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気管支鏡検査

はぁ…。今日は、気管支鏡検査です…。
予約時間に遅れないように、早めに家を出ます。

U駅の交番横には小さな広場?みたい所があります。この場所は日当たりがよいらしく、早咲きの桜が満開です。
多くの外国人観光客が、カメラで撮影してました。

初めてT大病院を受診した日は、銀杏がとても綺麗でした。
そして、今、もう桜の季節です。

… 一体、いつまで、検査が続くんだろう…。
他の病院みたいに、入院して一気に検査してれば、今頃、病名も分かってたんだろうなぁ…。
消化器内科の先生も、まさか、全身調べることになるとは、思ってなかっただろうなぁ…。
一気にやれば、高額医療費になり、負担額も1/3くらいで済んだろうに。
…疲れたなぁ…。

とはいえ、都外から通ってらっしゃる方は、もっと大変なんだから。
私は、30分くらいで通えるんだし。
甘えたこと、言ってはいけません。
(でも、高額医療費は適用されたかった 笑)

再来機で受付を済ませ、受診票を確認します。
何故か「9時〜10時 血液内科 23番検査」の文字。

(聞いてないよー…先生ー…これなに??)

気管支鏡検査の時間に遅れるわけにはいかず、先に、内視鏡の受付に向かいます。
案の定、受付票を見て、ザワザワする受付の方達。

「血液内科の先生からは何も言われてないんですけど。受付票出したら、それが印字されてて」

「そうですか。検査が終わったら、23番に行ってみてください」

胃カメラの時と同じく、自分で血圧を測ります。
上は126ありました。
この病院に来ると、毎回、血圧が高くなります。
緊張??

待合室のソファーに座り、TVを観て待っていると、若い看護師さんが呼びに来ました。

紙製の検査着(上のみ)を渡され、ヒートテックの上から、着るように言われます。
(下着(上半身の金属類)は外します)

ソファーに座り、点滴の準備が始まりました。

…もうねぇ。最初から、ヤバい気しかしてませんでした。この看護師さん。学生さん?新人さん?なのでしょうか。もう、恐怖の一言。

とりあえず、看護師さんに、打ちやすい血管を見つけてもらおうと、両腕を出して血管を見せます。

「採血なら、ここに刺すんですけど。点滴なので。真っ直ぐの血管じゃないとダメなので。うーん。採血ならここなんだけどなぁ。真っ直ぐのところ…うーん」

左右の腕を交互に見ては、血管を押さえます。
この時、既に「血管押さえるの、なんか強くない?」と、不安がよぎりました。

「ここならいけそうです」

まさかの右手首(親指下の手首。骨上) を指定!

(嘘でしょ?!ここ、絶対痛いじゃん!!)

「チクっとしますよー」

チクッと、どころじゃなく。
ブスっと来ました。
激痛です。
明らかに、血管と針の太さが合ってません。
針を刺され、異様に盛り上がる皮膚。

(血管、突き破ってない??)

「あれ? 入っていかない。ちゃんと血、出てるのに。あれ?」

(いや…入ってくわけないよ。オカシイから)

一旦抜けばいいのに、何故か、刺した針を皮膚の上から、ぐっと押さえます。

(痛いー!!そんな力強く、押さないで!!)

そして、針を押さえた状態で、点滴の筒?みたいなのを、グイグイ押し込んできます。

(やーめーて!!痛いー!!)

