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寄付文化

 大谷選手が1億4000万円を能登半島地震の被災地へ寄付した。困っている人たちを助けるその素早さはプレー同様、すがすがしい。もっと称賛されていい。けど、それ以上に儲かっているはずの社長さんや政治家の皆さんはまだ動かない。成功者はいったい何のために、何を目的としてお金を稼いでいるのだろう?多くの子どもたちはどっちに憧れるだろう?どっちを尊敬するだろうか?自身の快楽追及や世襲のことしか頭にないトップの行状はさもしい。
 古代ローマ帝政時代の政治家メセナス(Maecenas)は、詩人ホラチウスやベルギリウスといった文芸家や芸術家たちを支援してきた。それが今日いわれるメセナの語源だといわれているけれど、そういう直接的な利害から離れた寄付文化が定着し、育っていくのはまだまだこの国では先なのだろうか。


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