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26日間のカオス/Piscine体験記

2022年8月某日。
とある"プール"に行ってきました。
Piscine。
フランス語でそのまま"プール"という意味です。
しかしPiscineはただのプールではありません。
26日間、ひたすら泳ぎ続けるという過酷なプールです。
この記事は僕が26日間Piscineを泳いだ体験記となっております。

※念の為補足すると、Piscineとはエンジニア養成機関"42Tokyo"に入学するための試験のことです。リアルな"プール"、"水泳競技"とは一切関係ありませんので、そちらを期待された方はブラウザバックをお願いします。


初めに(注意事項)

  • 当記事は42Tokyo主催のオフラインPiscine(2022年8月8日〜)の体験談を綴ったものとなります。

  • 当記事の内容が42Tokyo及びPiscineの運営に支障を来すと判断された場合、お手数ですがこちらまでご連絡ください。

  • 課題の内容は書いておりません。

  • 超冗長な記事となっております。(まさかの10,000字超...どうしてこうなった...?)お菓子でもつまみながらお読み下さい。


42Tokyoとは?

※おそらく、この記事に到達する前に公式サイトや他記事で42Tokyoに関する情報は閲覧済みかと思いますので、詳細は割愛します。
もし公式サイトをまだ見ていない方がいらっしゃいましたら↓からご確認ください。

42Tokyoの特徴は以下の通りです。

  • フランス発のエンジニア養成機関

  • DMMをはじめ、名のある企業がスポンサーについている

  • 完全無料

  • 講師のいないピアラーニングという教育方式を採用

  • 入学するためにはPiscineという26日間におよぶ試験を通過する必要がある←今回の主題


筆者のステータスについて

軽く自分のステータスについて書いておきます。

「元」システムエンジニアです。
ですが、"エンジニア"という肩書きは付いているもののコーディングスキルはあまりありません。

というのもプロジェクト管理やExcelで設計書類を作成するタスクが多く、コーディング自体の経験はほとんどないからです。

そのため「プログラミング経験あり」と堂々と言うことができません。

ごく稀にシステムの改善対応としてコードを書くこともありました。
主に使用していた言語はColdfusionという超マイナー言語です。

完全未経験というわけでもないし、かと言って経験者と言えるほどのスキルもないし、どっちつかずなスキル感です。

今は"転職活動中"という体ですが、何もしていないのでただの無職です。
(2022年9月執筆時点)


Piscineを受けた経緯

僕がPiscineを受験するに至った理由としては大きく2つあります。

  1.  自分の課題を解決しうる環境「ピアラーニング」

  2. 会社を辞めたタイミングでオフラインPiscineが解禁された

1. 自分の課題を解決しうる環境「ピアラーニング」

会社員時代の時に自分が抱えていた課題・コンプレックスが2つあります。
それは

  • コーディングスキルが低い

  • 人に何かを説明するのが苦手

というものです。

上述した通り、システムエンジニアという肩書きを持っているにも関わらずコーディングスキルが乏しいです。
少しでもスキルアップを図って、業務外で一人黙々と勉強していましたが、一人で学ぶには限界を感じていました。

また、僕は昔から物事を説明するのが大の苦手でした。
なかなか思うように言葉が出てこなかったり、支離滅裂な話になったりすることが多々あり、そんな自分に嫌気が差していました。

そんな課題を抱えていた中、2020年。
"42Tokyo開校"という情報を目にしました。

この42Tokyoの教育方針であるピアラーニング(学生同士で教え合いながらプログラミングを学習する仕組み)はまさに僕が常々欲していた「コーディングスキル」「説明力」の両方を鍛えることができる環境だとすぐさま思いました。

2. 会社を辞めたタイミングでオフラインPiscineが解禁された

早速Piscineを受けてみたい!
と思ったものの当時は仕事も忙しく、参加できる状態では到底ありませんでした。

また、例の感染症のため42Tokyoではオンライン対応となりました。

オフラインに比べオンラインのイベントは、その体験度・魅力は大きく下がってしまうと個人的に思っています。

せっかく自分が求めていた環境を見つけたものの、
上記の理由から参加を見送り続け、
そうこうするうちに42の存在は忘却の彼方へと。。。

そして2022年3月。
新卒時からずっと勤めていた会社を退職しました。

その後のプランは特に決めておらず、とりあえず1〜2ヶ月はブラブラしていました。

気がつけば6月。
そろそろ次の職でも探すかな....と転職サイトに登録しようとしたその矢先、
ふと、42Tokyoの存在を思い出しました。

久々に公式サイトを見ると、
「8月入試、※完全オフライン実施」
の文字が!