どんなに押し込んでも入っていかないので、ここでやっと諦め、
「抜きますね」
と、針を抜きました。

地獄から解放されたと思ったら、
「止血します!」
と言って、コットンを押し当てます。

が、今までより更に力強く血管を押さえます。
血管が骨と指に挟まれ、潰れそうな勢いです。
かなりの激痛です。

(痛い!痛いから!!そんな強く押さえる必要、ないでしょ?誰か、助けて…)

一気に血圧が下がるのが分かりました。
視界が暗くなってきて、息が荒くなり、気持ち悪くて、椅子に座ってるのもしんどくなり、倒れそうになりました…。

看護師さんは「代わりに打って下さい」と、ベテランの看護師さんに頼みに行きました。

(ちょっと…私、ホントもうヤバいんですけど)

ベテラン看護師さんが、細い針を持ってきて、左腕にサクッと刺し、私の容態を見て、
「気持ち悪いよね? 血圧測って!」
と、指示を出します。

流石、ベテラン看護師さん。
早い!! 上手!! 痛くない!
初めから、貴女にお願いしたかったです…。

ベテラン看護師さんは、フットレスとバスタオルを持ってきて、足を乗せてくれました。

「血圧、早く測って!気分はどう?」
「大分、よくなってきました…」
「点滴すると、よくなるからね」

何の点滴か分かりませんが、点滴打ったら、だんだん気持ち悪さもとれてきました。

若い看護師さんは、私を見て
「あれ?顔が白くなってる」
と言いながら、血圧を測ります。

(あなたね、本当に看護師さんですか?)

「102です」

処置があまりにも遅いので、別の看護師さんが、様子を見に来ました。ぐったりした私を見て、車椅子を取りに行きました。
車椅子に乗せられ、検査室まで運ばれます。

点滴を打って、気持ち悪さが取れ、血圧が戻る一方で、何故か、掌がピリピリと痺れ震えます。
初めは、点滴失敗したからかな?と思いましたが、両方の掌なので、失敗は関係なさそうです。

「迷走神経反射を起こされたみたいでぇー。血圧102まで戻りましたー。最初は126です」

と、先生達に説明する看護師さん。

(あのねぇ。あなたが下手なせいで、こうなったんだよ?!過去最高、ぶっちぎりで下手で、すごく痛かったんだからね?!)

とは、言えずー…。

検査室とモニター室(というのでしょうか)沢山の先生と看護師さん達がいました。

胃カメラの時は、先生と看護師さんの二人体制でしたが。何から何まで、全く違います。

(気管支鏡検査は、もう手術じゃん…)

呼吸器内科の先生が、検査室に居ました。
どうやら、先生が検査するようです。

検査室にいる皆さんから
『点滴くらいで倒れてんじゃねーよ。ババアのくせに。時間、押してんだよ』
と、感じるプレッシャー(被害妄想?)

しかし、先生は、
「皆、いるから大丈夫ですからね」
と、優しく声をかけてくれました。

(先生、私が迷走神経反射起こしたのは、看護師さんがど下手だったからですよ…)

と、思いながら、検査室を見渡します。

この頃になると、掌の痺れは治っていました。

検査台に座り、看護師さんが最終確認します。
「検査の説明は受けましたか?」
「はい。胃カメラみたいな検査だと」
「内視鏡を使った気管支の検査ですね」
「はい…」

先生「説明しただろー」と呆れてそうです。

両脇に大きなモニターがありました。
ここに、気管支が映し出されるんでしょう。

検査台に横になると、両脇から、2人の看護師さんが、心電図、血圧計、酸素計を、テキパキつけていきます。
私の入室が遅れたせいなのか、怖いくらいの速さです。

(すみません…。でも、私が迷走神経反射を起こしたのはー…以下略)

「局所麻酔、しますね」

と、看護師さんが、長いノズルみたいなのを口に入れ、ドロッとした液体を注入します。

「全部で三回です。飲んでも、後で吐き出してもいいです」

ネットで調べた時は、「飲んじゃダメ」という情報を目にしてたような…
迷って、半分飲み込み、半分はティッシュに出しました。

あの注射下手の看護師さんに
「あれ、吐き出すんだ」
と、言われました。

(いや、吐き出してもいい、言うたやないかーい)

ネット情報では、スプレー2本分麻酔される、とか、筋肉注射されるともありましたが、どっちもありませんでした。

そういえば、身長・体重も、聞かれてません。
あれ??
ここ二ヶ月で、3キロくらい痩せたんだけど。
初診時の体重で麻酔かけるんでしょうかね。
3キロ程度じゃ、麻酔の量は変わらないのかもしれませんが。

