118回医師国家試験 国浪速報

118回医師国家試験を受けたので解説を国浪の知り合いの天才(×〇くん@117X118O)と作ってみました。
宜しければ勉強等にご利用ください。
現在B25まで公開中。


Aブロック

1.       無症状で発見?
大動脈解離は移動する胸背部痛(激痛)、IEが発熱、心雑音、冠攣縮性狭心症、たこつぼ心筋症は胸痛で見つかる。
腹部大動脈瘤が無症状で検診などで見つかることが多い。
2.       高齢者の入浴中の事故の予防
食後は血圧低下のため危険、深夜に入浴も意識下がるので危険、浴槽から出た後に体を冷やすのはヒートショックや心負荷が上がるため危険、気温が高い時期の入浴を避けるは意味不明。居室と脱衣所の温度差をなくすは安全なので正解。
3.       低Ca低P
腫瘍性骨軟化症低Pのみ、甲状腺機能亢進症は骨代謝亢進で高Ca、ビタミンD欠乏症は低Ca低P、副甲状腺機能低下症Pth↓低Ca高P、慢性腎臓病に伴うミネラル骨代謝異常低Ca高P
4.       無痛性虚血性心疾患をきたしやすいの
糖尿病といえば神経障害があげられ痛覚の低下がみられ無痛性虚血性疾患をきたしやすい。高齢者、女性もなりやすい。
5.       特発性肺線維症で誤っているもの
乾性咳嗽をきたすため湿性咳嗽が誤り。
6.       疾患とその原因の組み合わせで誤っているもの
膵胆管合流異常症が胆道がんになるので誤り。
7.       我が国のたばこ対策
たばこパッケージの警告表示は見たことがあるので正解。
8.       成人の痔瘻
自然治癒は幼少期ならありうるが成人ではオペしないと治らないので誤り。
9.       神経性過食症
自己肯定感が低く、過活動になるのは神経性食思不振症。肥満に対する恐怖感はあり、食事をコントロールできていないという自覚はある。
自己誘発性嘔吐と下剤乱用は多いので正解。
10.    梅毒で誤っているもの
TPHAではなくRPRが活動性の指標となるので誤り。
11.    腹圧性尿失禁
前立腺摘除術が正解。経産婦とかも腹圧性尿失禁が多い。
12.    後天性の感音難聴ウイルス
ムンプスが片側性感音難聴をきたすので正解。先天性に両側感音難聴をきたすサイトメガロ、風疹。
13.    緊急手術2つ
虚血、穿孔、反発性腹膜炎で即手術。
14.    関節リウマチの関節外病変
これは大事なので各自調べてください。答えは上胸膜炎、皮下結節、間質性肺炎である。
15.    急性白血病
発熱持続による易感染性と下肢に紫斑で血球板減少。汎血球減少で見つかるものはAA、MDS、白血病。骨髄低形成がみられないため急性白血病。
16.    精巣腫瘍
LD↑エコー所見より精巣腫瘍。針生検は禁忌。精巣腫瘍は高位精巣摘除術。
17.    Kaposi水痘様発疹症
アトピー性皮膚炎の既往と画像所見よりKaposi水痘様発疹症。
18.    網膜中心動脈閉塞症
画像所見でcherry red spotより網膜中心動脈閉塞症。
19.    肺塞栓
胸痛+SpO2低下で肺塞栓疑い。
今回のケースは家族性の血栓化傾向があり下肢の浮腫よりDVTからの肺塞栓を疑い胸部下肢造影CTを行う。血ガスもやりたいところだが解にない。
20.    悪性黒色腫
画像より悪性黒色腫のABCDEを確認した。
21.    横隔膜弛緩症
捨て問。来年頑張ってください。腸が肺に上がってきていることと膜っぽい構造がみられることから横隔膜弛緩症を疑う?
☔🌂(@m05145561)さんより補足で画像所見病歴がないこと、先天性とは考えにくい年齢より導けるとのこと!