このまま転職するのも何か味気ない気がしていましたし、自分の灰色のキャリアに少し色味をつけたいとも思っていました。

このタイミングの良さに何か"天啓"のようなものを感じ、迷うことなくエントリーしました。


Piscine前にやっていたこと

どんなものであれ"試験"と名のつくものに対しては、
事前準備は必須だと思っています。

僕が行ったことはざっくり2つあります。

  1. Piscine関連の情報収集

  2. C言語学習

1. Piscine関連の情報収集

公式サイトはもちろんのこと、note・ブログ等でPiscineに関する記事は一通り見てみました。そこで以下のような情報を取得しました。

  •  何を勉強しておけばよいのか

  • どのようなマインドで臨むべきか

  • 期間中はどのような行動をすべきか

※詳細は割愛します。

2. C言語学習

上記の情報収集の過程でC言語は勉強しておいた方が良いと判断しました。

42Tokyoの公式サイトに
"プログラミング経験不問"
と書いてありますが、過去にPiscineを体験された方の記事を見るに、"ノー勉で挑んで良い"というわけでは無さそうでした。
また、自分の物覚えの悪さ、地頭の悪さは痛感しているので、絶対に対策は必要だと感じました。

けれど僕は飽き性かつサボり魔。
一人で黙々と続けられる自信はありませんでした。
そこでとった対策として、

学習の状況をTwitterに晒す

ということをしました。

(↑学習を始める前のTweet)

誰かの視線を意識するだけで、サボり対策としてはかなり効果的で、
結果、Piscine直前までの約1ヶ月間、ほぼ毎日学習を続けることができました。

(↑Piscine前日のTweet)

学習期間:約1ヶ月
学習時間:約100時間
使用教材:以下の通り

この学習がどれだけ実になったかはPiscineが始まるまで分かりませんでしたが、
「これらの教材を1ヶ月間、ほぼ毎日、100時間かけて学習した」
という事実は僕に大きな自信をもたらしました。

その他、僕はやりませんでしたが、
学校に通う人であれば授業やレポートとの折り合い、社会人であれば会社とのスケジュール調整が事前に必要になるかと思います。

幸い僕は無職なので(幸い...?)この辺の煩わしい作業は不要でした。


オフラインPiscine開幕!

(前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、ようやく本題です)

2022年8月8日。
ついにこの日を迎えることになりました。
場所は「六本木一丁目」駅直結のグランドタワー23F。
ドキドキしながら会場に向かいます。

到着すると部屋の中には100台近くのiMacが、そして窓の外には東京タワーが見えます。
(東京タワーの写真撮り損ねた…)

公式サイトより

こんな素敵な環境で26日間過ごせるなんて!!

そして参加者の人たちともここで初めてご対面です。

ーーー参加者の情報ーーー

※あくまでも僕個人の視点によるものです。
◯参加者数
・120〜150名程度
◯年齢層
・16〜40代後半
・大学生(院生):6割
・社会人:3割
・高校生/その他:1割
◯プログラミング経験
・経験者:3割(業務・学校・独学含む)
・未経験者:7割
◯参加理由
・純粋にプログラミングを学びに
・就職活動のアピール材料として
・ITエンジニアとしてジョブチェンジするため
・力試し
・夏休み暇だから
・面白そうだから
・etc…
期間中に参加者にお話し伺った限りでは未経験の方が多かった印象です。
中には普段パソコン自体そんなに触らない、という方もいらっしゃいました。
プログラミング経験がある人でもC言語は初めて、という方がほとんどで、
学生の方はPython・Javascriptを学校で勉強されている方が多かったです。


さぁいよいよ始まります。
やることは基本的に
与えられた課題をひたすら解いていく
だけです。

次の項目で時系列で体験したことを綴ります。


Piscine体験日記

期間中、その日経験したこと・感じたことを帰りの電車でざっくり記録していました。

以下はその一部を切り取ったものです。

手元の記録では課題の内容や進捗具合等もまとめてありますが、諸々省いております。そして内容もだいぶボカしています。

Day1

ついに始まったPisicine!