目隠しされて、検査台に固定されて、マウスピースをはめられ、酸素チューブを鼻に当てられました。
酸素チューブは、感動しました。
すごい、呼吸がしやすいー…。綺麗な空気ー…。
一家に一台、欲しい商品です 笑

「麻酔、入れていきますね」

声を出すことが出来ないので、頷いて答えます。

「話せないので、苦しかったら、ベッドを叩いて教えてくださいね」

ピッピッピッという心電図の音ー。

……

「10個取れたけど。あと1箇所とろうか」

先生の声が聞こえてきました。
ゲホゲホっとむせます。
胸あたりなのか、喉あたりに痛みを感じます。

「7個取れたから、いいかな。よし、終わりましょう」

何かを引き抜くような感覚ー…。

目を開け、身体を起こします。
いつもは起き上がる時に腰痛が出て四苦八苦するのですが、麻酔のおかげか、全く痛くありません。

先生達は、モニター室で画面を見ていました。

口の中は唾液がいっぱい…。
「ティッシュをください…」
唾を吐き出すと、血も混ざってました。

それを見た、あの看護師さんが
「あ、血が出てるぅ」

(あのね。患者さんの前では、思ったことをそのまま口にしないようにしようか。このままだと、あなた、いつかやらかすよ?)

車椅子に乗せられ、退室します。

麻酔科の先生なのか、助手の先生なのかが、
「お疲れ様でした」
と、微妙な面持ちで、声をかけてくれました。

「ありがとうございました」
と、お礼を言い、先程の休憩場所へ。

(何だろ。あの微妙な感じ…。麻酔効いてる間に、私、何かやらかしたのかな。オナラしちゃったとかかな。あり得る。記憶ない…)

休憩所のソファーは空いておらず。端のベッドを使わせてもらうことに。

ここでも、点滴、心電図、酸素計、血圧計をつけた状態で、右側を下にして寝るように言われました。

検査後、咳と唾が出るので、ここでもティッシュをもらい、吐き出します。血がまだ出ます。

測定器のアラームが鳴り、看護師さんが確認に来ます。用紙に細かに容態と数値をメモしていきます。
(胃カメラの時は、こんなことなかったのになぁ)

目を閉じますー…。
が、咳が出るので、眠ることは出来ません。
そして、何故か、アラームが頻繁に鳴るので、看護師さんも頻繁に確認に来られます。
忙しいだろうに、かたじけない。

と、先生がやってきました。

「気持ち悪くないですか?皆さん、検査後、気持ち悪いと仰ってますけど」

「大丈夫です」

(検査前の点滴失敗が、一番気持ち悪かったですから…。手首、いまだに痛いです)

「検査のこと、覚えてます?」

「最後の方だけ少し」

「覚えてないんですね」

(え…。何、その意味深な発言…。やっぱり、オナラしちゃってた?!無意識のオナラは、もう許してください…。忘れて下さい…)

「病理医の先生に、迅速で見てもらった結果、リンパ腫大は、MALTからではなくて、肺の方からきてるみたい。でも、まだ、確定じゃないからね」

「そうですか」

(造影CTを読影した先生、正解ですよー。流石です!)

「それでね、遺伝子検査の治験があってー」

(確定じゃないと言いつつも、肺癌の治験説明ですか 笑)

先生は、遺伝子検査の治験の用紙を見せながら、説明してくれました。
その場で、同意書にサインをします。

「治験の説明書、置いておきますね」
「はい。ありがとうございます」

(肺癌かぁ…。エストロゲンの影響かな。私、貧乳だから。乳がんも子宮癌も、大丈夫だと思ってたんだけどなぁ。でも、子宮筋腫が多発してるってことは、エストロゲンの影響だろうし。油断してたなぁ…。まさか、出産未経験が、肺癌の原因になるかもしれないなんて、想像すらしてなかったよ…。子宮筋腫、放置したせいかなぁ。低容量ピルでも飲んでおけば、違う結果になってたのかなぁ…)

