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習近平体制の異変、3中全会は先送りか

 本日は中国共産党情勢について書きます。
 秦剛外交部長の更迭、李尚福国防部長の消息不明、軍部の異様な人事などが伝えられる中、そろそろ共産党の重要会議、第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)がいつ開かれるのかに焦点が集まりそうです。

 中国共産党は5年に1度の党大会直後、中央委員会第1回全体会議(1中全会)を開き、その翌年の全国人民代表大会の前に中央委員会第2回全体会議(2中全会)を開催します。
 そして、その後、3回以降はだいたい秋に全体会議を開き、次の党大会直前に7中全会を開催して、新たな体制、つまり次期党大会を迎えます。
 中央委員会の各全体会議では、人事や重要事項が決められます。歴史的に見て極めて重要な決定がなされることもあり、1978年の第11期3中全会では、改革開放が打ち出されました。

 さて、今の状況で近いうちに3中全会が開かれるのでしょうか。
 習近平体制では過去の前例と照らし合わせると例外的なことが多いので、予断は禁物。習近平体制では2017年の党大会後、2中全会を18年1月、3中全会を同年2月に開き、その年の秋には中央委員会全体会議を開かなかったことがあります。
 4中全会は19年秋に開かれ、その後は通常の開催パターンとなりました。
 異変が起きている現状を考えると、前例は当てはまらないように思えます。

 第20期3中全会がいつ開かれるにせよ、注目度は非常に高いです。
 秦剛氏の国務委員解任、李尚福氏の更迭は避けられないでしょう。
 また、巷間、噂される魏鳳和前国防部長ら軍高官の処分がどうなるかも注目されます。

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