始まりはとてもあっさりしていた。
「ヨーイドン!」的な合図があるのかと思ったけど、思いの外ヌルっと始まった。
そして早速行き詰まる。。

???どういうこと???

運営サイドは説明する気全くなし。
周りと連携しながら解決していく。
...数十分かけてどうすれば良いか把握した。
ようやくコイツとご対面。
なのだが、、、、

パ ニ ッ ク !!!

嘘だろ...?
聞いてないよ...?
とにかく周囲とコミュニケーションを図りながら進めていく他ない。

Day2

昨晩は全く眠れなかった...。
疲れているのに布団に入っても眠れないという辛い状況が2時間くらい続いた。
結果、3〜4時間しか眠れなかった。
頭痛い。幸先悪すぎる...。

Day3

情報量の多さに溺れそうになる。。。
全てに目を通すとそれだけで一日が終わる。
今の自分にとって何が必要で何が不要の情報なのか、ちゃんと取捨選択しないとだな。

Day4

ようやくPiscineのルールに慣れてきた。
こっからガンガン進めていくぞ!っと思った矢先、唐突に校舎を追い出される。。。
これはトラブルなのか?
はたまたこれもPiscineの演出の一環なのか?
なんにせよDon't Panic精神が試される。

Day5

!?!?!?!?
パ ニ ッ ク !!!

やべぇよ。。。Piscineやべぇよ。。。

Day6

気を取り直して次のタスク。
大丈夫かこれ...。
人によっては手も足もでないぞ...。
状況を見て、とにかく自分が頑張るしかないと判断。
既に壊滅しているところもあったので、そこに比べればマシかな...。
本当に容赦ないです。Piscine。

Day7

1週間が経過。
長距離マラソンのごとく、
先頭グループ、中間グループ、後続グループのような"差"が生まれ始める。
自分はちょうど真ん中を走っている模様。
周りに左右されず、自分のペースを大事にしたい。

Day8

"I"。いつもとは違うドキドキ感。
速さと正確さが求められる。
そしてクリアした人には豪華景品が!
挑んだ結果。。。。
めっちゃ残念な結果に。
この時ほどこのキーボード配列を呪ったことはなかった。
Enterキー小さすぎるぞ!

Day9

またもやトラブル?発生。
まさかこれも想定内ってことはないよな...。
とりあえず当たりが出るまで"ガチャ"を回していく。
Bot先輩も死んでおられるようだし。。。
せっかく朝早く来たのに!

Day10

仲良し同士でのグループ化がほぼ完了した模様。
大別すると、陽キャグループ・陰キャグループ・(真んなキャ?グループ)。
その枠組みの中でも、とりわけ気が合う人同士で一緒に固まって行動を共にしている。
なんか学校みたいだなぁ…。
懐かしいなこの感じ。

Day11

"O"。普段とはまた違う脳を働かせることになる。
そして今回もクリアした人には豪華景品が!
挑戦するも。。。
自分にはセンスが1ミリもないことがよく分かった。
にしても「本田翼」の汎用性高すぎぃ!
個人的な最優秀賞は「トロンとした目」でした。

Day12

まさか早々にコイツがやって来るとは...。
コイツにしてやられた人多数の模様。
"◯◯◯◯◯イ◯◯◯被害者の会"が結成され次に備える。

Day13

おいおい...前回アレで今回コレはないだろ...。
早々に見限った人達もいる一方で、着々と進めているところもあるみたい。
少し覗かせてもらったけど、凄すぎる...。
一体何を食べたらそんな頭脳になるのでしょうか??

Day14

他所の方の協力も得て何とか形にできた。
がしかし最後の最後で苦しめられるのが"N"。
コイツが本当にやっかい。
中でも一番きついのが"25"。
せっかく綺麗にできたのに、コイツのせいで魔改造するハメに。
これ説明するの嫌だなぁ...。

Day15

イベント「ブラインド・コーディング・コンテスト」

キーボード及びディスプレイを見ずに"某メジャーなコードが書けるか"というイベント。
普段使わないキーボードなので皆んな苦戦していた。
最終的においしいところはnopさんが持って行きました...。

Day16

合格最低ラインみたいなものがうっすらと見えてきた。
このペースでいけば到達できるか...?