麻酔の影響なのか、まだ頭がぼんやりしており、深く考えることは出来なくて。
とりあえず、目を閉じます。

と、暫くすると、また、先生がやってきました。

今度は、T大病院主体の治験でした。
断る理由もなければ、研究に役立つ可能性が少しでもあるのなら、何でも了承するつもりなので、こちらも同意書にサインします。

とはいえ、今回、説明された2つの治験は、研究というより、治療に役立てるためのようでした。

先生、忙しいのに、毎回、説明に時間を割いて、質問はない?と、聞いてくれます。
若いのに、優しい良い先生ですね…。

「今日は家に帰って、ゆっくり休んで下さいね」

「はい。ありがとうございました」

12時40頃、看護師さんが来て、歩いてみるよう言われました。
少し、フラフラしてたので、もう少しソファーで休むことに。

私の容態をメモしていたバインダーに「12時40」と、デカデカと書かれてました。

検査終了から二時間後が、12時40だとしたらー。
検査室に入ったのは、9時30過ぎだったので、1時間以上、検査してたことになります。
そんなやってたとは、全く気付きませんでした。

(私が聞いた会話は、本当に最後の最後あたりだったんだ…)

ソファーで休んでると、お手洗いに行きたくなってきました…。と、点滴が終わりました。
看護師さん達、点滴が終わったことに気付いてなさそうなので、ブザーを押して、呼ぶことに。

「点滴終わりましたし、もう大丈夫です(というか、トイレに行きたいです…)」

点滴を外してもらい、検査着を脱ぎ、退出しました。時刻は、13時過ぎてました。
ここに来て、約4時間、経過してましたー…。

血液内科の検査の為、23番の受付へー。
しかし、「骨髄検査みたい。201で確認してみてください」と言われました。

(骨髄検査??病理検査、追加になったとかかなぁ?でも、追加請求書、郵送されてないけど)

とりあえず、言われた通り、201へ。

看護師さんが調べてみるけど、分からず。
担当医に電話して確認するようで、一旦、待合室で待機することに。

暫くすると、看護師さんに呼ばれ、
「今日は、検査ないそうです。帰って大丈夫だそうです」
と、言われました。

血液内科の先生…。忙しくてテンパってるのかなぁ…。

会計を済ませると、時間はもう14時過ぎてました。
長い一日でした…。

喉が痛くて、唾を飲み込むのすら、つっかえる感じがします。
固形物を食べるのは、少し、怖い気がしたので。
15時頃、点滴の痛みに耐えた?ご褒美と称して、アイスクリームを食べました 笑
アイスクリームなら、スッと溶けて、そんなに喉に負担になりません。

(癌かぁ…。砂糖は控えるようにしなきゃね)

帰宅すると、睡魔に襲われました。
普段、薬も痛み止めも飲まないので、薬剤が効きやすいんでしょうか…。
いつもより、早めに休むことに。

何かしたわけではないのに、病院は、行くだけで疲れますね 笑

支払額(PCR検査)
 検査料     25点
 支払額     80円


支払額(気管支鏡検査)
 再診料                      74点
 検査料      7114点
 病理診断料    1670点
 負担額(3割)     26570円


2022年  5月  ストレスで胃痛
2022年  7月上 タール便(1日のみ)
2022年  7月末 コロナ感染(ワクチン未接種)
2022年10月末 人間ドックで胃カメラ
2022年11月  人間ドックの検査結果
        「胃MALTリンパ腫の疑い」
2022年12月上 大学病院を紹介される
2022年12月末 大学病院で胃カメラ検査
2023年1月        胃MALTリンパ腫確定
2023年2月   PET/CT検査
         →胃以外にも病変の疑いあり
2023年3月   造影CT検査
         →肺がん・転移の疑いあり
        骨髄検査
        血液検査、レントゲン、心電図
        PCR(コロナ)検査
        気管支鏡検査









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