今日この瞬間から

文字に吐き出す事は
呼吸と似ている
吐き出した途端に
空気が入ってくる

うじゃうじゃと溜め込んだ
自らの感情を
文字にしたためること
其処にはやっぱり
とても大きな意味があって

誰かにその想いを
受け取って貰えるという事は
心の奥底にパッと灯が灯るような
そんな出来事だ

吐き出した感情は
何処に吸い取られて行くのだろう
誰かの胸に
痼となって遺るかもしれないけど
私にとって呼吸なのだから
申し訳ないけど受け取って貰おう
そして風に渡して貰おう

やがて膿が薄まって
空に散っていくなら
どんな醜態でも
私は晒していたい

私の生き様や
考えていること達
誰の目に
どんな風に映るのだろう

しょうがない
これが私なのだから

どんな葛藤も
どんな停滞も
意味があると思って
受け入れてきたけど

私の中の膿は
じゅくじゅくと熟れて
濁って
霧の晴れない
道の前に
立ち尽くして
途方に暮れている

例え霧が晴れなくても
自分がそれだと感じた
一歩を
踏み出す事が出来たら

少しずつ
少しずつ
霧も晴れて

思いがけないような
景色も
目にする事が
出来るのだろうか

今日は晴れだ
だけど明日も
晴れとは限らない

一つ一つの日々を
心から
貪るように
味わい尽くしたい

晴れの日も
風の日も
雨の日も
雪の日も

瞬間は過ぎ
何か意味を持ったものとして
降り積もっていく

自らが
尊い存在だと
認める事は
こんなにも
困難な事だったのか

惰性で時が過ぎないように
濃密な一瞬一瞬になるように
また一から
積み上げていこう

きっと明日は雪だ
だけど良い日にしてやる
自分の受け持つ時間の
隅々まで
輝かしいものに
してやる

今日がその一歩だ