Day17

Piscine前に見ていた体験記事では
「最初の1週間でかなりの人が脱落する」
と書いてあるものが多かったけど、2週間以上経過しても尚、人は全く減らない。
皆んなそれなりの覚悟を持ってこのオフラインPiscineに臨んでいることが見てとれる。
ここまで来たら皆んなと一緒に最後まで泳ぎきりたい!

Day18

映画鑑賞「銀河ヒッチハイク・ガイド」

「42」の由来について、そして日頃からお世話になっているDeepthoughtの実体が見れて良かった。
想像の100倍大きかった笑。

Day19

この人すごいなぁ〜って思っていた人は、やはりすごかった。
早々に席を立つ姿、カッコ良いです...。
僕も釣られて立とうと思ったけど、そんな状況じゃなかった...。

Day20

やることが多すぎる...。
全てを完璧にこなすのは無理。
何を優先すべきで、どこまでやるのか。
その落とし所を見極めるのが大事。

Day21

Piscine始まってからまともに飯を食べていなかった。。。
睡眠の質も悪いし。。。
中には2徹3徹している人もいる模様。。
体調崩している人も見かける。
みなさん満身創痍のご様子。

Day22

"バーベキュー"開催!
最初はルールをいまいち把握できていなかったけど、
なるほど...そういう感じか。
マジで時間がないぞ...。

Day23

みんなバーベキューに夢中で経済が停滞している模様。
そのせいで泣きを見ている人たちがちらほら。
楽しいもんね、バーベキュー。

Day24

この日までに泳ぎきった戦友達と束の間の休息。
そして嬉しいサプライズ!
貴方のお陰でここまで楽しむことができています。
本当にありがとうございます。

Day25

Piscine終了間際にこれはエグいって。。
最後の最後までやってくれる...!
"アレ"が◯◯◯◯になって絶句してた人がいた。
今の日本さながらの経済状況。
回せ、、、経済を回せ!

Day26

泣いても笑っても今日で終わり。
最後にふさわしいイベント。
こんな体験、初めてです。。
とにかく限界まで取り組む。

そしてついに、、、
終わった〜〜!


…いかがでしたでしょうか。
今回のPiscineを経験していない人が見ても正直何のこっちゃ分からなかったと思いますが、僕が体感したPiscineの"カオスぶり"を少しでも感じとってもらえたら幸いです。


オフラインPiscineを終えた感想

「楽しかった」「辛かった」という以上に
「凄いものを体験した」というのが率直な感想です。

書きたいことはたくさんあるのですが、3つに絞りたいと思います。

1. 想像の5倍、学びになったピアラーニング

僕が欲していた「コーディング力」と「説明力」。
流石に26日間という短期間でこれらを身につけることはできませんでしたが、間違いなく42はこれらのスキルを鍛えられる場だと確信しました。

42では自分が実装したコードは説明できなければなりません。
そのため、ドキュメントをよく読み、考えながら実装する、という習慣が自然と身につくようになります。

独学のプログラミング学習でやりがちな

  • 教材やドキュメントの流し読み

  • 脳死のコード模写

で得られるインプットとは雲泥の差があります。

Piscine前の学習では、自分はまさに上記のことをついやってしまっていたのですが、アウトプット前提の学びというものは、その"質"が桁違いだと実感しました。

2. 徹底されたゲーミフィケーション

最後まで泳ぐことができた&楽しむことができた要素として、Piscineそのもののゲーム性の高さ(ゲーミフィケーションの質の高さ)があったように思います。

ゲーミフィケーション(英: gamification)は、コンピュータゲームのゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用することを言う。 ゲーミフィケーションは一般に、ゲームデザイン要素を用いてユーザーエンゲージメントや組織の生産性、フロー、学習、クラウドソーシング、従業員の採用および評価、使いやすさなどを向上させるのに用いられる。

