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多発消失性白点症候群(MEWDS)の経過観察記録

2023年10月某日、多発消失性白点症候群(以下:MEWDS)らしき眼病にかかりました。本日で発症から3ヶ月になります。

恐らく、この記事に辿り着いた人に対してMEWDSの説明は不要かと思いますが、一応軽く説明をすると

「ある日突然、目が見えづらくなる病気(多くの場合は片目だけ)。網膜に多くの白斑が現れるが、時間経過とともに白斑は消失。20~50代の近視の女性に発症しやすい。原因不明だが多くの場合は1~3か月以内に自然治癒するため経過観察になる」

らしいです。

私も、詳しい検査をした日にはもう網膜の白斑は消えていたので検査の人が不思議そうに首をひねってました。
らしい、と書いたのはMEWDSって確定診断が難しいみたいで、結局最後まで医師たちは「多分MEWDSだと思う」と言っていたからです。

多分てなんやねん!

…って気持ちになりますが

網膜に白斑が現れる眼病は他にもあるんだけど、MEWDSの特徴が「時間経過とともに治る」ってことだけみたいですね。

ああそうですか…原因不明の病なので仕方ないのかな。

医師の経過観察も終了していて、今後は目に異常を感じたら病院に行くだけになりました。なのでこれは、私がMEWDS(?)を発症してから現在までの状況をまとめた記録になります。


■それでは、結論です。

3か月経った現在「視野も視力も回復しているが完全に視野が戻ったわけではない」です。

■前兆? 飛蚊症が増えたので眼科クリニックへ

右目の飛蚊症が増えたのと右端にほんの少し光視症が出てたので念のため、月曜日に眼底検査。この日は医師Aに「生理的なもの」と言われて帰宅。

※ド近眼の人は飛蚊症や光視症になりやすいですが、網膜剥離とかだと怖いのですぐ眼底検査してます。今のところ「生理的飛蚊症ですね」しか言われたことない。

■週末、再び眼科クリニックへ

明らかに右目の端が見えづらくなっていたので、仕事帰りに同じ眼科で再度眼底検査をしてもらう。

右目の見え方のイメージ(赤い+マークは視野の中央部を表現) 
※写真は素材屋さんからお借りしました

前回と同じ医師Aの診察。前回検査してから日が経ってないので、念入りに診てくれた。そして網膜に白斑がみつかり、詳しい検査をするために総合病院へ紹介状を書いてもらった。医師Aからは「緊急性は無いと思う」と言われる。

そうかなあ…不安しかない。

でもこの日は金曜日で、月曜日まで待つしかなかったし、しかも予約が取れたのは10日後だった。

この10日間は徐々に視野が悪化。中央部を除いて全体的に斑雲があるような霧がかかっているような感じで非常に見えづらかった。

左目はなんともなかったので出勤してたけど、目が疲れやすく真っ白い背景のPCモニタを見てるのきつかったな~。

でも、包丁握るのが怖かったのでコンビニ弁当生活に突入。
(余談だけど、めっちゃ太りました)

あと、これはMEWDSというより光視症の症状だと思うんだけど、瞬きすると斑雲の部分が一瞬フラッシュの残像のような濃い影になって残る。

右目の見え方イメージ。真ん中以外は斑雲があってよく見えない

■10日後、やっと総合病院へ

朝一で病院へ。視力、眼底、視野、視神経の検査を行ってから医師Bの診察。眼底検査では網膜の白斑は見当たらなかったらしい。

この話だけ聞いて「やっぱりMEWDSの可能性高そう」と思ったし、医師Bからも「MEWDSっぽい」と言われた。
でも「夕方に網膜専門の先生が来るので診察を受けてもらいたい」と言われ、医師Cの診察を受けることに。

待ち時間長いな~と思ったけど、専門医が来る日でラッキーと思うことにした。

医師Cを待つ間に血液検査が追加に。網膜に白斑が出る病気はMEWDS以外にもいろいろあるので、他の眼病の可能性を調べるためらしい。

そして医師Cも「恐らくMEWDS」という診断。
血液検査の結果、糖尿病による眼病とか感染症とかの疑いはなかった

だけど「念のため蛍光造影眼底検査をしたい」と言われ、また10日後病院に行くことに。

この日の夜、散瞳薬の効果が切れてくるにつれ、飛蚊症がものすごく悪化してるのに気づいた。もしかして眼底検査を受けるたびに視野が悪化するんじゃないかと不安で仕方がなかった。

ここからの10日間は、右目の飛蚊症が気になりすぎて毎日イライラしてた。

右目を動かすたびに目の中を泳ぎ回る無数の黒い点で気が散ってしかたなかった。右目だけ砂嵐の中にいるみたいだったし、青空のはずなのに右目だけ曇り空みたいに薄暗く見えていた。

その反面、斑雲や霧がかかったような見え方は少しずつ改善していた。1日単位で見ると違いが全然分からなかったけれど、ふと気づいたら両目で本を読むのにあまり苦労しなくなっていた。

左目(正常な見え方)と右目の視界の違いのイメージ。左目と比較すると全体的に視界が薄暗く、無数の飛蚊症がぶんぶん飛び回っていました。でも斑雲はだんだん減ってきた。

■発症後20日経過 蛍光造影眼底検査

まず検査。検査の間ずっと点滴針で薬剤を入れているんだけど、この針が皮膚の下で疼くのでちょっと痛くて不快…何度も受けたくない検査だわこれ。

その後、医師Bの診察。飛蚊症が急激に増えたけど視野自体は回復してきていることを伝える。
医師Bからは「前回より網膜の炎症は回復している。多分MEWDS」と言われる。

