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音声で録ろうと思っていた話

私の働いている部屋は、入り口が自動ドアになっている。
自動ドアと言っても、近づくだけでは開かなくて、扉のボタンを押すことで開くタイプ。
しかしながら、最近老朽化の影響か、ボタンの接触が悪くてなかなか扉が開かない。

自動ドアは、通行しているときに閉まると挟まって危ないので、扉の両脇、場所で言うと足もと膝丈くらいの高さにセンサーが付いていて、このセンサーを塞げば扉のボタンを押さなくても開けることができる。

私は、背が低いので、少しだけ屈めばセンサーを手でかざすことができる。
もし、両手に何か持っている場合は、軽く膝を上げ、白衣の裾でセンサーを隠す方法を取っている。

このセンサーへのかざし方が雑な同僚(この部屋で最年少の男性)がいて、脚でかざすのだが毎度必ずドアを蹴るのだ。

ちょっと当たってしまうとかの音ではない。

「ボカッ」
かざしに失敗すればもう一度
「ドカッ」

この、ボカドカが毎回ずーーーっと気になっていた私。壊れちゃうよ、扉……。
でも、その人の指導者は私ではないし、四六時中様子を見ているわけでもないので指摘するのを躊躇っていたのだが、今日、まさに私の目の前でそれは起きた。

「ボカッ!」

思わず、低い声が出てしまった。

「ねぇ💢 ドア、蹴んのやめな!」

部屋にいた皆が顔を上げ私を見る気配がした😅。
まさか「ねぇ💢」「蹴んの」「やめな」という言葉遣いが出てしまうとは自分でも思っていなかったが、ときすでに遅し。

若者は小さく「あ、はい…」と答えた。
とりあえず、今日、それ以降見ていた限りは扉の扱いは丁寧になった様子ではあった。

自分の口から出たとはいえ、なんかもっと言い方があったような気がするなぁってずっと一日中モヤついてしまった。

今度見つけたら、別の言葉がけでトライしたいし、2度と蹴らないと思える言葉は何かないかを考えてみた。

「ねぇ、この前蹴っちゃダメって言ったよね?」
「君の行動は、今にも死にかけのおじいちゃんに蹴りを入れてるのとおんなじだよ? 致命傷を与え続けてるよ? しないでしょ? そんなこと。大切にしてね😉」


より恐ろしくなってしまった気がする……。


ありがとうございます😊 小さくても沢山の幸せを届けられるように頑張ります!