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【観劇記録】Play a Life 2/10

楽しみにしていたPlay a Life!

私が今回見たのは黒猫チーム!
ばっちくん・凜子ちゃん、とよえりちゃんの3人の組み合わせを見ました。個人的に、2017年のレミゼメンバーが大好きだったのでばっちくんと凜子ちゃんの組み合わせでこの作品を見られることに大興奮。観に行けて本当によかったーーー!

感想を語っていきます!



あらすじはこんな感じ↓


高校の教育実習で担当教員に好きな映画を尋ねられ、ロビン・ウィリアムズの『いまを生きる』と答える教育実習生。
彼女の答えは彼に自分と妻の出会いを思い出させた。
ロビン・ウィリアムズのファンであった二人は、ロビンがアカデミー賞にノミネートされた時にロビンの映画特集をしていた名画座で出会い、
恋をして、夫婦になった。
彼女は映画に憧れて教師に、彼は俳優を志した。

いつの間にか妻は教師を辞めて、夫は高校の非常勤講師を務めるようになっていた。
そして二人の生活の間には1匹の猫。
ひょんなことから教育実習生の恩師が小学校の教師だった妻だとわかる。

何が夫婦の生活を変えたのか?妻が教師を辞めた理由は?夫が教師になった理由は?
“今を生きる”というテーマが物語の結末を導き出していく。


ネタバレになるけど、この物語に出てくる妻は既に死んでいて、夫はその現実を受け止められず今も妻が生きているかのように振舞って生きている…というお話です。

役者になることが夢だった夫は夢を追うことをやめ、妻の職業「教師」になることを選ぶ。

でも、私的にはここがまず辛くて、妻の人生を代わりに生きることで得られる幸せとは?

大切な妻との世界をいつまでも想い、妻亡きあともその世界を生き続ける夫の気持ち、分からなくもないけど、そこで生きるにはあまりにも苦しそうでしんどい。亡くなった妻は、夫が妻のいる世界に閉じこもって生きていくことを望んでいないだろうし、夫だってそのことに薄々気づいているはずなのに相手の存在が大切であればあるほど、心の踏ん切りってつかなくて…リアルなお話だなと思いました。

劇中に、落雷で停電する場面があって
劇場が真っ暗になるんだけど、その場面がとりわけ好きかも。

夫の生きている世界ってこんなふうに真っ暗な世界なのかも、光も道筋も見えず孤独。
抜け出したくても抜け出せない迷路のような日々。夫の世界を擬似体験したようなあの感覚。こんな演出を思いつくなんて上田さん天才! 
その演出にまんまと乗せられ、孤独の中にひとり取り残される夫の感覚を体験して恐怖でした。

その後、家にやってきた実習生の言葉で、夫は妻の死という呪縛から徐々に解き放たれていくんだけど、その途中、孤独と戦う夫の目に涙がぽろぽろと流れていて、やるせない思いを吐露するばっちくんの姿に涙涙。

「死んだ人はいなくなったのではない、あなたの人生に溶けたんだよ。だから今を生きてね」

そう言って、本当は触れられないはずの妻が夫の背中にそっと触れるあのシーンが愛おしくて大好きです。

愛する人と一緒に暮らせる喜び
家族になれた奇跡。
命は有限であり、
誰かと生きられる今が尊いこと。
人生の根底にある温かさに触れられて胸が温かくなりました。
私は上田さんが描く「死」と「家族」をテーマにした作品が好きなのかも?笑

ひとりでも生きていけるこの時代に「家族」を持つ意味。
いつかはやってくる”死”との向き合い方。
命ある限り人は人生を全うしようとするけど、
悩んで歩みを止めたり自分の舞台から降りたくなる時ってあるじゃない?
そんな時にTIPTAPの作品は自分にそっと寄り添ってくれる優しさがあって大好きです。(と言っても、まだ「星の数ほど夜を数えて」と「Play a Life」しか見たことないけど笑)
これからも再演される度に観劇したい大切な作品になりました!



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