検査結果の説明は難しくて詳しいことはよく分からないけど、網膜に別の病気を疑うような所見は無かった…ぽい。
とにかく「このまま時間経過で治ればMEWDS」ということになるらしい。

飛蚊症も網膜の炎症のせいで出てきてるものだと思うから、炎症の回復とともに飛蚊症も治まってくる可能性は高いと言われて、そうだといいなあと期待が膨らむ。

そして「MEWDSは基本的に眼底検査と視野検査をして経過観察のみ」と伝えられる。なので次は3週間後。

ここから3週間は、特に視野の改善も悪化も見られない...と思う日々が続く。

むしろちょっと前より光視症のギラツキが気になり目が疲れやすいと感じていた。

ただ、飛蚊症の方は明らかに良くなってきているのを感じていた。
消えたというより薄くなったという感じ。視界の明るさも左右差がだいぶ減ってきていた。

■発症から40日経過:経過観察1(眼底検査のみ)

網膜の炎症自体は、前回と比べてさらに治まってきているとのこと。体感としては何も変わってない感じだけど。
経過観察続行。次は1ヶ月後。

ここから1か月の間も少し良くなったような変わらないような…右目の端に出てる光視症はちょっと強くなってきていた。MEWDSと関係あるのかどうかはよく分からない。

仕事してたり本読んで集中してるときは気にならないんだけど、ふとした瞬間に右目だけうまく開けてないような腫れぼったいような強い違和感を感じる日々が続く。

目ン玉取り出して冷たい水で洗いて~!!!!!!!!

って感じ。花粉症の人が良く言う「眼球取り出して洗いたい」ってこんな感じの気持ちなのかなって思った。

飛蚊症も斑雲みたいな部分も多少改善。左右の明暗差も少し改善

■発症から70日後:経過観察2(視野検査のみ)

視野検査を行って、だいぶ回復していると伝えられる。
光視症の症状は出てるんだけど、視力には影響してないのかな…

網膜の炎症も回復してるということで経過観察終了を告げられた。私的には完治してないんだけど、医師的には悪化してないのでOKということらしい。

今後は、私自身が視野に異常を感じたらまずは近所の眼科クリニックを受診して、そちらでまた詳しい検査が必要だと判断されたら総合病院に連絡してもらう流れになった。

■発症から90日後、3か月経過の現在の状況

一般的に言われているMEWDSの治癒期間を越えて、右目の斑雲ほぼ消えた

だけど、飛蚊症と光視症のような光のギラツキが右目の端に残っている
MEWDSと直接関係があるのかは分からないけど。
飛蚊症に関しては数は減ったけど右端にちょっと大きくて濃いのが残っている。光視症は最初のころよりギラツキが増えたって感じ。

どちらも右目の端っこに出てる症状なので普段はあまり気にならないのが救いかな。

左右の視界の明暗差に関しては「意識してみると、少しだけ右が暗いかな」ぐらいになりました。

あと、ふとした瞬間に右端の視野(ギラツキが出てる部分)が一瞬歪んで見えることがある。これは少し様子見て、酷くなるようならまた眼科に見せに行きます。

「腫れぼったい」と感じる頻度はかなり減りましたが、0になったわけじゃないです。疲れてると腫れぼったさを感じやすい気がする。

すごくゆっくりだけど、回復してるのかも…でも完治はしないかも…完治まではもっと長い期間かかるのかもしれないし一生このままかもしれない。

正直そんな気持ちです。でも治すつもりで目を労わって生活しなければと強く思いました。
※医師からは「MEWDSが再発する可能性は0ではない」と言われています。

あと、これは余談で関連性があるんだかないんだかよく分からないけど、医師たちが診察時に聞いてきたことが同じで印象に残ってるので記録しておきます。

「最近コロナやインフルエンザのワクチン打った?」

打ってないです。

打ってないけど、医者が聞いてくるってことは関連性が多少なりとも疑われてるんだな~って思いました。

■終わりと蛇足

今回、MEWDS(らしきもの)になって調べて知ったのですが、近眼はいろんな眼病(失明)リスクを上げてしまうんですね。めっちゃ怖いです。
右目がこのまま見えなくなるかもしれないと思ったときの恐怖。片目でものを見るときの見えづらさ。ほんとうに恐怖でした。

正直今も右目の飛蚊症が残ってるせいで「もうただ純粋に景色を楽しむことができない」っていう絶望感はあります。
でもありがたいことに発症当初よりはかなり回復したので、本当にほっとしました。

右目の視界は完治はしないかもしれないけど、少しでも異常を感じたらすぐ病院に行くぞ~!

それにしても、近視の人の眼病リスクに関する情報って全然広まってませんよね。私、小学生からずっと近眼なんですけど緑内障って病名を今回初めて知りました。

コンタクトレンズや眼鏡を作り直すときに、一応眼科で診察もしてもらってるけど、視力が下がっても度数を上げるだけで特に何も注意とかされないんですよ。

もうずっと「近視の子供が増えてる」ってニュースになってるし、年齢があがるほどに眼病リスクもあがるのに、なんで眼底検査って健康診断で必須項目になってないんですかね~? 不思議です。
※必須のところもあるそうですが、少なくとも私の周りはオプション検査のところが多いようです。

稚拙な文章ですが、ここまで読んでくれてありがとうございます。

とりあえず目に異常を感じたら放っておくな!すぐ病院いけ!仕事は放りだしていいから行け!視力は失ったら替えがきかないぞ!!

というところで。右目の視界については何か変化があればまた記録したいと思います。


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