22.    IE
IEで緑色連鎖球菌(グラム陽性+球菌)、球ってつくのは国試レベルではグラム陽性+球菌。
ペニシリンがグラム+球菌を対象としているのでベンジルペニシリンを投与する。
23.    原発性副甲状腺機能亢進症
尿管結石を繰り返すことと高Ca低P、PTH上昇より原発整復甲状腺機能亢進症を疑う。骨密度の低下が起こり、ALP↑、代謝性アシドーシス、尿細管リン再吸収率は低下。
24.    胆嚢ポリープ
画像より1㎝以下のポリープがあることよりコレステロールポリープを疑う。腹部超音波検査による経過観察を行う。癌だとしても腹腔鏡では取らないです。
25.    サイトメガロウイルス
抗体などによりサイトメガロウイルスが消去法的に残る。
26.    子宮腺筋症
画像所見よりjuctional zoneの消失を認めるため子宮腺筋症を疑う。過多月経と月経痛より子宮腺筋症が一番疑われる。
27.    肺癌からのホルネル症候群
画像所見より左肺尖部の肺癌が疑われる。左眼瞼下垂があり、扁平上皮癌はPTHrpくらいしかあがらないのでホルネル症候群。
28.    滑脱型食道裂肛ヘルニア
画像より滑脱型食道裂肛ヘルニアが疑われる。GERDをきたす疾患として強皮症、食道ヘルニアが大事である。
29.    淋菌
帯下の正常と病気については覚えるべきである。今回は膿性なので淋菌が疑われる。淋菌にはセフトリアキソン、マクロライド系の抗菌薬が有効である。
30.    アルコール依存症
アルコール離脱せん妄予防のためにベンゾジアゼピン系睡眠薬。せん妄とアルコール離脱せん妄では薬が違うので注意。
31.    多職種連携
誤嚥性肺炎を疑う。臨床工学技士は関係ない。
32.    再生不良性貧血
貧血、汎血球減少、両下肢に点状出血でAAを疑う。骨髄低形成より確定。
血漿交換はTTPの治療により不正解。
33.    ワルチン腫瘍
両側性弾性軟よりワルチン腫瘍。男性に多いのも特徴である。
34.    裂孔原性網膜剥離
飛蚊症、光視症と画像所見より裂孔原性網膜剝離。
35.    C型肝炎
HCV抗体陽性よりC型肝炎を疑う。DAAのリバビリンが第一選択薬。
36.    高カリウム血症
K6.7↑、テント状T波よりVFを防ぐために心保護のグルコン酸カルシウムを投与する。
37.    コンパートメント症候群
骨折後の固定後に痛み、橈骨動脈触知不良よりコンパートメント症候群を疑う、治療は筋膜切開、ギプス分割。
38.    結膜下出血
画像所見、自覚症状がないことより他の選択肢が切れ、結膜下出血。
39.    薬の誤飲
画像より薬のパッケージごとの誤飲が疑われる。想像力により薬の一包化を選ぶ。
40.    乳癌
乳癌の所見がたくさん見られ乳がんとわかる。
41.    類内膜癌
類内膜癌の限局型で閉経後なので子宮を手術でとる。
42.    髄膜腫
けいれん、画像も髄膜あたりにdural tail signがみられることより髄膜腫とわかる。
43.    好酸球性副鼻腔炎
好酸球性副鼻腔炎を疑い、副腎皮質ステロイド点鼻を行う。
44.    PSAGN
先行感染2w後に腎機能障害をきたしており、溶連菌感染後の糸球体腎炎を疑いPSAGNでは補体低下が起こるのでC3低下が答え。
45.    掌蹠膿疱症性関節炎
掌蹠膿疱症性関節炎に合併するのは胸鎖関節炎である。過去問(114A37)参照。
46.    胸膜中皮腫
アスベスト暴露後2,30年後に発症するのでeが誤り。
47.    REM睡眠行動障害
認知症+パーキンソニズムよりLewy小体型認知症を疑い、レム睡眠行動障害が疑われる。
48.    マラリア輪状体
アフリカにいたことや画像所見にて輪状体がみられることからマラリアを疑う。マラリアでは巨大脾腫が有名なことより、bが答え。
49.    ブールハーフェ症候群
胃潰瘍の既往があり飲酒後の嘔吐と胸痛、また画像所見にて胸水がみられることからブールハーフェ症候群を疑う。
