさんの壁があります。

ひとつは、コラボするイメージが沸かないとか、どういう資源をだれに紹介すれば良いのか分からないなどです。

そこで上記の資源を共有するワークショップの後、事務局でいろいろ組み合わせてアイデア案を提起しました。

まず、出し合ってみて出たアイデアの方向性は

コミュニティビジネス系
まちづくり系
女性起業系

でした。

そしてイメージできるように企画案、仮題、場所、内容と企画運営者のイメージを書き出しました。

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公募の方針を固める

そして公募の方針がかたまり、会議メンバー間で下記の方針を共有し、公募要項が生まれました。

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共有した資源と方針を前提にした公募要項の作成

SENBOKU TRIAL募集にあたって募集要項を作成しました。募集にあたっては、泉北ニュータウンまちびらき50周年事業準備委員会公募委員として募集を行いました。

募集の際のポイントは
①公募のテーマと企画案明示する
②提案にあたって上記でブレストしたアイデア集を開示する
③公募委員の特典で共有した資源を明示する

でした。特に資金的な支援は行わず、公募で決まった市民委員に伴走企業が決まり、事務局もサポートにはいる。こういう取り組みを通じて、アイデアと実行力のある市民事業が生まれました。

もちろん企業さんの資源はあくまでイメージです。特典のイメージでは、公募委員に選出された方は、50周年事業期間中、事前の協議・承認を経て、下記のような資源を、優先、無償または安価に利用することができるとし、また、実行委員構成団体ならびに事務局の助言等を随時受けながら、ご自身の企画を改良・実施していきました。

どんなプロジェクトが生まれたかはこちらの50周年ページをご覧ください。

まとめ

50周年に起きた市民、企業、行政のイノベーションの種を生むための準備の秘訣としてお届けしました。

ポテンシャルって市民は比較的実感していることが多いですが、いざその資源を持っている当事者には見えないこともたくさんあります。
それを資源を持つ企業が出し合い、活用イメージまで想定して、その上でパートナー候補公募を行ったことが、公募の応募数以上に、事業開始後のイメージをある程度持てていることで社内調整が先に済んでいたりすることで、市民の事業の変化のスピードが加速したことは間違いありません。

まちづくりはコラボレーションなしにはイノベーションが起きません。でもそのイノベーションを起こすには「資源」はかかせません。その後の動きのイメージを共有すること。
あるいみ、まちづくりは惚(ほう)けることからはじまるんですね。


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