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清潔太郎 #清潔のマイルール

「清潔のマイルール」

「清潔」とは
汚れがない事、衛生的である事。

例えばこれを、物で例えるならば
綺麗な机に真っ白なシーツが敷かれたベッド。

人で例えるならば
綺麗な心を持った素朴なあの子。

それぞれ「清潔」に関して考えは違うだろうが
俺にとっちゃ清潔ってのは、
汚れたものがあって初めて成立する言葉なように感じる。

物で例えるならば、
綺麗な机に真っ白なシーツが敷かれているベッドは
誰かがそうしてくれたからなんだろう。

綺麗な机には、いつも母が素敵な手料理を並べてくれた。
席についた俺は食べるだけで、お昼にこぼしたミートスパのソースは夜には消えていた。
夜眠る頃には、真っ白なシーツが敷かれていて、俺が眠るまで本を読んでくれた。
寝相の悪い俺が起きる頃にはシーツはぐちゃぐちゃで、枕も足元に転がっている事もあった。
それでもまた夜には綺麗なシーツがぴっしりと敷かれていた。枕もちゃんと頭の位置にあった。

人で例えるならば、
綺麗な心を持ったあの子には、こんな汚れた俺の心を知られたくない。

あの子は、ギャンブルもやった事の無い普通の子。
花を綺麗だと水をやり、小さな虫も大事な命だからと歩きを止めた。
そんな子の横で俺は、トイレと嘘をついて抜け出して、
トイレの中で賭けた3連単を、ソワソワしながら「当たれ」と願っていた。
そんな俺を、こんな心の綺麗な優しい子が知ればきっと悲しむだろう。
だから俺はこの子にはそんな俺を知られたくなかった。

「清潔」とは、
汚れを知って初めて清潔である有り難みを感じ、
清潔を知って初めて汚れている事に気づく。

俺の中の「清潔なマイルール」とは
隠す事じゃなく、保ち、守り続けるものなんだろうと思う。
だから俺は、この賞を取り、
ギフトカードでスキンケア用品を購入したいと思う。

#清潔のマイルール

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