50.    腓骨神経麻痺
足関節の背屈ができず下垂足をきたしていることより腓骨神経麻痺を疑う。
51.    ATP投与方法
ATPは即代謝されるため急速静注を行う。QBに載っていました。
52.    Marfan症候群
高身長、水晶体亜脱臼よりMarfan症候群を疑う。スタンフォードAの大動脈解離が起きており、トライアスロン(激しい運動)を続けるのは酷だと考える。
53.    乳癌の精査
乳癌の精査の流れ、マンモグラフィ+エコーなので乳房超音波検査を選ぶ。侵襲の低いものを選びましょう。
54.    冠動脈瘤
小児で発熱があり、川崎病の合併症として画像所見にてみられる冠動脈瘤が大事である。
55.    結核性髄膜炎
発熱+頭痛で髄膜炎は鑑別に挙げるべきで髄液検査が糖↓、ADA↑より結核性が最も考えられる。
56.    ASO
安静時痛もないので運動療法大丈夫で、冷やすと血管収縮が起きるのでNG。
57.    腹膜穿孔
板状硬で筋性防御を認め、画像所見より腹膜穿孔を疑い緊急手術を行う。
58.    生後間もない体調不良
生後間もない体調不良は入院が基本。専門の病院に紹介する。
59.    ITP
ITPを疑い、ピロリ除菌、ステロイド投与、脾摘を行う。ピロリ除菌のために尿素呼気試験を行う。
60.    脳圧亢進
脳圧亢進からのうっ血乳頭が気になるため眼底検査を行う。
61.    妊婦
尿糖-より妊娠糖尿病は否定的である。子宮底長問題なく胎児発育不全は否定的である。体重増加量は+10kgが基本だが、15㎏増えているので増えすぎ。血圧は正常。妊婦健康診査の受診間隔は適切である。
62.    West症候群
6か月前後でWest症候群に典型的な動きをしているためWest症候群を疑う。
63.    百日咳
潜伏期7-10日でマクロライド系が有効。空気感染ではなく飛沫感染、吸気性喘鳴。消去法的にカタル期には拡散増幅検査が診断に有用であることが正解とわかる。
64.    腎前性腎不全
尿Na≦20meqで腎前性とわかるのでbが答え。
65.    リハビリ
端座位ができているのでbは×。立ち上がりに中程度の介助が必要で右上肢のMMTが悪いことから、acdが不正解とわかる。のこったeが適切である。できる限界までをやるのがリハビリ。
66.    ALS
自律神経、眼球運動、膀胱直腸障害、褥瘡ができないのがALSなので消去法的にdが残る。また呼吸管理と栄養管理がALSの課題。
67.    遅発一過性徐脈
SP+2以上で子宮後全開大で胎児の状態が悪く急速分娩を行うが、吸引分娩の適応があるため吸引分娩を行う。
68.    漏斗胸
見た目からろうと強なので肋軟骨の変形、胸骨陥凹がみられる。
69.    胆管炎
胆管炎なので抗菌薬投与、内視鏡的胆道ドレナージを行う。
70.    Basedow病
動悸、手の震え、体重減少等からBasedow病を疑い甲状腺超音波検査と抗TSH受容体抗体測定を行う。
71.    Candida albicans
カンジダ眼内炎を疑い、眼底検査と血液培養再検査を行う。血液培養陰性になってから何日って抗菌薬治療中止が決まっているので大事だし覚えましょう。初見でわかりませんでした。
72.    結節性紅斑
結節性紅斑を画像所見より疑い、ゴロよりbceが答えとわかる。
73.    高プロラクチン血症
高プロラクチン血症による乳汁分泌がみられる。その原因として、高ドパミン薬、甲状腺機能低下症、プロラクチノーマがあるので鑑別のためにacdの検査を行う。
74.    肝脾腫をきたすウイルス
肝脾腫をきたすウイルスとしてサイトメガロウイルス、HSV、HIVがあげられる。異形リンパ球をきたす疾患として伝染性単核球症があげられるがサイトメガロウイルスとEBウイルスによってなる。
75.    Brinkman指数
20×30=600

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