Wikipediaより

ゲーミフィケーションの大事な要素として

  • 目的の明確さ

  • 難易度別のクエスト

  • 報酬の充実度

  • 現状ステータスの可視化

などあるのですが、これらが細やかに設計されていると感じました。

加えて、突発的に発生するイベント。
それは課題に直結するものもあれば、全く関係のないものまで様々です。

「少しでもPiscine参加者に楽しんでもらおう!」
という意図・仕掛けが随所に見られ、純粋に楽しむことができました。

3. 良くも悪くも非日常&カオスな26日間

上の日記でも書きましたが、Piscine期間中は想定外のことが多々起きます。

それは運営側にとっては想定内・演出の一環である場合もあれば、運営側も想定していなかったもの・純粋なトラブルもあったように思います。

不確定要素だらけで次に何が起こるか分からない状況が終始続きます。
そして何か分からないことやトラブルが起きても基本的には参加者だけで解決しなければならず、運営側は僕らにあまり干渉しません。
(そのくせ様々なものを監視しているという...)

よくPiscineは
「HUNTER×HUNTERのハンター試験」
に例えられるようですが、僕としては

「宇宙兄弟の閉鎖空間試験」

のように感じていました。
※HxH読んでいないからわからないだけかもですが...。

  • 課題が提供され続ける

  • 参加者は多種多様なバックグラウンドを持っている

  • 参加者同士で協力し合わないと解決できない問題ばかり

  • 高ストレスの状況に追い込まれる

  • 不確定要素が満載

  • 運営側のスタンス

これらの要素はまさに宇宙兄弟の閉鎖空間試験を彷彿とさせました。

この非日常感・カオス感をとことん楽しめる人にとっては、忘れられない体験となるでしょう。


Piscineを受ける方達に、1つだけ

これからPiscineへの参加を検討されている方向けに、1つだけお伝えしたいことがあります。
正直これはおせっかいだと思いますし、他記事でも結構見かけますので
わざわざ書く必要はないかなと思いましたが、書かせて頂きます。

健 康 管 理 は 徹 底 し て く だ さ い!

学校ではチャイムによって、職場でも就業時間、休憩時間が定められていると思いますが、
Piscineにおいては、それらは自分で時間を定め確保する必要があります。

期間中、不規則な生活を送っている方を何人か見かけ、中には「お酒でも飲んでるのかな?」と思われるくらい前後不覚になっている人もいました。

かくいう自分も、課題に集中し過ぎていたせいか、ご飯を食べるタイミングをことごとく逃し、気がついたらその日全く何も口に入れていなかった、なんて日もありました。

そしてPiscine終了日に体重測ったら7キロ痩せてました...。

"Piscineダイエット"とか洒落になっていないので、ちゃんと食べる・ちゃんと寝るを徹底してください。
ダイエットがしたいなら普通に普通の"プール"でどうぞ。


こんな人たちがいました

本当に多種多様な方達が参加していました。
以下、僕が接した人、お見かけした人を簡単にご紹介させて頂きます。

  • 図や例えをふんだんに用いて分かりやすく説明してくれる人

  • 頼んでもいないのに課題のヒントを教えて回る人

  • みんなに素晴らしいコードを提供してくれる人

  • 自分の課題そっちのけで、みんなのサポート役に務めてくれる人

  • 一日中、進捗が遅れ気味の人に付き添ってくれる人

  • 未経験ながらも持ち前の地頭の良さで先頭集団を走っていた人

  • 未経験ながらも人に聞きまくって先頭集団を走っていた人

  • 凄まじい勢いで課題を解きまくりトップを爆走していた人

  • 絶望的な進捗のはずなのに焦らずマイペースでいつも笑顔を絶やさない人

  • いろんな人に声をかけまくっている情報屋の人

  • 学校ではキノコ(菌床)の研究をしている人

  • 普段はフリーランスとして翻訳のお仕事をしている人

  • 生物学(予防学)の研究 → ボクサー → デイトレーダーという独創的なキャリアを歩んでいる人

  • 「人とは違った道を歩んで見たい」と語った通信制高校の人

  • 自前のキーボードを持ち込んで快適なコーディングライフを送っていた高専生の人

  • 大学生とは思えない落ち着きぶり・知識豊富・経験豊かな大学生の人

  • 有給休暇を利用して参加していた社会人一年目の人

  • "42"ならぬ"48"の超ベテランの人

  • 働きながらPiscineを受けていた超ベテランの人

  • 若くして会社を経営している人

  • ピアニスト兼ドラマーのJAZZの人

  • ラクダをこよなく愛する人

  • いつもテンション高いマジシャンの人

  • 将棋つよつよの人

  • Vscode勢が多い中Vimを布教している人

  • ”Drag”-"on"-"ball"を布教している人

  • 常に片手にグラノーラを持っている人

  • ◯亀製麺のクーポン券を集めて回っている人

  • 終電を逃し数時間かけて徒歩で帰宅していた人

  • トロンとした目の人

  • 「私愚かだから..」が口癖で最終日に悲劇が起きていた人

  • 日本語と英語を巧みに切り替えながら会話をする人達

  • TIGに屈しない人達

  • 何故か筋トレを始める人達

  • 何故かどの時間帯でも校舎にいる人達

  • 実はこっそり文通をしていた人達

  • とある病を抱えながらも最後まで泳ぎきった人

  • とある事情により今回のPiscineを断念した人

様々な趣味嗜好、
様々な価値観、
様々なバックグラウンドを持っている人たちと出会うことができました。


合否とこれから

2022年9月16日 16時42

合否のメールが届きました。

結果ですが、、、

嬉しいことに合格しておりました。

ただ不思議と手放しで喜ぶことができませんでした。

理由としては明快で、
合否という結果以上にPiscineの体験があまりにも素晴らしすぎたからです。

本科生になってもPiscine同様にピアラーニングの毎日を送ることになりますが、Piscineの時に体感したあの"熱気"は得られないと思っています。

また、惜しくも不合格となってしまった人とは疎遠になってしまいそうですし、合格した人もフルコミットにはならないでしょうし、
Piscine時のような"一体感"や"強固な繋がり"も得ることはないのかなぁ…なんて思ったりもしています。

もちろん合格したこと、それ自体は素直に嬉しいです。

ただどことなく、
学校を卒業した時の"青春が終わってしまった物寂しさ"みたいなものを少し感じています。
(まだ入学前なのに…)

やはりPisicineは自分にとって特別な体験だったんだなぁと改めて実感しております。

...と悲観的なことを書いてしまったのですが、
そもそも僕は42に"熱気"や"一体感"を求めていたわけではありません。

己の課題と真摯に向き合い、
立派なエンジニアになるべく、
次のステップに進む必要があります。

2022年10月4日
僕は42Tokyo本科生として入学することを決めました。


最後に(謝辞)

ここまで長々と自分の拙い文章をお読み頂きありがとうございました。
少しでも僕が体験したPiscineの魅力を伝えることができていたら幸いです。

Piscineを共に泳いだ皆様。
改めまして、お疲れ様でした&ありがとうございました。

「限られた時間の中で、苦楽をともにし、互いを支え合い、時には揉め、時には諦めかけ、それでも尚、困難に立ち向かっていくーー」

そんな"青春"のようなものを皆さんと一緒に体験できたこと、一生の思い出となりました!

中でも一番仲良くさせてもらっていたShunさん。
「よかったらご飯一緒にどうですか?」
と誘ってくれた時、
僕がどれほど嬉しく思っていたことか...。
昔から遊びやご飯を自分の方から誘えるタイプではない僕に対し、気さくに声をかけてくれたこと、本当に感謝しています。
あなたのおかげでPiscineをより10倍楽しむことができました。
また会える日を楽しみにしています!

本科生及び同時期に入学される方達、並びに42Tokyo運営者様へ。
これからどうぞ宜しくお願いします。
どこまで食い下がれるか分かりませんが、精一杯学ばさせて頂きます。

そして最後にこれからPiscineを受験される方達へ。
Piscineを楽しいものにするのも、ただただ辛いものにするのも、全てはあなた達次第です。
純粋に合格だけを求めるのも良いですが、それだけではとても勿体ないと思っています。
Piscineは人生で一度キリしか受験することができません。
ここでしか体験できないものを、骨の髄まで味わい尽くしてください。

あなた達が素晴らしい26日間を送れることを心より祈っております。

Are you born 2 code...? 
and...
Enjoy Piscine !!

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